『ありがとうの効果と秘訣』 (ありがとうの達人のなり方)

 

 

前回『すべてはゆるされた前半(私のありがとう体験談Ⅳ)』 はこちら

 

 

母との面会終了時間が迫って来たときに、私は再度帰り際に母に向かって、
「だれかわかるか~」と言葉を投げかけると、母は意識のない状態で一番
上の姉の名前を言いました。

 

 

私は、自分の名前を読んでほしいために「ちがうで、だれかわかるか~」と
また聞くと、そんな私の気持ちを知ってか、私の名前を言ってくれたのでした。

 

 

私はその言葉に、嬉しさよりも母を愛らしい気持ちになって、次の瞬間無意識
に次のような言葉を発していたのです。

 

 

「愛してるで」と。

 

 

すると、母は弱々しいかすれる声で「愛してる」と、
返事が返って来たのです。

 

 

私は、生まれてはじめて聞いた母からの言葉に、意識が覚醒して広がる
ような全身が暖かいものに包まれるような感じになって、「俺もやで」
と返事していました。

 

 

私は眠る母の顔を見ながら、思ったのです。

 

 

「すべてがゆるされた」と。

 

 

そして同時に、私が母のすべてをゆるせた瞬間でもあったのです。

 

 

 

私のもの心ついた記憶のはじまりは、母の『おまえさえ産まなければ
よかった、おまえさえいなければ』でした。

 

 

母と父が激しくけんかをしては、最後にこの言葉が私に向けられ、
時には究極の二者選択を迫られたのでした。

 

 

前々回の母への手紙を読む依頼を拒んだのは、感謝の気持ちはある
ものの、『言いたくない口にしたくない言葉』だったからでした。

 

 

それだけに、なにか大きな力に導かれた感があります。

 

 

そして、この日が母と最後に交わした言葉になったのですが、
その深夜病院から母の急を知らせる電話があり時計を見ると、
なんと母がうわごとで言った“1時40分”だったのです。

 

 

 

私のこの不思議で奇跡とも言える体験は、
母と私の今世での学びだったような気がしています。

 

 

次回は、「この家族の学びの完了」をお話して、
私の体験談の最後にしたいと思います。

 

 

いつも、お読みいただき本当にありがとうございます。

 

 

 

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