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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 私、もうモニター止めます

 

前回、瑞枝はマインドマップがネガティブなところでそれ以上言葉が出てこず、和尚のフォローする言葉もすり抜けた状態でどっぷりとネガティブな感情に浸かっていた。そして、そんな気持ちから自分のモニターをする思いを和尚に打ち明けたのだった。

 

「私、もうモニター止めます。ごめんなさい。本当にごめんなさい。私はずるい女なんです。ずっとわかったふりして、合わせてただけで、なんにもわかってないんです。だから、これ以上モニターを続けることはもう無理なんです」

 

和尚は、モニターを止めるという言葉よりも、『合せられていたんだ』という言葉におかしくなって心の中で微笑んだ。

 

和尚はある女性から、瑞枝は子供のような激しい感情のアップダウンのある性格だとアドバイスをもらっていたおかげで、和尚は瑞枝の言葉を冷静に受け止めることができた。それがなければ、あたふたしていたかもしれなかった。

 

瑞枝の昨日した有里とのネガティブな感情を解放した流れを冷静に考えると、瑞枝は朝来たとき気分が重いとは言っていたものの、会話を聞いているとうまくプロセスが進んでいるようで状態はいい感じだった。

 

それが、朝始めのマインドマップの実習で凹み、そしてモニターを止めるまで行き、和尚は、瑞枝の感情のジェットコースターに一緒に乗り合わせずに冷静でいられたことに感謝した。

 

 

「瑞枝さん、本当に止めて帰っちゃうんですか。せっかく順調にプロセスが進んでいて、なぜ、それ以上次の言葉がでないのかもわかっていたのに・・・。ただ瑞枝さんの思いは尊重しますよ」

瑞枝は、和尚からものすごく引き止められると思っていたので内心ホッとした。

 

「瑞枝さんはあれだね。自分が最低だと嫌っていた気持ちになると、あまりにもつらいから、感情をシャットダウンするようにゼロにリセットして、築いたたくさんの関係をも切っていくんですね。そして、なにもかも面白くない、どうせ私は一人ぼっちだから、そんなかわいそうな女の子だから。

 

瑞枝さんって、日頃凹んだときに最後辿り着いて落ち着くところって、『どうで私は一人ぼっちの孤独なかわいそうな女の子』と思ったり、まさかしませんよね。まさか今、これから帰ってそんな気分になったりしませんよね」と言って、和尚は瑞枝を見た。

 

瑞枝は和尚の話を聞いて言葉にされて、『当たってる!本当にそう』と思った。

『えっ、なんでわかったんやろう。そう言われたら、どうせ私の本心まで誰もわかるはずはないし、誰も人の本心まではわからないんだから、結局のこところは人は孤独で一人ぼっちなんだからと思って、いつも自分を納得させていたかも。えっ、なんでわかったんやろう』

瑞枝は和尚に言われてそう思い、そして聞いていた。

 

「なんでわかったんですか。私、そこまでそんな話してないと思うんですけど」

「そうですね、そこまでは話してはもらってないですね」

「なんでわかったんですか」

「聞きたいですか」と、和尚は瑞枝が本心か尋ねた。

 

「聞きたいです」

「それは瑞枝さんの守護霊さんがね、囁いてくれたんです」

「本当ですか!」と言って、瑞枝は目を大きく開いて笑う和尚の顔に聞いた。

 

「残念ながら、私にはそんな能力はないんです。

実は、このマインドマップの用紙にそう書いてあったのを見て、ただ順番に書いてある言葉を言っただけです。だから言いましたよね、これ以上言葉がでない理由もちゃんとわかっているって。信じてくれますか?」と言って、和尚は瑞枝の反応を見た。

 

瑞枝は、和尚が言った自分の用紙を見た。そこには、確かにそう思わせるような言葉が順序よく並んでいた。そして、なぜ次の言葉がでないのかを知りたいと思った。

 

「瑞枝さんは順調にこの実習を進めていたし、順調にプロセスを進んでいるんですよ。 だから、瑞枝さんがモニターを止めたいと、そろそろ言うだろうなーと、実はわかっていたんです」

「えー、そうなんですか。だからですか!ものすごく引き止められると思っていたのに、私の言葉を尊重しますって、だからすぐに認めてくれたんですか」

「そういう訳でもないんですけどね。なりゆきかな」

「ちょっと、もうちょっと、正直もっと引き止められると思ってましたから、寂しいようなやっぱり必要とされていなかったんだと思いましたよ」

「それはないです。私は瑞枝さん、あなたを必要としています。だから私は、自分の思いをすべてあなたにぶつけて、モニターになってもらいたいとお願いしたんです」

瑞枝は、そのときのこと(セラピー物語:「自分らしく生きるために(前半)」で)を思い出していた。

 

 

和尚は、瑞枝に留まってこれからも実習を続けてくることを確認して、内心ものすごくホッとしていた。

和尚は、瑞枝が『モニターを止める』なんてことは全くの想定外だったし、瑞枝に『モニターを止めると思っていた』と言ったのは、続けることに確信が持てたから話の流れで言っただけで、本当にうまく話がまとまってよかったと思ったのだった。

 

和尚は、ここで有里と誠には実習の続きで、名前以外の言葉を続けてやってもらい、瑞枝には、マインドマップを使って、瑞枝自身のプロセスをしようと思ったのだった。

 

つづく

次回明日11月9日(土)は、瑞枝の個人のプロセスを、

メソッド実践編:「これ以上言葉が出なかったわけ」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

 

 

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