20140414やる気

 

就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。

 

 

『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第42話:人生の目的を生きるのが難しいわけ①」

 

 

【親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。
それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、
主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。
つまるところ、『感謝を笑顔でする心』である。】

 

 

 

前回、私たちは疲弊から燃え尽きを起こすような、マインド・思考・社会的概念(観念)の時代を生きていると言っても、いいかもしれないというお話をしました。

 

 

今回は、その解決する『鍵』が『真実』であり、人生の贈り物でもある『人生の目的』なのですが、たとえ多くそれを知ったとしても、実行に移すことが難しい現実があるお話をしていきたいと思います。

 

 

 

日々就職活動をしている学生と多く関わっていると、「自分はなにがしたいかよくわからない」ということをよく言います。

 

 

これは裏を返すと、私たち大人が「人生で本当にやりたいことがわからない」ということに、通ずるところがあります。

 

 

 

例えばある女子学生にこのような話をします。

 

 

「自分はなにがしたいかというのは、自分の体験から導き出されるものなんです。今まで生きてきた過去の体験の中にあるんです。だから、自己分析(人生の棚卸)をして、自分の強みや価値観を見つけるんだけどね。

 

 

でも実際は、それをやったところで、よくわからないよね。自分はなにがしたいかというのは、例えばこのような話かもしれないですね。

 

 

 

子供の頃、大きな交通事故にあって入院したことがあるとします。

 

 

看護師さんたちに献身的に看病をしてもらい、つらいリハビリにも堪え、励まされ続けたおかげでケガが完治しました。

 

 

そのときに思ったんです。「自分も将来このような看護師さんになりたい。だから大きくなったら看護師になる」、というのはわかりやすいですよね。

 

 

でも、多くの人がこのようなきっかけになる体験をするわけではないですよね。

 

 

だから、自分にはきっかけになるような何かがないから、なにがしたいかわからないと、悩むんですよね」

 

 

「そうなんです。私はなにかこれといったこともなくて」

 

 

「でも本当にそう?何もないのかな?」

 

 

 

女子学生はけげんな顔をしますが、私たちはどこかで思い込んだ誤解をしているのです。

 

 

「なにか大きな体験をしないと、自分は大した人間でない」と、心のどこかで思っているのです。

 

 

 

女子学生には、続けてこのように言います。

 

 

「大きい小さいは関係ないんです。本当は、自分が体験したことを、どう感じたか。どう思ったかなんです。自分が心の底から感動したことがあったのなら、他人がどうこう思うんじゃなくて、それは自分にとって大きな出来事ではないですか」

 

 

 

そこから、学生のその出来事を探っていきます。

 

 

例えば、「就職活動の自己PRで、自分の持ち味(強み)をどんなふうに話すの」と聞き、『自分は粘り強い性格が持ち味』と答えたとします。

 

 

そこからそれを証明するために、学生時代に取組んだ、学業、クラブ、サークル、ボランティア、なにかのプロジェクトやイベントへの参加、留学、アルバイトなどの体験から、その根拠を導きます。

 

 

これはこれで、自己PR文としては完成します。

 

 

 

ここで、さらに突っ込んで聞きます。

 

 

なぜなら、自分が体験した話なのに、まるで他人事のように話すからです。

 

 

「その粘り強さって、学生時代に身に付けたの?そうじゃないよね。高校、中学、小学校のときとかになにかあったんじゃない?」

 

 

これを聞く理由は、先ほどの看護師になりたいような、大きなきっかけとなるような体験がないことへの、思い込んだ誤解を解くことを体感してもらうためなのです。

 

 

 

そうして女子学生には、高校生や中学生、小学生の頃に遡ってもらいます。

 

 

すると、思い出したかのように、中学高校と吹奏楽部に所属し、クラリネットを担当していたことを話してくれました。

 

 

楽器を演奏していると、ある一定のところまで上達すると壁にぶつかり、伸び悩むことがあるようですが、実はそこに学生時代に粘り強さ発揮した体験の、大きな出来事があったのです。

 

 

その続きは、次回(明日)にしたいと思います。

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

 

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