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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 変わる?それとも変わりたい?

 

前回、和尚は、瑞枝がマインドマップをして言葉が止まった理由を、例え話を交えて説明した。その例えが、瑞枝のありのままの自分の気持ちを代弁していたようで、声を上げて笑ったのだった。

 

今回、和尚は瑞枝が本当に変わりたいのに、その気持ちを邪魔しているものに焦点を当てて、これからの実習がより効果的になればと思ったのだった。

 

「ハハハ、和尚さん面白いですね。それにしても私のこと何でもわかるんですね」

「これで『かわいそう』の次の言葉がでない理由がわかったと思うので、これで解決したかな」

「ええ、まあ、わかりましたけど。じゃ私、これからどうしたらいいんですか。この会社(私マイナス思考会社)の私、どうしたらいいんですか」

「えっ、どうしたいんですか」

 

「和尚さん、怒りますよ。私をからかってるんですか。よりよく幸せになりたいにきまってるじゃないですか」

「ほー、瑞枝社長からそんなお言葉がでるとは思ってもみませんでした」

「ほんに怒りますよ」

「大丈夫ですか」

 

「なにがですか」

「まー今の状態に、新しい風と言いますか、新しい価値観を導入していくことになるのですが」

「大丈夫ですよ。そのために聞いてるんですから」

「ほんとに?一般的に、組織に新しい風や価値観を導入しようとすると、変化を嫌う抵抗勢力が出て来るんですが、瑞枝社長のところは大丈夫ですか。まー一番大事なのは瑞枝社長が、本当に“変わる”と思えるかその強い意志だけなんですがね」

 

「変わりたいですよ。変わりたいに決まってるじゃないですか」

「では、“変わりたい”と思える、そうそうこんな易しいのもありますよ。“変われたらいいな”という方法でもいいですか」

「えっ、それじゃ変われないじゃないですか」

「そうですか。それではここで、はっきりしたことを瑞枝さんに言いますね。今まで本気で“変わる”とは思って来ませんでしたよね。“変わりたい”とは思っても。

 

この言葉の違いに気づいてくださいね。“変わりたい”という言葉のニュアンスには、心のどこかで和尚さんが私を変えてくれると思っていませんか。

私は、瑞枝さんが“変わる”方法をたくさんお教えできますが、“変わる”のは瑞枝さんあなたなんですよ。瑞枝さんが“変わる”と思わないと、本当のところで変化を嫌うあなたの中にある反対勢力に押し切られて、結局変われないままになってしまうのです。

 

“変わる”というには、本当に面倒で手間が掛るような感じがするし、時間も掛りそうな気がするので、特に人は慣れ親しんでいるものごとから変わろうすると抵抗を感じるものなんです。よっぽどせっぱ詰まった状況にならないと、人は動きたくないものなんです。

 

“変わる”というには、自分が自分に責任を持つことでもあるのです。その気持ちを持ち続けるためにも、前にも何度か聞きましたよね。なんでこの実習を受けているのかと。

 

瑞枝さんは『幸せになるため』と言いましたよね。何のために自分が“変わる”かの目的意識を明確にしておかないと、やっている意味がわからなくなってしまうのです。

 

瑞枝さんがモニターを止めて帰りたいと思ったのも、『どうせ私は幸せになんかなれない』と、目的意識を失ったからそんな気持ちになったんですよね。

 

ここで、ちょっと簡単な言葉の実習をしましょう。

“変わりたい”と“変わる”が、自分の中でどんなふうに感じているかやってみましょう。

まず、“変わりたい”と10回言ってみてください」

 

瑞枝は“変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい、変わりたい”と10回言った。

 

「では、次は“変わる”と10回言ってみてください」

瑞枝は“変わる、変わる、変わる、変わる、変わる、変わる、変わる、変わる、変わる、変わる”と10回言った。

 

「瑞枝さん、今二つの言葉を言って、どんな違いを感じましたか」

「そうですね。よくわからないです。同じように感じますが」

「“変わりたい”は願望の言葉ですよね。“変わる”とは断定ですよね。“変わりたい”と言うと、語尾が上に上がるような感じがしませんか。“変わる”は語尾が下がるというか語尾が止まる感じがしませんでしたか」

 

瑞枝は和尚に言われて、心の中で二つの言葉を呟いてみると、そう言われればなにか違う感じがした。

 

「“変わりたい”はなにか軽い感じでいい易いですね。“変わる”を言ったときは、なにか言葉が重いというか、なんでしょう。なにかいやーな感じというか、ですかね」

「ニュアンスは伝わりますよ。この“変わる”というときに重いという感覚が、どうやら“変わる”ことを邪魔してそうですよね。まーあれこれ考えたら理由はあるのでしょうが、それよりも今、その邪魔してそうでなにかわからない感覚をとっぱらっておきましょう」

「そんなことできるんですか」

「簡単にできますよ。じゃやってみましょう。簡単です。“変わる”とただいい続けるだけですから。言ってもらっていいですか。取りあえず、10回」

瑞枝は、言われたとおり10回言った。

 

「今度は、本当に変わるんだ!と気持ちを込めて10回言ってもらっていいですか」

瑞枝は、言われたとおり10回言った。

 

「なにか違いがあったかな。今度は同じように気持ちを込めながら、ゆっくり“変わる”と、私が本当に伝わったと思うまでいい続けてみてください。何回でいけるかな」

瑞枝は、ゆっくりと“変わる”といい始めた。

 

瑞枝は50回ぐらい言っただろうか。時間にして約1分だが、和尚はなにも言わずにただ聞いているだけで、瑞枝はだんだんといら立ってきたのだった。

 

つづく

次回明日11月11日(月)は、和尚の反応にいらだつ瑞枝、

メソッド実践編:「同じこといつまでやればいいの」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

 

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