20140414やる気

 

就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。

 

 

『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第43話:人生の目的を生きるのが難しいわけ②」

 

 

【親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。
それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、
主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。
つまるところ、『感謝を笑顔でする心』である。】

 

 

前回は、『真実』という人生の贈り物でもある『人生の目的』を、たとえ多くそれを知ったとしても、実行に移すことが難しい現実があるお話で、

 

 

就職活動をしている女子学生を例えに、大きなきっかけとなるような体験がないことへの、思い込んだ誤解を解くまでのお話をしました。

 

 

今回はその続きで、その思い込んだ誤解を解くある女子学生のお話をしたいと思います。

 

 

 

ある女子学生は、学生時代の『粘り強さ』の体験のルーツとして、中学高校と吹奏楽部に所属しクラリネットを担当していた話を思い出しました。

 

 

楽器を演奏していると、ある一定のところまで上達すると壁にぶつかり、伸び悩むことがあるようです。

 

 

彼女はその壁にぶつかり、毎日何度も何度も練習をしてもそこから上達せず、全体練習でも自分のミスが原因で何度も演奏がストップしてしまうほどでした。

 

 

自主練習をしてもそこから抜け出せず、どんどん自信を失っていきました。逃げたい自分との戦いの日々。それでも周りのメンバーになんとか支えられながら、そのスランプは数か月も続きました。

 

 

ようやくきっかけを掴み、そこから急激に上達しはじめ、演奏の幅が広がっていき、なんとか高校最後の定期演奏会に間に合いました。

 

 

その結果、多くの人から褒められ、アンケートにもクラリネットがよかったとまで言ってもらえたのでした。

 

 

 

その話を聞き、「そのときに一番嬉しかったことはなんだった?」と、彼女に聞きました。

 

 

思い出すように少し考えると、「演奏が終わったあとに同級生が近づいてきて、ハグされたとき号泣してしまいました」と、当時を思い出し涙目で言ってくれました。

 

 

「友達はずっと見ていたんだね。あなたが悩み苦しみながら練習する姿を。ひょっとしたら、その友達はあなたになにもしてあげれなくて、ただ励ますことしかできない自分がいたかもしれないね。そして、あなたの演奏を自分事のように喜んでくれたんだね。

 

 

この号泣した体験って、あなたにとって大きな感動じゃなかった?諦めずに粘り強くやり続けた大きな体験になってない?それともちっぽけな体験?

 

 

その体験での自信が、学生時代にも生かされてない?学業だったらレポート課題や発表、アルバイト、その他の体験にも生かされてない?困難なことにぶつかったときにも逃げずに、その課題と向き合い粘り強くやり遂げたりしなかった?アルバイトでも信頼される存在じゃなかった?

 

 

だから、就職活動のこの自己PR文になったんじゃないの?」

 

 

「そうです。そうでした。すっかり忘れてました。私けっこうやってたんですね。」と言って、彼女は本当にきらきらと目を輝かせていました。

 

 

この女子学生は、「自分はないがやりたいかわからない。学生時代にもたいしたこともしないないし」と言っていました。

 

 

でも、学生時代の体験は、高校で体験したことの応用編になっていたので、あたかも当たり前のようになっていただけだったのです。

 

 

 

私たちは、このように自分の過去を棚卸していくと、けっこう、いえかなりのことをやってきていて、日々の積み重ねの中で、ただ忘れて気づいていないだけなのです。

 

 

だから、今の視点でものごとをみてしまい、心躍るような人生の目的を知ったとしても、それが周りから見ると取るに足らないたいしたことではないと思ってしまい、湧き上がった気持ちを封印してしまうのです。

 

 

私たちは、自分が体験してきたことを忘れていて、どれくらい長く自分自身をちっぽけに扱ってきたのでしょうか。

 

 

どれぐらい長く、いつも隣の芝生は青いと他人を羨ましがり、自分の魅力(強み・才能)を心の奥深くにしまいこんできたのでしょうか。

 

 

なぜ、このように思ってしまうのでしょうか。

 

 

次回そのことについて、心理学的な観点でお話したいと思います。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

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