20140414やる気

 

就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。

 

 

『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第5話:投影の三つのお話(その二)」

 

 

今回は、さらに巧みにしてしまう「投影」について、お話をしたいと思います。

 

 

例えば、お母ちゃんが、バタバタと忙しく家事をこなしている横で、のん気にご飯を食べている息子を見ていると、「あんたは、ほんまにお父ちゃんそっくりやな。もうかわいい~」、なんてことはありません。(笑)

 

 

その反対で、おかあちゃんのお父ちゃんを見るようなイラッと感は、子供も自分が怒られているような気分になってしまいます。

 

 

そして、これがきっかけとなって、

 

「早くご飯食べなさい。ほらおかずだけ食べんと、野菜も一緒にたべなさい。お茶わ?ご飯食べ終わったら、ゲームせんと宿題しなさいよ。明日は何時限まであるの。ちゃんと宿題していってるん?通信簿の成績悪かったら、お年玉なしやからね。終業式終わったら、大掃除するから手伝いなさいよ。わかってるの」

 

「ごちそうさま」

 

「野菜残ってるやないの」

 

「もういらん」

 

「野菜も食べなさいって言ったでしょ。ご飯も中途半端に残して。最後まで食べなさい。もー、ゲームしたらゆるさへんよ。さっさと宿題しなさい。まったく誰に似たのか」

 

 

はじめはお父ちゃんに似ているというだけだったのに、なぜここまで、子供にそんなことを言ってしまうのでしょうか。

 

 

予想はつくと思いますが、子供にお父ちゃんの嫌なところを重ねたところに、根本の原因があるのに、そのお父ちゃんへの怒りの吐きどころが、子供にいったのです。

 

 

このような子供への会話は、知らず知らずのうちに、ほんとうによくあるのです。

 

 

そして、なぜ怒られているのかわからないこの理不尽さに、子供は親と言う大人への不信感を募らせていくのです。

 

 

このようにイライラの原因が子供に移ってしまうと、根本的な原因は、目の前にある問題が現実な問題だと認識して、そこに問題があると思ってしまうのです。

 

 

これが、巧みにしている「投影」のお話です。

 

 

そして、そんな状態の子供を「やる気にさせよう」としていませんか。

 

 

次回は、さらに巧妙な「投影」のお話をしたいと思います。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

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