20140414やる気

 

 

“こどものこころアドバイザー(心理セラピスト)”の
前中 光曉(まえなか こうぎょう)です。

 

 

あるお母さんが、
『HappyLuckyMe♪』を言うことによって、
『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻した』
心理学的な解説も加えた、その場限りの方法論ではなく、
日々のプロセスを重視して物語にしたお話です。

 

 

題:『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻す』
第31話:「社会に自立できない子供」

 

 

前回和尚は、『親離れ子離れできない親子』のことを心理学的に
話したのですが、実はこの親子の関係は、30年前の頃にも言われて
いたことなので、特別気に留めることもない気が、一応していると言った。

 

 

ただ、その頃と今とでは生活習慣も変わっているところから、
その点を踏まえて注意を促すように話したのだった。

 

 

「お母さん、でも、気に留めておいた方がいいことがあるんです。
30年前の頃と今も、というお話をしましたが、この30年を振り
返ってみると、子供の本質的なものは、そう変わっていないと思う
んですが、やはりお母さんのときと今とでは変わってきているのは、
実感しますよね。

 

 

最近感じるのが、親が子供に掛ける時間やお金が増えたと言う話も
ありますが、そもそも子供を取り巻く環境や、私たちが生きている
社会構造そのものが変わってきたことは、見逃せないと思うんです。

 

 

簡単に言うと、それだけ子供が社会と接点を持たなくても、
上手に自分の決めた枠の中で生きられるようになっているんです。

 

 

今までは、家以外の社会が(友達、先輩、後輩、学校や地域などでの
集団活動、それに関わる大人が)、子供が成長するために必要なことを
気づかせてくれたりして、親と子供がいい一定の距離を取りながら、
家族との生活が機能していたように思うんです。

 

 

それが今は、ゲームなど一人家遊びも増えて、交友関係を含めた
社会生活にほとんど接点を持たない子供が、増えてきているように
感じるんです。

 

 

そして、お母さん自身そんな経験がないので、どう子供と接して
いったらいいのかと、心配と不安が日々蓄積されていくようになるんです。

 

 

そうなるとお母さんは、ますます子供のことが心配で気に掛かりますから、
親の子供への思いはどんどん増していきますよね。

 

 

思春期になると、子供の自我は、生物的にも肉体的にも精神的にも
成長していく中で、社会、つまり人とも接点を持たないわけですから、
身近にいるそんな親は、一層うっとうしい存在になり、ますます親を
戸惑わせることになります。

 

 

社会や人と接点を持たないまま、そんな親子関係が続いていった
としても、子供が成人して自分でご飯を食べてかなければならない
時期になると、さすがに親は黙っていられません。

 

 

そして、急に子供をせき立てるように自立させようとするんですが、
社会や人と接点を持ってこなかった社会性の乏しい若者(子供)にとっては、
仕事をする社会は、いきなり10mの飛び込み台につれてこれらたように、
恐怖に映ってしまってもおかしくありません。

 

 

 

最近それを裏付けるような話が合って、社会に出る前の就職活動が、
『はじめての挫折の経験』という話も聞こえてくるようになってきています。

 

 

それでも、社会に出る必要性を感じた若者(子供)は、
そこから社会に出るために就職活動をしていくのですが、
応募の仕方や面接などの方法は容易に知ることはできます。

 

 

でも、例えば個人競技の剣道をやったことがない人に、
短時間でルールややり方を手振り身振り教えてもらったとしても、
試合でどうなるか、

 

つまり、会社の面接になるとどうなるかは、
自ずとわかるのではないでしょうか。

 

 

そうなると、多く人は自信をなくすと同時に、社会で働き人と
関わることに躊躇し、さらに社会との接点を遠ざけていって
家の中に引きこもってしまってもおかしくありませんよね。

 

 

 

お母さん、一つの例を出してお話しましたが、それだけ今は、
子供が一人になれる環境が多くなっているんです。

 

 

お母さんの時代のときのように、たとえ共働きだったり、
父子・母子家庭であっても、家で十分教育ができなくても、
社会という近所の人や友だちのお母さんや習い事、クラブなど、
先輩・後輩や大人との接点があったりして、コミュニティや集団
の中で育てられる機会が多くあったんです。

 

 

子育てを終え子供が社会に出た、ある大学の女性の教授と
女性の医師はこんことを言っていました。

 

 

『親として、子供に十分な愛情や教育はできなかったかもしれません。
でも、その分、私の代わりに社会や周りが、子供を育ててくれました。
本当に子供にも社会にも、子供に関わってくださった多くの方々に感謝
しています』と。

 

 

それが、今は、社会や人と接点を持たないまま、
大きくなってきているんです」

 

和尚は、そう言って、話を一区切りしたのだった。

 

 

次回は「子供は同居する下宿人?」のお話をしたいと、思います。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

『Happy Lucky Me♪』の
詳しいやり方はここをクリックしてください。

 

 

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