介護疲れからの打破(私のありがとう体験談Ⅱ)
『ありがとうの効果と秘訣』 (ありがとうの達人のなり方)
前回の『母の苦しみの受け皿(私のありがとう体験談Ⅰ)』
の続きです。
それからまた母の転院があり、今度は運よく介護老人保健施設に入居
できるようになりました。
この施設は在宅復帰を目指すことを目的としているので、病院での母の
ほぼリハビリ拒否状態の寝たきりから、今度は団体生活になり、そうは
いかなくなりました。
しかし、それは母の愚痴をエスカレートさせることになり、それは同時に
父と私が、母とケンカすることも増え、ますます精神的負担を増やしてい
くことになりました。
この時の私は、正直「ありがとう」を意識して意図的にやっていくことも
忘れていき、かろうじて朝の通勤途中ではやっていた記憶は思い出せても、
それ以外での記憶がないということは、ほぼ意識がそこに向かっていなか
ったと思います。
それは、母との愚痴を家に持って帰れない苦しみを共感してもらえないつ
らさ、さらに母が回復する兆しがなく、ただ衰えていく母を見続けて死を
待つことほど無力に感じることはありませんでした。
そして、私は無意識にもうこれ以上感情を感じないように心を閉じていき、
それでも日々の活力を保つために強がる自分を演じていったのでした。
それからの記憶は今も思い出せないのですが、なにがきっかけかは覚えて
いないのですが、あるとき、以前職場での人間関係に苦しんだときに改善
したことのある「ありがとう」を連続で言うことを思い出したのです。
この手法はアファメーションと言うのですが、当時はまだその言葉も手法
も知りませんでした。
私は母に面会に行くときは、職場から施設に行くまでの間、「ありがとう」
をとにかく連続で言って、毎回気分が高まるまでやってから行きました。
自分では、どれほどやって効果があったのかは覚えていませんが、
その効果は信じられないほど絶大でした。
まずこの効果は、私が母に会うことをらくにさせてくれるようになり
ました。それは、母の苦しみや愚痴を、心穏やかな気持ちで受け止めら
れるようになっていきました。
その私の変化は、施設の主任さんから私が施設に入って来るとき、
「いつも楽しそうにニコニコして入って来はりますね」と、言われる
ようになりました。
さらに母も私が来ると笑顔が増え、会話も笑いが起きるようになった
のです。
そうこうしていると、あるとき父が、「最近○○○(施設名)にいくと
楽しいそうやな。なんかええことでもあったんか」と言って、私から
すると特にいつもと変わらないとしか、返事のしようがありませんでした。
この私の変化で、父の精神的負担も軽減されていきました。
後に母が他界してから当時のことを話しているときに、
父が私にこう言ったのです。
「あのとき、おまえもしんどかったやろうけど、けっこう
(気持ち的に)しんどかってな、おまえが楽しそうに帰って来てくれて、
ほんま救われたわ」と。
父はそんなことを言うタイプではなかったので、はじめて父の真相を聞き、
胸がじ~んと熱くなったのを覚えています。
話を戻しますと、私が施設に楽しく面会に行くようになってから、
母も父も大きな問題もなくいい感じで日々が過ぎていきました。
しかし、そのいい流れは、私に怖れを抱かせる母とガチンコで
向き合わなければならない情況をつくったのでした。
次回につづく。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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