20140414やる気

 

 

“こどものこころアドバイザー(心理セラピスト)”の
前中 光曉(まえなか こうぎょう)です。

 

 

あるお母さんが、 『HappyLuckyMe♪』を言うことによって、
『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻した』 心理学的な解説
も加えた、その場限りの方法論ではなく、 日々のプロセスを重視して
物語にしたお話です。

 

 

題:『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻す』
第14話:「当たり前の中のありがとう」

 

 

「ねえパパ。パパは澄とお母さん、どっちが好きなの?」と
突き付けられたパパは、なんなくその場を乗り切り、家族は
というより夫婦は、いつもより一歩互いの絆を深めたようだった。

 

 

そんなある日の昼下がり、二人は、たまたま偶然にもソファーに腰かけ、
なにげにBS(のTV)を見ていた。

 

 

そのお話は、こんなお話だった。

 

 

定年を過ぎた夫と妻。昨年銀婚式を子供や孫たちに祝ってもらい、
夫婦二人は、子供たちが大学生まで一緒に暮らしていたマンション
で二人の時間を過ごしていた。

 

 

夫は若い頃から海外を飛び回り、
妻にほとんど家事と育児は任せっきりになっていた。

 

 

二人は今、子供も独立して家庭を持ち、ようやく二人の時間を
共有しはじめていた。とは言え、夫はまだ嘱託で会社に残り、
現役の頃から比べると減ったとは言え、後輩の育成支援に各地を
飛び回っていた。

 

 

それでも二人で食事を取ることが格段と増え、
夫はまめに動いてくれることが多くなっていた。

 

 

 

そんなある日、夫が進んで食器の後片付けをすると言って、
妻の愛用のエプロンを掛け出した。

 

 

「なにしてるの。いいわよ。私がするから置いといて。下手に洗うと
 食器を割られたりすると手間が増えるだけだから」
「大丈夫。丁寧にするから大丈夫。ソファーでテレビでも見てたら
 いいから」
「(も~)あとでするから置いといて」

 

やる気満々の夫は、腕を捲り食器を洗いだしていた。

 

 

気が気でない妻の視線を感じながら、嬉しそうに振り向く夫は、
「ゆっくりテレビでも見てたらいいから」と言って、
妻にゆっくりテレビを見るよう勧めた。

 

 

しばらくすると、テレビに夢中になったのか妻がテレビを見て笑う声がした。

 

 

夫は、そんな妻が笑う声に満足げになりながら、
てきぱきと洗い物をこなしていった。

 

 

終わると水回りもキッチン周りもきれいに拭き、
まな板もふきんもキッチンハイターにつけて、ようやく一息ついた。

 

 

エプロンの紐を首から外しながら夫は、
「食器の後片付け終了。終わった」と言って妻に声を掛けた。

 

 

しかし、妻はテレビに夢中だったのか、夫の声が聞こえなかったようで、
夫はなにか腹が立ってきて、もう一度、今度は聞こえるように大きな声で
妻に言ったのだった。

 

 

さて、このあとの結末はいったいどうなるのでしょうか。

 

つづきは、次回です。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

 

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