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『§自分が自分であることが幸せ』
「第16話:新社会人基礎力の理解度チェック④」

 

 

1週間のご無沙汰となりましたが、
前回に続き今までの話の理解度を
設問をつくってチェックの設問6です。

 

 

今回は、寓話を使った文章問題です。

 

 

「幸せになるための、社会人基礎力」とは、
私たちが社会で生きる土台のようなものです。

 

 

なにかを判断するには、その基準となるものが必要。

 

 

その土台となる考える力が、よりほんとうの自分をみつけ、
幸せになり続ける自らの意識をつくるのです。

 

 

この自意識については、次々回辺りでまたご説明します。

 

 

はじめて訪問された方は、話の趣旨を理解するためにも、
こちらから先にお読みください。↓ ↓

 

「幸せになるための、新社会人基礎力①」へ

 

 

 

さて、まず人生や生き方の答えは、個人によって様々です。

 

 

どの方法が正しいということはありませんが、
ここでは、今までのお話に則した考えでお答えください。

 

 

設問6.

 

 

「昔、好き合っている男と女のウサギがいました。
女ウサギは、男ウサギの陽気で優しいところが大好きでした。

 

しかしある日、洪水が来て二人の住まいの間には、大きな
川ができてしまいました。お互い大声を出せば言葉は聞き
取れるほどの距離ですが、川にはワニがうじゃうじゃいて、
泳いで渡ることはできません。男ウサギは言いました。

 

「待っててね。一ヶ月後には必ず川を渡って行けるように
するから」

 

 

 男ウサギはいかだを作り始めました。しかし洪水の影響で
木材不足で、なかなか木の材料が集まりません。

 

やがて一ヶ月が経ち、二ヶ月が過ぎ、とうとう三ヶ月目に
なりました。

 

 

 待ち続けることにしびれを切らした女ウサギは、川の中に
いるワニの一匹に相談を持ちかけました。もし自分たちが川
を渡り始めたら食べてしまおうと待ち構えているワニにです。

 

「私をその背中に乗せて、あちら側に運んでくれませんか?」
するとニヤッと笑い、そのワニは答えました。

 

「じゃあ、あんたのその美味しそうなしっぽを食べさせてくれ
たら、運んであげよう。ほんとは丸ごと食べたいけど、しっぽ
だけで我慢しよう」

 

 

 あまりにも残酷な申し出です。でも女ウサギは散々悩んだ
末に、その条件を呑みました。ワニにしっぽを齧りつかれた
直後、あまりの痛みと恐怖に失神してしまいました。

 

 

 しばらくして気がつくと、ワニの背中に乗せられて対岸に
着くところでした。女ウサギを陸に降ろし終えると、ワニは
何も言わずに去って行きました。しっぽこそ失ったものの、
女ウサギは男ウサギにとうとう会えたことに大満足でした。
男ウサギももちろん大喜びでした。

 

「これからは必ず君を幸せにするよ」と約束してくれました。
めでたしめでたしです。

 

 

さて、質問1.です。

 

百人の会社社長に、
「あなたはどの動物と仕事の取引をしたいですか?」と
アンケートをした結果、もっとも多く選ばれたのはどの
動物でしょうか?また、そう思った理由は何ですか?

 

①男ウサギ
②女ウサギ
③ワニ

 

 

質問2.

 

逆に「もっとも取引したくない」との回答が多かったのは、
どの動物ですか?また、そう思った理由は何ですか?

 

 

①男ウサギ
②女ウサギ
③ワニ

 

 

今日はここまでです。いかがでしたか。

 

 

このような設問も、新卒採用のグループディスカッション
面接でよくあります。

 

 

多く答えのない抽象的なテーマを与えられ、
学生たちだけで議論し、整合して一つの結論を導きだし、
その理由を発表するというものです。

 

 

では、解答と解説です。

 

 

質問1の答え:③ワニが模範解答。

 

質問2の答え:①男ウサギが模範解答。

 

 

考え方として、社会人で大事なことは“約束事”です。
また、会社社長が取引先に重要視することは“信頼関係”
だと言えます。

 

 

客観的に状況判断する力や社会人としての人間関係を築く
倫理観を求めたものです。

 

 

寓話ではしっぽを齧る残酷さはありますが、
お互いが納得のいく取引を成立させています。

 

 

よって、
質問1.の答えは、③ワニが模範解答となるわけです。

 

 

質問2.の答え①男ウサギの模範解答は
約束を守れなかったことと、男ウサギが女ウサギに銚子の
いいことを言ったことが、信用に価しないというわけです。

 

 

この質問の前提、百人の会社の社長がミソで、さらに選んだ
理由を聞けば働く人の考え方が一目瞭然となるわけです。

 

 

上記の模範解答以外に、ワニの取引は、“エグイ”。
だから、自己犠牲までした滅私奉公的な女ウサギの方が、
悪い取引相手ではないと思われた方もいたかもしれません。

 

 

この理解はある意味正しいと言えます。

 

 

ただ、私利私欲的な滅私奉公タイプの相手の場合は、
「これだけしているのに、報われない」と、後々筋違いな
トラブルに発展するリスクを避けたい思いもあるのです。

 

 

次回は、設問7.です。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

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