『§幸せにくいのないように生きる』
「中学生の就業体験からの学び」

 

 

先日、3つの中学校から中学2年生の男子と女子生徒7人が、キャリア教育の一環で大学に就業体験にやってきました。
大学の授業に参加したり、大学にある各事務室の仕事を体験していました。

 

 

その中学生が、主に就職活動のサポートをするキャリア支援の就業体験としてやってきました。

 

 

そこで私がキャリア支援の仕事として、キャリアカウンセラーの仕事がどういうものかを教えることになりました。

 

 

まず私は彼らに、キャリア支援の仕事がどういうものかを簡単に説明しました。

 

 

そして、その中でも「学生の相談」をメインにしていると話し、「キャリア支援の仕事は、学生の夢や志望する仕事を実現するためのサポートをしています」と話しました。

 

 

そうは言ったものの彼らの顔みていると、よくイメージできない顔をしていました。

 

 

そこで私は、実際に彼らの夢を聞くことで、どのように学生の夢や志望する仕事をサポートしているか、やってみることにしました。

 

 

その前に、彼らの緊張をほぐすために、英語で自己紹介をすることを提案すると、何人かの中学生が「英語は嫌い」と言い出し、それがきっかけとなり、場は和やかになりました。

 

 

なんとか英語が嫌いな中学生も、名前と中学校名、年齢、趣味といった簡単な自己紹介を終えると、早速彼ら一人ひとりの夢について聞きました。

 

 

一人目の男子生徒は、将来は『歴史学者になりたい』と答えました。

 

 

「なんでそう思ったの?なにかきっかけがあったの?」と聞くと、「おばあちゃんから因幡の白兎の話を聞いて歴史に興味を持ちました」と。

 

 

そこから「なんで、なんで」というふうに質問を重ねていきながら、彼の歴史に興味のある話を広げてきました。

 

 

その時点で彼の話は、古事記や日本書記を読んでいると言い、さらには地元の歴史資料館を皮切りに、様々な場所の歴史や文化、風俗資料館にも行き、歴史散策のツアーなどにも参加している話をしてくれました。

 

 

そのような話を聞き、最後に私が「歴史学者になるためには、これからどんな勉強をしていったらなれるかな?」と聞くと、その先のことまでは考えていませんでした。

 

 

私は彼へのアドバイスとして目標を持ってもらうために、大学というところには、歴史を専門に学ぶところがあるから、それがどこの大学か調べることを提案しました。

 

 

そして、そのためには日々の学校での勉強が大事であること、いろんな人に会っていろんな人から知識や経験を聞くこと、興味のある本を読んだり、実際に因幡の白兎の話の元になっている出雲に行ったりすることを話しました。

 

 

このような形で、他の中学生に話を聞いていきました。

 

 

ある女子生徒は、『第一産業の衰退は危機なので、農業の勉強をしたい』と答えました。

 

 

他には、『医者』『スピードスケート選手』『科学者』『なにもない』が2人、という答えでした。

 

 

はじめは、中学生の明確な夢に圧倒されましたが、正直『なにもない』の言葉にほっとしたところがありました。

 

 

実際『なにもない』中学生も興味や関心を持っていることはあり、そこから話を広げていきながら、あんなこともこんな楽しみもある様々な可能性について話をしました。

 

 

 

彼らに書いてもらった感想を見ていると、

 

 

「自分がこれからどのようにがんばっていいかわかった」
「知識や情報不足なので、もっと知識を増やしたい」
「学校の五教科をしっかり勉強することが大事」
「今習っているバレエをもっとがんばる」
「今日教えてもらったことを調べてみる」

 

 

その他には、
「いろんな人の話を聞いて、自分は勉強ばかりして点数を下げないことばかり考えていたが、もっといろんなことに認識をひろげていきた」

 

 

「医者になるために勉強だけしてたけど、国境なき医師団の話を聞き、どんな医者になりたいか考えてみようと思った」

 

 

「今まで人の意見を聞かなくてもいいと思っていたけど、今日いろんな人の話を聞いて、他の意見も聞いてみるのもいいかもと思った」

 

 

などの感想を書いてくれていました。

 

 

 

素直にすくすく育っている生徒。
しがらみの中でもがきながらも日々過ごしている生徒。
他者との関わりの中で今の自分の欠点に気づいた生徒。

 

 

そして、日々就職することがゴールではなく、その先の人生をどう生きるかにフォーカスして学生に関わっている自分。

 

 

今日関わりを持たせたもらった中学生から、私が学ぶべきものメッセージがあるとしたらなんだろうと考えてみました。
いろんな考えが浮かびながら、辿り着いたしっくりいった答え。

 

 

それは、『だれが幸せな豊かさを感じる人生を生きるかわからない』と言うことでした。

 

 

それだけに、多くの人と関わる機会。
多くの人の中で自分と向き合う機会。
そして、慣れ親しんだ日々の環境から外にでる機会。

 

 

つまり、もちろん日々の体験からの学びも大切。

 

 

さらに、凝り固まった考えに陥りやすくなる日々の環境に、新しい風を入れる意味でも、なにか新しい体験から学ぶ機会を持ち続けることが、今簡単に自分にできる成長の学びのレッスンだと。

 

 

そのためにも、たまには違った道から、
帰ってみるのもいいかもしれない。

 

 

そんなことを感じた、中学生との就業体験であった。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 

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