“心の底から自分らしく生きるための”

『ありがとうの効果と秘訣』

 

感謝が確実に減ってきている

 

 

前回「ありがとうは強力な言葉」というお話から、

社会が生きにくくなっているのは、「ありがとう」という感謝が欠如してきている。

個々が、ありがとうの意識を意図的に取り戻すことが急務というお話をしました。

 

 

そんな危機感を覚えるような今の社会とは、どんな時代なのでしょうか。

 

前回も少し触れましたが、戦後物がない時代から物質的に豊かになり、

また科学技術の進歩によって、私たちの暮らしはとても豊かで便利になりました。

 

私たちは、その様々な恩恵のおかげで今暮らすことができています。

 

しかし、その物質的豊かになり便利になった物質的価値観の社会の裏側で、

私たち人間の本質的な価値観を虫食んでいる事実があるのです。

 

 

みなさん、言われてみると気がつくと思うのですが、私たちは、ほしいものがらくに簡単に手に入り、しかも早くて便利になりました。

それ自体は別に問題ではありません。問題なのは、それが当然と思い当たり前になってしまうことなのです。

 

 

その当たり前が、私たちの思考にどんどん習慣化されてしまうと、

どうなると思われるでしょうか。

 

ずばり、「感謝」がなくなるのです!

なぜなら、そこに「ありがたみ」を感じなくなるからです!

 

 

日頃から「ありがとう」の言葉を思い言うことがたくさんある人や、

不便さを知っている人にとっては、どこかで瞬間的に「ありがたさ」を

心に思うことが多いかもしれません。

 

でも、どっぷりと当たり前の生活に浸かっていたり、

人と関わることが少なかったり、不便さを知らない世代にとっては、

これが当たり前の現実だったりするのです。

 

 

「ありがたみ」を感じなくなることは、なにを意味するのでしょうか。

 

私たち一人ひとりから発せられる「ありがとう」という

感謝のポジティブなエネルギーが、確実に減少すると言うことです。

 

つまり、社会に放出されるポジティブなエネルギーの

絶対量が減少していくことを意味するのです。

 

 

さらに、心理的な観点から見てみると、

便利さなどに慣れて当たり前のことが当たり前でなくなると、

人はどうなるでしょうか。

 

人は「不快」というイライラした軽いストレスを持ちます。

それがその人の我慢の限界点を超えると重いストレスを生み、

「怒り」という強力なネガティブなエネルギーを放出するのです。

 

表に出さずに心の中で思っても、エネルギーは発散されるのです。

怒っている人の側に寄ると、その人から嫌な感じを受けた体験があると思います。

 

 

私たちは、日頃ここまで意識せず生活をしていますが、

意識して社会をみるとなにか思うところがあるのではないでしょうか。

 

もし、仮に「ありがとう」という感謝のポジティブなエネルギーが減少し、

これらのネガティブなエネルギーが増えているとしたら、

どうも生きにくい社会だとか、

ストレスなどで疲弊した社会と思えるのも当然なのかもしれません。

 

 

ありがとうの言葉を効果的に使うためには、

私たちが生きにくいと思っている社会の現状や問題点を知る必要があります。

 

なぜなら、多くそれがよりよくなりたいと思う理由となり、動機になるからです。

 

そして、私たちは、どんなときも社会と一体です。

社会を知ることが、自分の立ち位置を知る助けにもなります。

 

そこからまず自分が幸せになるという発想が生まれて、

人に社会に自分を与えて(奉仕して)いこうとするのです。

 

 

次回は、さらに深く「当たり前がなぜ感謝することを忘れ、

ありがたみを忘れた社会にするのか」をお話し、

「なぜ今さらありがとうかの核心」をお話したいと思います。

 

 

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