メソッド実践編:「これからはどう生きるかが大切」
◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆
「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」
~私、自分らしく人生を生きます~
※はじめてこられた方は、
この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。
§ これからはどう生きるかが大切
前回、和尚は、瑞枝と有里に再度、条件付けをするのではなく、理由付けをすることの大切さを話した。
今回は、根本的になぜ理由付けをする思考パターンが、これからの時代を生きる上でも大切かを話そうとしたのだった。
「瑞枝さん、有里さん、条件付けではなくて、理由付けをすることの大切さがわかってもらえましたか。そういう考え方があるのかと、理解することが大切になってきます。
なぜなら、理解しないとすぐに忘れてしまい、使いたい時に思い出せなくなるからです。
今まで、私たちは条件付けの思考パターンを何十年も使い続けてきたので、すぐに変えるのは難しいです。ですから、理解して意識して使っていくことが大切になってくるのです。
ここまでは大丈夫ですか」
瑞枝と有里は、和尚の言っていることはよくわかるのだが、でも気持ちは『ふ~ん、そうなんだ』と思っていた。正直理屈を聞いて理解するよりも、体験して実感がするようなほうがわかりやすいと思っていた。
「有里さん、瑞枝さん、まだ消化しきれていない感じですね」
「詳しくわかりやすく話してもらってるんですけど、そのときはなるほどと、思うんですがなんか、流れていくというか、残らないというか、大切なことはわかってるんですけど、なぜって言われたら、うまく話せないかもしれないです」
有里は、思っていることを和尚に言った。瑞枝も同じことを思っていた。
「瑞枝さんもそんな感じかな」
「はい、有里さんがいったことそのままです」
和尚は、二人が言うことはよく理解できた。和尚もそのことは多々経験してきて、言ってみれば所詮、他人に決められたり、言われたりした他律的なことにしか思えていないのだから、そうなると思っていた。
和尚は、そのことで『外発的動機づけ』という言葉を思い出していた。
つまり、外から言われたりする動機づけは、どしても『一時的』になり、また『他律的』にもなり、そして、『依存的なやる気』しか生まれない。
これはまさに、『~すれば、~になる』『~あれば、~になる』『~なれば、~になる』という、条件付けをする思考パターンだった。
この『外発的動機づけ』の対である『内発的動機づけ』は、
つまり、『継続的・自律的・能動的なやる気』を引き出す、『自分がやりたいからやる。自分が知りたいから勉強する』と言った『~だから、~する』という理由付けの思考パターンだった。
和尚は、瑞枝、有里、誠に向かって話した。
「有里さん、瑞枝さんが言うことはとてもよくわかります。私も同じような経験をたくさんしてきましたから。今までの話は、条件付けに対して理由付けをしたほうが、結果がともなっていいという話の理解になっていたのかと思いますが、どうですか」
「話の説明を聞いていて、確かにその通りだと思いましたし、それが大切なことはよくわかりました。でも、正直私も、有里さんや瑞枝さんが言うように、すぐにその大切なことを忘れてしまって、日々の生活では使えなかったと思います」
誠は、そういって三人の気持ちをまとめてくれた。
「誠くん、なにがあればいいと思いますか」
「うーん、大事だということは理解できましたし、そうした方がいいこともよくわかりました・・・」
「よく言ってることがわかりますよ。では、質問を変えますね。どうすれば意識して、日々の中でそれを使っていこうという気持ちになりますか」
「必然性ですかね。これをしないといけないという、必然的必要性を感じないとそれをしないかもしれないですね」
「ということは、それをする必然性必要性があればできるということですかね」
「必然的必要性です。それがあればできるような気がしますね」
「それをする必然的、必要性の理由付けがあれば、意識が向いてできるということですね。瑞枝さん、有里さんはどう思いますか」
「そうですね、やらないとダメやと思ったら意識してやると思います」
「私も、そうしないといけないと思えたら、意識してそうすると思います」
「その通りですね、瑞枝さん。変わりたいと言いながら、どうせ無理だからと、心の中では別に変わらなくてもいいかとどこかで思っていたら、マイナス思考でそんな自分がもう嫌でそんな自分を変えたいと思っても、全く変わらないのと同じですね。
ということは、瑞枝さんの中では、誠くんの言葉を借りると、必然的必要性に駆られていないということですよね。有里さんもそうですよね」
和尚はここがいいタイミングだと思い、瑞枝と有里に言った。
どうしても、二人にはモニターになってもらいたいとお願いをしたので、受身的な姿勢になることは重々わかっていたので、どこかで、外発的動機づけから内発的動機づけに変えないと、これからの実習をしても、その成果や効果はそのときだけの『一時的』になり、そして『依存的なやる気』でしかことが進まないと思っていた。
和尚は、ここで気持ちを入れ直した。
「瑞枝さん、有里さん、これから根本的になぜ、理由付けをする思考パターンがこれからの時代を生きる上で大切かをお話します。これからする話は、今までに触れたかもしれませんが、今回は核心に触れたお話をします。
すべてを理解する必要はありませんが、この話を聞いて、するかしないかは別に置いておいて、本当にそういう生き方をしないといけないと思えるかどうか、もし、思えないのであれば、これ以上実習を続けていても身に付きません。
もう一度思い出してください。有里さん、瑞枝さん、このメソッドの実習をうける目的を聞きましたよね。なんでしたか」
瑞枝と有里は、和尚の言葉に気おされて言葉がでなかった。
「有里さん、私の話を聞いて『これからどうしたらいいのかわからなくて、生きるきっかけがほしい』と言ってくれましたよね。
瑞枝さんは、『マイナス思考をやめて、幸せになりたいです』と言ってくれましたよね。
あのときは、本当に気持ちが伝わってきましたよ。
そろそろ『これからどうやって生きるか』つまり、『これからどうすれば、生きていけるか』という条件付けではなくて、 『これからどう生きるか』つまり、『これからどうなりたいから、どう生きるか』という理由付けに意識して、やるときではないですか。
そう思いながら、これから話すことを聞いてくださいね」と言って、和尚はニコッと笑った。
有里は、はじめに和尚の言葉を聞いたころ、これから先このまま日々時間に流されていく不安な気持ちだったことを思い出していた。
そして、和尚やみんなと会えることが楽しくて不安な気持ちを忘れていて、3ヶ月経ったらこの楽しい時間も終わり、自分で生きていかないといけないことを思っていた。
瑞枝は、年末に向けて仕事が忙しくなって残業が続いていて、いかに帰ってから日々の仕事の疲れを取るかに意識が向いていた。そして、みんなとこうして会えることが本当に心の息抜きになっていた。
そして、瑞枝もまた、3ヶ月経ったらまた元の自分に戻ってしまう怖さを感じていたのだった。
つづく
次回明日11月20日(水)は、これからどう生きるかを知るために、
メソッド実践編:「これからの私たちが生きる時代とは」をお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆
※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。
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