20140414やる気

 

 

 

 

 

 

子供がほんとうにほしいもの(物語)①

 

 

前回に続く、ある二人のカップルとある家族との
「想い出づくり」に関する物語です。

 

 

今日は、マサにとって待ちに待った彼女との初デート。
彼女であるゆかの直感で、場所は遊園地だった。

 

 

この季節朝晩はまだ涼しいものの、
日中は夏日になるような春の陽気だった。

 

 

遊園地のゲートで待ち合わせた二人、先に来ていたのはマサだった。
と言っても、ほんの10分先に来ただけだったのだった。

 

 

「マサお待たせ~」と声のする方を振り向くと、笑顔のゆかの姿があった。
マサはゆかを見つけた瞬間、じっとゆかを見つめたままの状態になっていた。

 

 

そんなマサの姿に「も~、そんなにじっと見つめられたら照れるやんか、
あっち向いて」と言うゆかの笑顔に、「めっちゃかわいい」と、
マサはつぶやいていたのだった。

 

 

ゆかはマサからの予期せぬ歓迎に「今日はやけに暑いね~」と照れながら、
手のひらで顔をパタパタと扇いでいた。

 

 

遊園地の中に入ると、GWの最初の週末とあって、
家族連れやカップルで賑わっていた。

 

 

「マサ何乗るん?」
「そうやな~あれにしよっか」と、
二人は遠くに見える絶叫マシンを見つけていた。

 

 

二人は、久しぶりに来る遊園地に心躍らせながら、
屋台の食べ物やグッズを売っているお店を見ながら
目的地に向かって歩いていた。

 

 

ふと二人を引き止めたものがあった。
それは、楽しいはずの遊園地にあって、今にも泣きそうで不安な
顔をしたお母さんと男の子が、しきりに辺りを気にしていたのだった。

 

二人は、直感的に「もう一人の子供が迷子になったんだな」と思った。
気がつけば、二人はその親子に近づき声を掛けていたのだった。

 

 

「子供がほんとうにほしいもの(物語)②」に つづく。

 

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

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