20140414やる気

 

就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。

 

 

『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第36話:子供・若者の職業観(働く目的)が変化している?」

 

 

【親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。

 

それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、
主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。

 

つまるところ、『感謝を笑顔でできる心』である。】

 

 

前回の「世代間ギャップ」を見ても、親の世代と子供の世代の生きる価値観が、違っているのがお分かり頂けたのではないでしょうか。

 

 

今回はさらに、公的機関が公表している分析データからもその動向について、お話したいと思います。

 

 

 

2013年9月10日、厚生労働省は最新の厚生労働白書(平成25年版)を公表しました。この年のテーマは「若者の意識を探る」で、若年層の雇用環境や職業意識などについて様々な考察が行われています。

 

 

まず、当時のWEB産経新聞の見出しでは、

 

若者6割「現代の生活に満足」
先行き不安も社会貢献意欲は旺盛 

 

 

下記の平成25年版の厚生労働白書からの表をご覧ください。

 

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出所:平成25年版厚生労働省白書「若者の意識を探る」(概要)

 

 

厚生労働白書「第2章 多様化するライフコース 第1節総論」では、

 

 

■現代の若者は厳しい時代を生きているが、その大半が現状を悲観しているというわけではなく、現在の生活には満足している者が多い。

 

 

■一方で、日本の未来に関しては、財政や社会保障、経済、雇用などに対する不安を理由として悲観的な見方が強い。しかし、日本の未来に自分も何かしら貢献したいと考える若者が多い。

 

 

約6割の若者(15~39歳)が現在の生活に満足していて、現在の30代は、過去の同年代と比較しても満足度が高い、と言っています。

 

 

 

多く親の世代である大人たちの見方は、「日本の先行きが不安である現状を考えれば、当然若者は現代の生活にも不満足」と一見思いがちになりますが、実は私たち大人も冷静に現状の生活を見れば、ほぼ同じ結果になるのではないでしょうか。

 

 

考えてみると、今の世の中は基本的に衣食住には困らず、それ以上に科学の発展により、様々な物質的豊かさの恩恵を受けて心の満足を得ています。

 

 

 

しかし、働くとなると多く私たち大人は、「子供には好きなことを」と思いながらも、

 

子供・若者への働く目的は、「食べるために働く」という社会的経済的な自立の価値観(観念)が、最優先事項としてあるのではないでしょうか。

 

 

それが今の若者の傾向として「食べるために働く」のは、

 

もはや生きる上では社会通念であって最優先事項ではなく、その先の精神的豊かさとも言える「なにかしらの社会貢献・仕事へのやりがい」を求めているというデータ結果になっていると言えます。

 

 

実はこれも、私たち大人も冷静に現状の生活を見れば、

 

「自分らしく」とか「ありのままの自分」「健康・美・食への志向」など、「食べるために働く」ことのその先の精神的豊かさに、最優先事項を置いているのではないでしょうか。

 

 

さらにこの労働白書の中では、このことを裏付けるような、若者の働く目的に関する長期的な調査結果が、非常に興味深い内容となっているのです。

 

 

次回はそのことについて、お話したいと思います。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

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