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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ もう我慢する必要はない

 

前回、和尚は瑞枝のデモンストレーションの振り返りの核心とポイントを話し、瑞枝のネガティブな観念を覆っている『怒り』の感情について話した。そして、『怒り』に対する『我慢』について話したのだった。

 

和尚は、前回瑞枝にざれ言をいって瑞枝の気持ちを高揚させながら、ちょっと調子に乗りすぎたと思いながら、有里と誠を見た。

有里は、ところどころ瑞枝に付き合いにくさを感じていたので、和尚が瑞枝を上手に乗せるなーと思っていた。

誠は、自分だったら目線で瑞枝と和尚との会話を聞いていて、自分には瑞枝さんは手におえないなーと思っていたので、和尚の瑞枝の扱いに感心していた。

 

和尚は有里と誠を見て、受け入れてもらってそうだと思いながら話を続けた。

 

「瑞枝さん、今の立ち居振る舞い(前回の最後のように)まさに、天真爛漫な子供のようですよ」

「もー私は大人ですから、子供扱いしないでください」

「子供扱いはしてませんよ。子供のよう、だと言っているだけですから」

「同じことです」と言って、からかわれた子供のような笑顔をしていた。

 

和尚は、瑞枝に『笑う』にある強いポジティブなエネルギーを上手く使っていた。

 

「瑞枝さんは、ずいぶんと『怒り』の感情を解放しましたね。自分でもわかりますか」

「そうとう『怒り』を溜め込んでたんですね。ほんとすっきりしてます。なにか違う自分がいるような感じがします」

「まーあれだけデモンストレーションで、ぶちぎれたように大きな声で、はじめは『なんでいわなあかんねんやろう』と言っていたのが、『なんでいわなあかんのん』に変わってましたもんね」

「そうでした」

 

「まるで、緊迫した場面で開き直ったような言い回しに、本当に名演技でしたよ。聞いたことがあるのですが、俳優は必然的にその作品の役を引き寄せていたりすることがあるそうです。

それって、その作品をとおして自分のネガティブな観念の感情を解放して変容しているのかもしれませんね。瑞枝さんが言ったように、あれだけ感情移入してセリフを言うんですからね」

「私には女優は無理ですよ」と、瑞枝は笑いながら言った。

 

それを聞いた和尚は心の中で『えっ』と思って笑った。その瑞枝の言い方が、まるでこの作品に出てくださいと言われて、私にはムリムリといったニュアンスを感じたからであり、こんなことも言うのだと思ったからだった。

 

「瑞枝さん、もう『我慢』しなくていいですよ。これからの時代は、『我慢』する必要はありません。耐え忍び、辛抱することも必要ありません」

「『我慢』って、すごく人として大事な言葉じゃないんですか」

「これからは『我慢』ではなく、必要なのは『待つ心』です。『自分を信じて待つ心』です。『自分を律する心』です。有里さんも誠くんも大事なことだから、よく聞いておいてくださいね」

そう言って、和尚は一呼吸を置いてから言った。

 

「これからも日々の生活の中で、『我慢する』ことや『耐え忍ぶ、辛抱する』気持ちが出てくると思います。この言葉って、みなさんはポジティブの意味で使っていますか。それともネガティブの意味で使っていますか。ネガティブな意味ですよね。

だから、このネガティブな感情にさせる言葉を思ったなら、『我慢や耐え忍ぶ(忍耐)、辛抱する』という言葉の代わりに、『待つ』と思うようにしてください」 和尚はホワイトボードに言葉を書いた。

 

『我慢する』のではなく『待つ』。

『耐え忍ぶ』のではなく『待つ』。

『辛抱する』のではなく『待つ』。

 

「3回ゆっくりと言葉の感じに意識しながら言ってみてください。ニュアンスがわかりますか。例えばほしいものがあったとします。

 

『これほしいなー。でも買えるときまで我慢』 『これほしいなー。でも次のボーナスまで我慢』と、自分の心に思い込まそうになるのを、

『これほしいなー。でも買えるときまで待とう』 『これほしいなー。でも次のボーナスまで待とう』

 

自分の心への伝わり方が違うのが、わかりますか。わからなければ、何度も言ってみてください。

 

私は、こんな感じがします。

『我慢』は、自分の心に思いこますような感じ。『我慢』というシールを心に張る感じ。

『待とう』は、さらっと言葉が流れていく感じ。

 

みなさんはどうですか。この感じの違いはとても大事ですので、違いがわかるまで何度も言葉を言ってみてください。どうですか。わかりましたか」

三人は、その言葉の違いに気づいて声を上げたのだった。

 

和尚は、その感じの違いについてさらに説明したのだった。

 

つづく

次回明日12月3日(火)は、

メソッド実践編:「待つという発想が大事」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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