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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 人ってこんなに変わるんだ

 

前回、和尚は誠にメドッドの実習をした。誠の持つ中立性は、自己の統合から来るものであれば本当にバランスの取れたいい状態なのだが、嫌われないように作られた中立を保っていた。

そのことは、自分の意志を抑圧し我慢を溜め込む原因ともなっていた。

 

今回は、私が命名した『心の五本の矢』という言葉をすべてやり終えた後の振り返りを、お話したいと思います。

 

 

「みなさんいい顔をしていますね。周りの人たちも見てください。みんな別人の人が椅子に座っていますね」 そういって和尚は笑顔でみんなを見ていた。女性陣の関心事は、大変身をした誠にだった。

 

「はじめて顔を合せた時のみなさんの表情を覚えていますか。いろいろドラマがありましたよね」

和尚はそう言って瑞枝と目が合った。

 

和尚はそれ以上なにも言わなかったが、瑞枝とはじめて顔を合せたときは、瑞枝はマイナス思考の塊だった。その思考は、有里と誠に対して劣等感を感じさせ、その場にいるだけで苦痛を感じていた。

 

そして、何度か途中でこの実習を止めて帰ろうとしたこともあった。

 

 

和尚は、『心の五本の矢』の言葉を使って、自分が前に進もうとすることを邪魔している観念を見ていった。一つの言葉ごとに和尚が入り、一人和尚との実習が5回。モニター同士のローテーションで10回。合わせて15回の実習をしたのだった。

 

そして、ネガティブな観念を解放して変容(癒し)した後に、新しいポジティブの観念を落とし込んでいった。

 

最後の方は、自然と意識がポジティブに変わった状態になっていたので、心に負荷がかかるネガティブな言葉も、比較的抜けるのが早くなっていた。

 

それだけ、ネガティブな観念に対して肯定的に見られるようになっていたことと、安心感からより深く自分を見つめることができるようになっていた。

 

 

誠は、有里の視線を何度も感じながらも、恥ずかしいのか目線を合わせず和尚の方を向いていた。

 

有里は誠の変わりように、なにか言いたげなそぶりを終始見せているような感じだった。

 

和尚は、はじめと今との変化を踏まえて、ここで改めて各々の価値を伝える実習をしたのだった。

 

和尚は有里に先陣を切らせて、瑞枝と誠の価値を伝えてもらった。

 

 

「瑞枝ちゃんは、本当にチャーミングでかわいらしい女性で、とても活発な女性に見えます。笑顔が本当に素敵でかわいいです。ほんまにきれい」

 

和尚は実習をする前に、言葉で反応せずにただ言われたままを受け取るようにいっていたので、瑞枝は有里の言葉に笑顔で照れながらも、素直に感謝の言葉を言っていた。

 

ここまで意識を解放すると抵抗する観念がないので、瑞枝は素直に受け取れた。

 

「誠くんは、ほんまに変わったな。ほんまかっこよくなったな。なんか頼りないところがあったけど、なんか自信にみなぎってる感じがします。頼れる男って感じがします」

 

それを聞いた誠は、照れを隠そうと一生懸命唇を噛んで我慢していた。和尚は、以前ならここで愛想笑いをして合わせていたのだろうが、誠の男性性が上がったので、有里を女性として意識しているような仕草に、思わず笑い声を上げそうになった。

 

そして、誠の声もお腹から出ているように低くなって、その声が余計に落ち着きのある男らしさを感じさせた。

 

 

和尚は誠をトリにして、瑞枝に有里と誠への価値を伝えてもらった。

 

「有里さんは、めっちゃきらきら輝いています。笑顔も素敵ですし、さらに女性になっていて、憧れのお姉さんって感じです。すごくきれいです。女性から見てもかわいくてきれいで魅力的な女性です」

 

有里も素直に瑞枝の言葉に感謝を言っていた。和尚は、有里のことだからひょっとして、お笑いで茶化すかと思ったが、素直に受け取っていた。

 

有里のユーモアで茶化していた言葉も、自分に受け取れない反応だった。

 

 

じゃ瑞枝さん次、誠くんに。

「誠さんは、ほんとうにかっこよくなりましたよ。こんな彼氏やったらいいですよね。優しいし、男らしいし、女性を大事にしてくれそうです。絶対女性がほっておかないと思います」

 

誠は、今度は照れを抑えらなかったのか、笑顔をこぼして瑞枝の言葉を受け止めていた。

 

和尚は、瑞枝が結構誠にアプローチをするような言葉を言っていたので、『誠、大丈夫かな』と思ったが、ただ受け止めているようだった。

 

 

不思議とここまで意識が高くなっていると、男女の意識も湧いてこない状態だった。

 

それは、昔学校でクラスの男女が一つになって、体育祭など目的に向かって一体になっている同士のような感じだった。

 

和尚は、有里が焼きもちを妬くような仕草をちょっと期待したのだったが、思い過ごしに終わったのだった。

 

次は、誠が女性陣に価値を伝える番だった。

 

つづく

次回明日12月22日(日)は、

メソッド実践編:「心が満たされるとさらにきれいに」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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