もうやる気

 

 

親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。

 

すなわち、『感謝を笑顔でする心』を親である私たち大人が育むことにある。

 

 

キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。

 

 

『Ⅹ.子供若者の未来を創る』
「第12話:経済大国が子供をダメにする?」

 

 

 

前回からの続きで、最近の学生のことについて、様々なことが言われますが、その中でも、今は昔に比べて、親が子供に世話を掛ける時間が増えているという話があります。

 

 

お隣の国中国では1979年から続く「一人っ子」政策(2015年10月29日に「一人っ子」の政策転換が決定され事実上廃止に)、「一人っ子」=「小皇帝」と揶揄されています。

 

 

実際に中国から日本の大学院に来た、このような留学生がいました。

 

 

 

中国では、大学に入ってからも親の意向でアルバイトをすることなく、何不自由なく勉強だけするような環境で過ごしていたそうです。

 

 

その留学生は、中国の大学を卒業後、日本の大学院に来ました。

 

 

アルバイトをしなくてもやれるだけのお金は送金してもらっていたのですが、周りの留学生がアルバイトをしていたので、日本語力を上げるためにも自分もアルバイトをはじめました。

 

 

まず、その留学生がアルバイトで直面したのが、言われたことしか動けなかったことです。言われたことを応用したり、臨機応変に対応したり、気の利いたことなど全くできなかったのです。

 

 

つまり、作業はできても、仕事ができなかったのです。

 

 

 

その留学生がこのアルバイトの体験を振り返り、次のように話してくれました。

 

 

その留学生は、今まで親が身の回りのことをすべてしてくれて、必要なこと以外自分でしたことがなかったので、言われたことに対して、何をどうしたらいいのか全くわからなかったのです。

 

 

そして、なぜ日本に留学まで来て、こんなにつらい思いをしなければならないのかと、真剣に悩んだそうです。

 

 

でも、この留学生もそうですが、留学生の強みの一つは、留学しに来たからには簡単には国に戻れない強い覚悟があることです。

 

 

それからその留学生は、アルバイト先の人や周りの留学生の友人に、自分のどこがいけないのか、謙虚に聞いて回ったそうです。

 

 

そこでいかに自分が自己中心的で、人にしてもらうことが当たり前で、わがままであるかということに気づいたと、その頃のことを恥ずかしげに話してくれました。

 

 

 

中国のマスコミも「一人っ子」=「小皇帝」に触れ、親による過保護の結果、「自主性の欠ける子」「自己中心で、わがままな子」「思いやりのない子」が増える一方だと、警告していました。

 

 

今やGDPが、日本を抜き世界第2位の経済大国になった中国の留学生の話。

 

 

されど、私たちにも耳の痛い話です。

 

 

そこから見えてくるのは、学校という教育だけでなく、今の日本の子供や若者も、小さい頃から親に過剰に世話をしてもらい、それに沿って生きるように育てられて自主性が持てなくなってきています。

 

 

実際、学生と関わっていて、自分の興味のあること以外指示してもらわないと、動けなくなっている学生が増えているのも確かなのです。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

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