メソッド実践編:「条件付けの幸せは疲れる」
◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆
「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」
~私、自分らしく人生を生きます~
※はじめてこられた方は、
この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。
§ 条件付けの幸せは疲れる
前回、和尚は、条件付けの幸せを求めていくと、
『~すれば、~になる』『~あれば、~になる』『~なれば、~になる』と思っていたのが、心が萎えてきて『~しなければ、~になれない・~できない』と思ってしまう話をした。
そして、さらにその続きがあって、その心情について話したのだった。
「いつも『頑張らなければ、理想のパートナーと巡り逢えず幸せな結婚ができない』と思っていると、(前回)誠くんの言った結婚したいとがつがつした感じの極端な例になりますけど、
その状況の多くは、思ったり思わなかったり思ったり思わなかったりの繰り返しを日々続けているわけです。
言葉でいうと『パートナーがほしい、できない。パートナーがほしい。できない』、日々そう思っていると、なにか心が疲れてきませんか。どうです、有里さんなんか」
「わかる気がします。すぐに見つからなくてもいいわとか、いつか出会うんちゃうかなって」
「そうなんですよね。心が疲れてくると知らず知らずのうちに、有里さんが言うようにそんな気分になってくるのです。
ここで言いたいことは、結婚の例を出しましたが、多く私たちは、
『~すれば、~になる』『~あれば、~になる』『~なれば、~になる』 と思っていたのが、いつもまにか、
『~しなければ、~になれない・~できない』と思って頑張り続けて結果が伴わないと、 『~しても~できない』と、知らず知らずのうちに心が疲れてしまうのです。
そして中には、結婚の例で言うと、
パートナーができないというより、『できないこと。やってもダメな自分』を罰することもあるのです。
『パートナーがほしい、できない。パートナーがほしい。できない』と思って心が疲れてしまうと、今度パートナーがほしいと思うと、恋愛することに抵抗感が出てきたり、異性と向き合うことに臆病になってきたり、恋愛がめんどうになってきたりするのです。
恋愛って結構エネルギー要りますからね。
そして思うわけです。てっとり早く結婚して幸せになりたいと。
でも実際はてっとり早く誰とでもは当然嫌ですから、様々な条件を考えて、
また『~すれば、~になる』『~あれば、~になる』『~なれば、~になる』と、ぐるぐる循環するわけです。
この循環を何度も経験して、この負のスパイラル(らせん状)に陥ってしまうと、人はどうなってしまうかというと、『もういい、なにもしたくない、やる気が起こらない』と諦めモードになってしまうのです。
これは、仕事の燃え尽き症候群も同じ心の原理です。
なぜ、そうなってしまうのか。
結婚の例で言うと、それは『幸せ』が目的になっていなくて、『理想のパートナーと結婚する』という条件付けが目的となっているからです。
『理想のパートナーと結婚すれば、幸せになれる』
『理想のパートナーと結婚するという条件が達成できれば、その目的が達成できれば、幸せになれる』と思っているからです。
『結婚する』ことが目的であって、『幸せになる』ことが目的ではないのです。
『理想のパートナーと結婚しなければ、幸せになれない』もそうですよね。
さらに条件付けが厳しくなり『結婚するという条件をなにがなんでも達成できなければ、目的が達成できなければ、幸せになることなんか無理なんだ』と、言っているようにさえ聞こえますよね。
これは、頭の中で思っていなくても、心の中でいつも思っていたら本当に疲れます」
瑞枝は和尚の話を聞いていて、まさに結婚すれば幸せになって、今のマイナス思考と思っている自分から解放されて幸せになれる、それも普通の幸せでいいからと思っていたのが、このままじゃパートナーもできないと思った。
瑞枝は、どうしたらいいのか不安になった。
「瑞枝さん、瑞枝さんに説明したことを例に出して、みんなにシェア(分かちあう)させてもらってもいいですか」
「えっ、はあ、いいですよ」
瑞枝は、自分のことを引き合いに出してもらった方が理解しやすいと思い了承した。
「瑞枝さんは、『自分の弱い心をもっと強くなりたい、できることならもっとストイックになって自分を変えたい、そして幸せを掴みたい』と思って、私に相談しに来ました。
瑞枝さんは来たとき、こんなふうに思っていました。
『こんな心の弱い私は、ストイックになれば自分が変われる。そうすれば幸せになれる』と」
(※ストイックとは、自分に厳しく動じないという意味。)
瑞枝は、そのとおりと頷いていた。
「瑞枝さんはそう思いながらも、心の奥底では『ストイックにならなければ、私は変われない。幸せになれない』と思っているのです。
だから、ストイックになるために自分にムチ打つように頑張ろうとするわけです。瑞枝さん、ここまではあっていますか」
瑞枝は、首を縦に振って頷いた。
「そうではなくて、このように思ってほしいのです。
自分を肯定した状態で、『こんな弱い心の私だから、もっと自分らしく変わるために、ストイックになる。そして幸せになる』と。
わかりやすく比較するために、二つの文章を並べて見ますので、ニュアンスの違いを感じてみてください」
そう言って、和尚は二つの文章をホワイトボードに書いたのだった。
『こんな心の弱い私は、ストイックになれば自分が変われる』
(≒ ストイックにならなければ、自分は変われない)
『こんな弱い心の私だから、もっと自分らしく変わるために、ストイックになる』
つづく
次回明日11月17日(日)は、
メソッド実践編:「動機づけの目的が大切」をお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆
※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。
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