「人生の目的を生きるのが難しいわけ③」
就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。
『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第44話:人生の目的を生きるのが難しいわけ③」
【親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。
それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、
主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。
つまるところ、『感謝を笑顔でする心』である。】
前回、ある就職活動をしている女子学生を例に出しながら、私たちは自分が体験したことを誰かと比較して、自分自身をちっぽけに扱ってしまい、自分の人生の目的を知っても、その感情を心に封印してしまうお話をしました。
今回は、心理学的になぜそうなってしまうのかについて、お話したいと思います。
前回の女子学生の話しには、続きがあります。
自分が体験した自己PR文を、まるで他人事のように話すことへの思い込んだ誤解を解くために、その自己PR文のルーツとも言える感動体験の出来事を思い出してもらいました。
目を輝かせながら、当時のことを思い出している女子学生に、こう続けて聞きます。
「その体験、本当にあなたの話?誰かの話しの間違いじゃないの?」
「私の体験ですよ」
「ほんとに?」
「ほんとにそうですよ」
「じゃ、忘れないように『高校最後の定期演奏会、友達のハグ号泣』と、手帳に赤で大きく書いておいて。いつでも見て思い出せるように、あなたの『強みのシンボル』として」
このようにアプローチするのは、あえて否定的なことを言って、自らの体験を再度、思考と心に焼き付ける(落とし込む)ためです。
なぜなら、私たちは感動体験をしたとき、そのときの嬉しかった喜びという感情を心にとめますが、そのときの出来事は案外思考(記憶)にとめないからです。
逆に恐怖体験は、そのときの感情と出来事(記憶)が同時に蘇ってきます。それは、思考と心に焼き付けられているからです。
私たちは、感動体験もそのようになればいいのですが、どうも良いことを“受け取らない”文化的な習慣があるのです。
例えば褒められたときに「めっそうもない」と言わないと、相手に自慢しているように思われ嫌われてしまうという、村八分の文化が残っているのです。
それは、ひかえめで謙遜という日本人の奥ゆかしさから相手を敬い謙って(へりくだって)いるのではなく、「めっそうもない」と自分自身をけなすように振る舞い、相手よりも自分がちっぽけだと、自分を否定(自己否定)しないといけないのです。
このことは、私たちが自分自身の価値を受入れることを、阻む原因にもなっているのです。
また、他人の目を気にし過ぎることで自分軸が揺れ動き、自ら目的を定め、決めることが難しくなってしまうのです。
「人生の目的を生きるのが難しいわけ」は、自分の良さや価値を受け取らない心の習慣が、
自分をちっぽけに扱い自己否定感の心をつくり、その不安から心を定め決めることができなくなってしまうのです。
そしてそのことから、「人生の目的を生きるのが難しいわけ」の最大の理由があるのです。
そのことについては、次回にお話をしたいと思います。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
カテゴリー
- 幸せにくいのないような人生を生きる
- 優花と哲也の愛を育む物語
- まっすぐに生きるのが一番
- 自分が自分であることが幸せ
- 幸せになるための新社会人基礎力
- はじめに(やる気)
- Ⅰ.子育ての悩みはつきないもの
- Ⅱ.子育ては自己肯定感を高めること
- Ⅲ.自己肯定感を育みにくい理由
- Ⅳ.自己肯定感を高める子育て
- V.やる気にさせる必要はない!
- Ⅵ.これからはやる気を持たせる時代
- Ⅶ.子供にやる気の方法(基礎編)
- Ⅷ.子供にやる気の方法(体験談編)
- Ⅸ.就職しないできない若者
- Ⅹ.子供・若者の未来を創る
- 50代からの自分らしく輝く方法
- ありがとうの効果秘訣
- ありがとう10か条
- セミナー・ワークショップ開催報告
- メソッド物語序編
- メソッド物語本編
- メソッド物語実践編
- 今を生きる4つの心の法則
- 気づきの宝箱
- 奇跡の婚活物語
- 奇跡の婚活物語の手記
- 徒然思うままに
- 観念が創り出す心の罠
- 理想のパートナー観念の罠
- 心で気づく心のメカニズム
- 心のセラピー物語Ⅰ
- 心のセラピー物語Ⅱ
- 心のセラピー物語Ⅲ
- チャンスはどこにでもある
- 出逢ってくれてありがとう
よく読んでいただいている記事
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) - 12,676 views
- 孤独な人に手をさしのべたとき、その人は癒され、あなたは贈り物を受け取る! - 9,030 views
- 「子供・若者の職業観(働く目的)が変化している?」 - 3,952 views
- 『もう一つのエピローグ』(「出逢ってくれてありがとう」) - 3,613 views
- 自己ヒーリングしていた!(私のありがとう体験談③) - 3,577 views
- ワクワクする創造性は、あなたの心の欲求を満たしてくれる! - 3,182 views
- ありがとうの達人のなり方 - 3,181 views
- 「感謝の日記帳」 - 3,038 views
- 四.進歩進展、現状打破のいしづえとは - 2,786 views
- 「『主体性』と『自主性』との違いを言えますか」 - 2,708 views
最近のコメント
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 前中光曉 より
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 高木淳子 より
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 前中光曉 より
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 高木淳子 より
- 「自分らしく輝くために知っておきたいこと(前半)」 に 前中光曉 より
- 「自分らしく輝くために知っておきたいこと(前半)」 に ゆみこ より
- 彼女に催促したありがとう に 藤原康典 より
最近の投稿
- 「次世代をつくる若者の反映は私たち大人」
- 「自信が持てない若者の自信が持てない言動」
- 「日本は便利になり若者がダメになる?」
- 「やっぱり“ありがたみの心”を知る人は強い」
- 「中学生の就業体験からの学び」
- 「無力さの中にある才能」
- 「二つの文章。どちらが幸せな生き方?」
- 「人生の主人公は自分自身だと自覚する時代」
- 「“おはよう”の挨拶が起こした奇跡」
- 「足の裏の米粒」
- 「人生頼って、頼られて、」
- 「人生愛して、愛されて、」
- 「危ないひとりよがり…」
- 「なにかのために時間を使うのではなく…」
- 「私はこういう人間だからと決めつけて」
- 「今の自分は、自分のことがそんなに嫌いじゃない」
- 「ポジティブな心を育む三つの心と五つの気」
- 「忘れない三つの心」
- 幸せにくいのない人生を生きる
- 「ありがとうを言う数だけ人は幸せになる?」
アーカイブ
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
2025年5月 月 火 水 木 金 土 日 « 12月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31