20140414やる気

 

 

“こどものこころアドバイザー(心理セラピスト)”の
前中 光曉(まえなか こうぎょう)です。

 

 

さて、今回から趣を変えて、あるお母さんが、
『HappyLuckyMe♪』を言うことによって、
『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻した』
心理学的な解説も加えたお話です。

 

 

題:『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻す』

 

第一話:「スーパームーンどころか、スーパーイライラ」

 

 

「まんまるで大きなお月さまだね。それより、月見だんご買って
来たんでしょう。早く食べようよ。」
「わたしもたべたい、たべたい。」

 

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小学校4年の渡(わたる)と小学校1年生の澄(すみ)は、
花より団子と言わんばかりに、お母さんが買ってきた10個入り
の月見だんごを前に超ご機嫌になっていた。

 

 

「おれ、つぶあん」
「じゃあたし、こっち(こしあん)」
「こっち(こしあん)も、も~らい」
「ずるい、あたしもこっち(つぶあん)たべる」

 

「ふたりとも、寝る前だからひとつにしなさい」
「おにいちゃん、ふたつ食べた」
「こら、もちの部分だけ残して、きたない食べ方しなさんな!」
「あたしも、もちいらない」

 

「あんたがきちっと食べないと、この子もまねするでしょ!」
「お母さんにあげる」
「あたしもママにあげる~」

 

「そんな食べ方するんだったら、来年は買わないからね!」
「来年はいらんわ」
「あたしは・・・」

 

「宿題やったの、ゲームばっかりしてやってないでしょ!」
「やった」
「じゃこっちに持ってきて見せなさい」

 

「もうランドセルの中やから出されへんわ」
「かばんごと持ってきなさい」

 

渡は自室の扉を閉めると、机に向かい宿題をし出した。

 

 

「宿題せんと恥をかくのはお母さんやからね。隣の棟の優くんなんか、
帰ったらすぐ宿題してるのに、なんですぐにしないの。もうゲーム、
お父さんに言って取り上げるからね!聞こえてるの!返事しなさい!」

 

「返事しなさい~」
「あんたはまねしなくていいの」
「ママ眠くなってきた。ママお風呂」

 

「今日はお兄ちゃんに入れてもらいなさい。ママ忙しいから。
ちょっと、今日はお母さん忙しいから、この子をお風呂に入れてあげて。
聞こえてるの!」

 

「嫌ー、勉強中」
「先にこの子をお風呂に入れてからにして。だから帰ったらすぐに勉強しな
さいって言ってるでしょ。お風呂入れたら、歯磨きもさせてよ」

 

わざとしぶしぶと言った顔をつくった渡が部屋から出てくると、

 

「着替えは?」
「そこの引き出しに入ってるでしょ」
「わからん、出してよ」
「それぐらい自分でしなさい」
「勝手に出したら、あとでそれちがうって言うやん」
「上から順番に取ったら大丈夫やから」
「妹のはどれかわからん」

 

『(あーもうイライラさせるわね)』

 

「PTAの役員が当たって、今度の運動会でいろいろ準備すること
多くて忙しいのわかってるでしょ。あんたたちのためにやってるん
だから、ちょっとぐらい協力しなさいよ!」

 

「だれも頼んでないっちゅねん」
「やりたくもないのに、あなたたちのためだと思ってやってるんでしょ!
早くお風呂入ってきなさい!」
「ヒステリーゴリラ~」

 

『(ムカ!)』
テーブルの上の月見団子を見ると、
「はぁー、なにがスーパームーンよ!」

 

「ピンポーン♪」と、得てしてこんな時に、
お酒が入ったご機嫌のお父さんが帰って来るのだった。

 

 

つづく。

 

このお話は、実話をもとにしたフィクションです。

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 

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