セラピー物語:「マイナス思考な私が贈り物?(前半)」
◇心の底から自分らしく生きるメソッド◇
『光曉和尚の愛と心のセラピー物語 婚活編』
~私、もっとストイックになりたいんです~
§ マイナス思考な私が贈り物?(前半)
前回、瑞枝は、はじめて嫌いだった自分と向きあうことができて、今本気で自分のこのマイナス思考とおさらばしたいと、思ったのだった。
瑞枝は、和尚に「変わらなくていい!」と言われたことを、思い出していた。
『いつもどこかでびくついている自分がいることもわかっていた。だから、人の目線が気になってしまい、人にあわしてしまうことも。
和尚にはじめ“変わらなくていい”って言われたときには、一瞬“この人なに言ってるの?”と思ったけれども、何度もあの和尚の真剣な目でそう言われると、だんだんそんな気がしてきて不思議な気持ちだった。
なにかわからないけれども、自分の中で強く気を張っていたものが、緩んでいくような感じになって、胸の辺りから熱いものが溢れ出してくるような感じになった。
自分の体の内側に、ずいぶん忘れていたような温かい温度を感じてる自分がいて、“これって自分なんだ”と思って、はじめて生身の自分の存在に目を向けたような気がした』。
和尚は、このときの気持ちを後で瑞枝から聞いたのだった。
和尚はこのとき、瑞枝が今まで嫌っていた自分を体感し、その自分を認めてあげていることに気づいていた。和尚は、彼女が自分のその感情に浸って、そのまま泣き崩れるのがわかったけれども、あえてその気持ちに浸らないように、和尚は彼女の気を上げて、彼女の気持ちが肯定しているそのままの状態を保った。
和尚は思っていた。瑞枝が今まで嫌っていた自分を認めてその感情に浸り、泣いて感情を解放することによって自分を統合すれば、そこに癒しが起こり、心がすっきりして開放的になることを。
けれども、瑞枝の持っているエネルギーからすると、泣いて感情を出すことによって、そこに相当のエネルギーを使ってしまうと体力的にも消耗してしまい、あとから心と思考を整合するための言葉を伝えても、高揚感と体のけだるさで頭を使って考えることができなくなると感じた。
そうなるとそれ以上、話も聞けなくなるので、そのまま気分よく帰っていくことになるのだが、帰ってしばらくすると、以前よりはらくにはなっているかもしれないが、またマイナス思考の自分に戻ってしまう可能性が大だった。
この状態は、和尚が長年なぜ?と試行錯誤を繰り返し、ここにきてようやくその解決方法に辿り着いたのだった。
和尚は、相談に来た人の評判を聞いた何人もの人から、相談に来た人に相談料をもらったらいいのにと、よく言われたのだが、和尚にはポリシーがあった。
その和尚のポリシーとは、
話をしてその人が、心晴れやかに気持ちが変わっていくのは、本来、人生の先輩や知恵者、時には友人など、そして人とひととの関わりの中で、その人と真剣に心を向き合えば、生きる光という道を差し伸べることができる、人間の本来あるべき姿と考えているので、そこに自分の奉仕に対する対価を求めることは、違うと考えていたのだった。
ただ、和尚は、この21世紀に入り、心の時代と言われて久しい中、物質的価値観からくる考え方・価値観に、人が迷い流させることに危機感を常々感じていた。
和尚は、日々感じる地球規模の心のざわめきは消えず、
この10年感じていた危惧の念が危機の状態へと変わって来たように感じ、
自分の心を律する(真心から考える)人間の本質的な価値観(精神的価値観)から、
物質的価値観を上手く日常生活の中で取り入れる生き方が必要不可欠だと、
心を強く思ったのである。
こうして今、和尚は、
「世の中がこうであればいいのに」という理想話を人に聞かせるのではなく、
「これからの世の中はこうすればもっと自分らしい生きられる」という、
具体的な実践方法を説いていくことを決意したのだった。
そして、和尚がその実践方法をまとめ上げた
『心の底から自分らしく生きるメッソド』を、
実践化するためにモニターを探していたのだった。
何人か目ぼしい人をピックアップしていたのだけれども、核となるような人を探していたところに、東山瑞枝がこのお寺にやって来て、和尚は彼女に必然を感じたのだった。
瑞枝は心の整理をし終えると、今本気で自分のこのマイナス思考とおさらばすると心に決め、和尚に話しかけた。
§ マイナス思考な私が贈り物?(後半)へつづく。
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