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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ デモンストレーションの振り返り

 

前回、和尚は瑞枝に『ありがとう』のデモンストレーションを行い、その言葉を心の底から伝えることを邪魔している観念(言葉)を使って、その観念を解放させて変容させた。

そして、瑞枝に『ありがとう』と言ってもらって、今やった実習の解説をしたのだった。

 

 

「瑞枝さん、今の気持ちはどうですか」

「ほんまにめっちゃすっきりです。体が軽いです」

「瑞枝さんは、本当に素直ですよね。素直に『ありがとう』と言ってくれましたね」

「素直じゃないですよ」

「じゃ、今度は『素直じゃない』の言葉を使って、やってみますか」

和尚は、意地悪そうに瑞枝に言った。

 

「えへへ」

「なんですか、その意味深な笑いは」

「なんかね、今素直が受け入れられたんです。今までなら、絶対に自分の中で思うことがなかったのに、和尚さんに素直って言われて、嬉しくて照れた感じに思ったんです。こんな感覚はじめてですよ」

「随分忘れていたんですね」

 

「そうなんですかね」

「じゃ、有里さんや誠くんにもわかるように話しましょう。有里さん、誠くん。見ていて最後の瑞枝さんの『ありがとう』の感じは伝わりましたか」

 

「ものすごく感謝してるんだなーって、めっちゃ伝わってきました」

「ほんとにすごい。本当に気持ちいいぐらい伝わってきて、和尚さんが『こちらこそありがとう』という同じ気持ちになりましたよ」

「瑞枝さん、そう言ってますよ」

「ほんまですか。うーん、なんか素直に『ありがとう』と言えた気がしました」

 

「ようやく瑞枝さんの心に風穴が開いたようですね。そうとう分厚い層で覆われていましたね。でも、今までのプロセスを踏んできたからここまで来たんですよ。瑞枝さんしんどい思いをしてきましたよね、今まで。

よくここまで付いてきました。途中、モニターを辞めて帰ろうとしたときもありましたね」

「もーそれは言わないでください」

瑞枝は、今までで一番の会心の笑みをしたのだった。

 

 

「さて、瑞枝さんも自分の状況を理解しておくためにも、これから今やった解説をしておきます。

 

瑞枝さんのなかにあった罪悪感を解放し変容しましたが、『ありがとう』はそのきっかけに過ぎません。

瑞枝さんは、今までことあるごとに『自分はダメだ。自分は最低だ』とかと思い込んでいて、本当に自分を罰してきましたよね。それがもう自動化されたように癖になって、いつも自分を責めていました。

 

『ありがとう』と言いながら、心の中では『なんでいわなあかんねんやろう』と、否定していましたよね。その気持ちを持ったまま『ありがとう』と言えたとしても、自分の心の中では本心じゃないと分かっているわけです。

 

そして、そんな嘘をついて騙したことに、人はまた罪悪感を感じるのです。それはまるで、鉄球という罪悪感を心に落とし込むような感じで、その重みを感じるように自分が罪悪だと思い込ましてしまうのです。

 

それが、自分の心の中で強く張り付いたように一体化するようになると、それは観念(思い込んだ考え)となって、『私はそういう人間だ』と思い込んでしまうのです。

 

そうすると、私たちは、その観念のような振る舞いをし、『自分はそういう人間だ』と証明するような行動や行動を引き寄せてしまうのです。

 

そして、『やっぱりそうなんだ』と思うことで自分を認識し、さらに自分はそうなんだと思い込まして、知らず知らずのうちに観念を強固にしていくのです。

 

面白いですよね。人の心は『自分が罪悪のある人間なんだ』と思っていると、そのような振る舞いをしたり引き寄せて、『やっぱりそうなんだ』と認識するわけです。

 

これって、自分がポジティブな方に使ったら、心は同じですからポジティブに思った人間になると思いませんか。

 

なるんです。理屈上はね。でも、なぜ私たちは、思うようにそうなれないのでしょう。それは、そうなれないと思い込んだ観念を私たちの中に持っているからです。

 

それは、当たり前になって気づいていないこともあります。感じたくないために、無理して別の自分を作って感じないように振る舞っていることもあります。

 

 

私は昔、そんな邪魔をしている観念を見つけようとしたことがあります。

はじめはそんな気づきを発見してテンションが上がるのですが、続けて行くと、それはまるで玉ねぎの皮むきをしているかのように、どんどん出てくるのです。

 

まだ玉ねぎは終わりがありますが、心の玉ねぎは皮をむいてもむいても永遠に続いていきそうで、そして気がついたときには、いかに自分がダメな人間かと自己嫌悪してました。

 

自分を見つめることは、とても大事ですけれども、やり過ぎると私みたいになります」

そう言って和尚は、瑞枝にやったとても簡単な方法を話したのだった。

 

つづく

次回明日11月30日(土)は、

メソッド実践編:「心の玉ねぎの皮むきをしないために」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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