メソッド実践編:「これ以上言葉がでなかったわけ」
◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆
「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」
~私、自分らしく人生を生きます~
※はじめてこられた方は、
この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。
§ これ以上言葉がでなかったわけ
前回、瑞枝はモニターを止めると言うと、和尚はその言葉を尊重すると言った。しかし、和尚の話を聞いていくうちに、瑞枝はマインドマップをして言葉が止まった理由が知りたくなった。
そして瑞枝は、和尚がモニターになってほしいとお願いしたときのことを思い出し、この実習を続けることにした。
今回、和尚は、有里と誠には実習の続きで、名前以外の言葉を続けてやってもらい、瑞枝には、マインドマップを使って、瑞枝自身のプロセスをしようと思ったのだった。
「瑞枝さんは、本当にハラハラドキドキさせますね。本当に一時はどうなるかと思いましたよ」
「でも、私がモニター止めるというのをわかっていたんでしょう」
「わかるわけないじゃないですか。もう自分を信じるしかない状態でしたよ。瑞枝さんは、今は気分がいい感じですよね」
「いい感じかどうかわからないですが、さっきの止めて帰りたいときよりはましになっていますが」
「そうですか」と言って、和尚は苦笑いをした。
「さてと、もう一度このマインドマップの用紙を見てもらっていいですか。自分の名前の 『きらい』から始まって、ずーと見ていくと最後『ひとり』『かわいそう』で止まってしまったわけです」
「ほんとですね。和尚さんがいったように、私、『ひとりぼっちでかわいそう』になっていたわけですね。すごいですね、このマップ」
「そうですね、直感的洞察を増やしていって、自分のパターンに気づいていくんですがね。瑞枝さんは、あまりにも自分を嫌って、そこを見たくない感じたくない気持ちが強かったから、そこに向き合ってネガティブな感情に強く反応してしまったんですね」
「正直書き出せば書き出していくほど、気分がほんと嫌になっていきましたよ」
「まーマイナス思考で、どうしようもないと言っていたぐらいですから、言葉が止まるのも無理ないかもしれませんね」
「それで、なんで言葉が止まってしまったんですか。あのままもし続けてたら、どこに行き着くんですか。死ですか」
「死ではないです。もう少し進めば途中から『そんな自分ではあるけど・・・』という発想への洞察になり、そこからポジティブな自分がなりたい自分、自分が大事にしている価値観へと言葉が伸びていくんですがね」
「私はそこにいく前に、言葉が止まってしまったんですよね。なんでですか」
「なんでだと思いますか、瑞枝さんは」
「うーん、わからないです」
「簡単にいうと、頭のマインドの中に『私はマイナス思考』と大きな看板があるんですよ。だから、いいことを考えようとしても、時々いいことがあってもそれはいつも一時的で、気がつくとまたいつものマイナス思考の自分になっていることに気づくんです。そんな感じではないですか」
「そう言われるとそうですね。気がつくといつもマイナス思考の自分しかいないですね」
「今の話しで、なぜだかわかりますか」
「いえ、うーん、わからないですね」
「それは、頭の中に『私はマイナス思考』という大きな看板があるからです」
「それって、どういうことですか」
「例えですが、『私はマイナス思考』会社があって、そのビルには大きな看板に『私はマイナス思考』と書かれているとしますね。すると、そこの会社には『私はマイナス思考』に関係する人しか出入りしないわけです。
つまり、その会社が瑞枝さんの頭というマインドだとしたら、頭のマインドに『私はマイナス思考』といつも思い込んでいると、基本マイナス思考に関係することしか頭のマインドに出入りしないわけです。
言い換えると、基本マイナス思考のものごとや出来事しか引き寄せないということです。だから、いつもマイナス思考な状態でいるわけですよ」
「なるほど、わかりやすいですね。あほ(バカ)な私にでも、わかるように話してくれたんですよね」
「ほら、また『あほ(バカ)』というマイナス思考の関係者が頭に出入りしました」
「えっ、そうなんですか」
「そうなんですよ。『あほ(バカ)』というマイナス思考の関係者が出入りしたんですよ。
例えばそこに、以前有里さんが瑞枝さんに言ってくれた『かわいい』『優しい』『きれい』『スタイルいい』『素直』という部外者が来るわけですよ。
でも、ここは『私はマイナス思考』会社ですから関係ない言葉は、入口で『NO』と言われて中に入れてもらえないわけです」
「面白いですね。そうですね。私の中で受け付けませんね」
「それが今の瑞枝さんの状態です。なぜなら、この『私はマイナス思考』会社の社長は瑞枝さんですから、四六時中『私はマイナス思考』会社のことを考えているわけです」
「へーなるほどですね」
「ということは、いつもマイナス思考の中でグルグルとものごとを考えているから、それ以上のものごとを考える発想がなかなか湧いてこないんです。もっとわかりやすくいうとこんな感じです。
会社の経営状態が悪く社長である瑞枝さんは、
『あーどうしよう、なんとかしなければ。このままではいけないのはわかっているんだけど。あーこの現実から逃避したい、会社以外の人に相談しようかな。でも、したところでどうなるわけでもないし、どうせ何も変わらないだけだし。はー、生きていくのがつらい。でも、また明日が来る…。なんで私だけこんなに苦しい思いをしないといけないんだろう』と」
「ハハハ、和尚さん面白いですね。それにしても私のこと何でもわかるんですね」と言って、瑞枝はありのままの自分の気持ちを代弁してくれたことに声を上げて笑ったのだった。
つづく
次回明日11月10日(日)は、瑞枝は本気で変わりたいのか、
メソッド実践編:「変わる?それとも変わりたい?」をお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆
※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。
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