“心の底から自分らしく生きるための”

『ありがとうの効果と秘訣』

 

 

彼女に催促したありがとう

 

 

前回「なぜ今さらありがとう?の核心」のお話をしました。

鍵となる言葉は、「気がつく心」が失われていくというお話でした。

 

 

今回は、以前ブログでもお話したことがあるのですが、

はじめての方もいらっしゃると思いますので、

ここでもう一度、日頃当たり前に思っていた感謝の

気づきについてお話したいと思います。

 

 

これは15年ぐらい前に、私が当時お付き合いしていた彼女とのお話です。

 

 

この日も彼女の家で、夕飯をご馳走になっていました。

彼女の多忙極まる仕事の休みの日に、手料理を振る舞ってもらい、

彼女の作る料理は美味しく、私は超ご機嫌でした。

 

私はこの日特に超ご機嫌だったのか、食事を作ってもらったお礼に、

食器の後片付けを買って出ました(=自ら進んで引き受けました)。

 

彼女は遠慮して自分でやると言いましたが、

私は半ば押し切るように優しい彼氏振りを発揮するかのように、

「ゆっくりテレビでも見てたらいいから」と言って、食器を洗い出しました。

 

 

私は、彼女がテレビを見ている合間に、

私のことを嬉しそうに見ているのを感じながら、楽しく洗い物をしていました。

 

時より、彼女がテレビを見て笑い声を上げるのを聞いて、

私はさらにご満悦になっていました。

 

 

私は、最後の食器を水ですすぐと、

テレビを見ている彼女に向かって言いました。

 

「終わったで」

 

彼女はテレビに夢中になっていて、

私の声が聞こえなかったようでした。

 

私は少しイラッとしました。

そして、声を強めに同じ言葉を言いました。

 

「終わったで!」

 

すると今度は私の声が聞こえたようで、私の顔を見て、

すぐさまキッチンの方を見て片付いているのを確認すると、

ニコッと笑ってまたテレビを見だしました。

 

私は、彼女がまたテレビを見だしたのをみて、

心の中で「それだけ!うそ、うそ」と思いムカッとしました。

 

私は、彼女がテレビを見て笑い声を上げているのを聞くと、

余計にムカつき腹が立ち思いました。

 

『ありがとうの一言もないの!』

 

そして、私は心で誓うのでした。

 

『二度と、洗いもんはせえへん(しない)からな!!!』と。

 

 

私は怒りを心に持ちつつ、

テーブルに座るために一歩踏み出した時に、ハッと気づいたのです。

 

『えっ!そう言えば、俺、彼女が毎回洗い物してくれてたけど、

一度も“ありがとう”と言ったことないわ!うわ!』

 

私はそう思いつつ、テーブルに座りましたが、

私はちょっとした罪悪感を持ちながら、彼女の方をずっと見ていました。

 

 

テレビ番組が終わり、彼女が私の方を見たとき、

私はずっとそのことを考えてテレビを見ずに彼女を見ていたので、

目が合ったとき彼女は怪訝な顔をして私を見ていました。

 

私は、今思っている自分の素直な気持ちを彼女に言いました。

 

「俺な、洗いもん終わった時に、

『ありがとう』と言ってくれないから、ムカついとってん。

それでな、感謝もされへんねんやったら、

二度と洗いもんなんかしないと思ってんけどな、

 

ふと気がついたら、俺、いつも洗い物してもらってるのに、

一度も『ありがとう』っていってないことに気づいて、

今まで当たり前に思ってて『ごめん』って思って…。

いつも気づかんとほんまに『ありがとう』」

 

 

彼女は満面の笑みでニコッと笑い、

「こちらこそありがとう」と言ったのでした。

 

 

今、当時のことを思い出して書いたわけなのですが、

改めて「気がつく心。気遣う心」の大切さ、

照れくさかったら「ご苦労さん」でもいいので、

ねぎらう気もちを言葉に出すことの大切さを思ったのでした。

 

 

次回は、整理する意味で「なぜ今さらありがとうのまとめ」をお話して、

実際にどのように「ありがとう」を効果的に使っていくかをお話したいと思います。

 

 

 

One Response to 彼女に催促したありがとう

  1. 藤原康典 より:

    前中さん、おはようございます。
    案外、盲点ですね!気づきありがとうございました。

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