「希薄化する有り難味を取り戻す生き方」
親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。
つまるところ、『感謝を笑顔でする心』を親である私たち大人が育むことである。
『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第80話:希薄化する有り難味を取り戻す生き方」
就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。
前回、これからの物質的な価値観と精神的な価値観と向き合っていくためには、精神を主として、物質を選択していくこと。
つまり、物質に振り回され流される生き方から、自分を律した精神的な価値観に基づき選択する時代です。自分にとってなにが大切でなにに役に立つかという基準で、ものごとを選択していくようになること。
そのためには、感謝という「有り難味」を取り戻す生き方が大切であると。
今回は、希薄化する「有り難味」を取り戻す生き方について、お話したいと思います。
この希薄化する「有り難味」を取り戻すもっともシンプルな方法は、「体験」することです。
私たちの現代は、便利になったせいか、この「体験」することがとても減っていると言えます。
「体験」といっても幅広いのですが、もっとも大切な「体験」は、人や自然、ものごとの関わりでの気づきや学びです。
「体験」することによって自己や他者を知り、私たちに生きる上での気づきや学びをもたらし、それが生きる「経験」となっているのです。
そして、この「体験」こそが「有り難味」という「感謝」を育む機会をもたらし、体感した「感謝」の体験からなにかしらの「有り難味」の体験をつくっているのです。
就職活動をする学生と関わっていて、学生が自己PRや学生時代にがんばったことなどの文章を添削に来るのですが、その文章に興味が惹かれるのは、必ず「感謝」の体験が伝わってきます。
例えば、アルバイトでお客様に褒められたり、お店の人に頼りにされていると感じるとき、「ありがとうございます」「有り難い」という「感謝」が関係しています。
また、なにかに打ち込み困難を乗り越えた体験も、誰かの支えがあったり、それを評価してくれた誰かがいて、そこにはやはり「感謝」の体験があります。
この10年、「体験」からなにかしら心に響く「感謝」が伝わるエピソードを、語れない発達障害でない学生が増えているのです。
語れないのではなくて、語れる「体験」が希薄化しているのです。社会性に属さない狭い世界で生きている傾向が高いのです。
その傾向が、いざ就職となると、自分と社会との現実の乖離があり、「就職しないできない」ことにつながっているのです。
「体験」は、その人をつくると言っても過言ではない気がします。その人から話される言葉は、「言霊」というように伝わってくるものがあるからです。
私たちは、その「体験」が自信につながるような確固たるものを持っている人に出会ったとき、なにかしらその人の持つ魅力的な雰囲気を感じたりするのではないでしょうか。
今私たちが暮らす世の中を見渡してみると、様々なことが便利になりました。その便利になった不便さを知っている人にとっては、「有り難い」ことです。
それが生まれた時から、もの心ついた時から目の前に当たり前のようにあれば、それがあることが当然なのです。
しかし現代、便利さを享受している中で、もはや子供だけのことではなくなってきました。
私たち大人もどんどん世の中が便利になり、不便さの煩わしさが減ると考えて何かをすることも減り、便利さの中で日々流さらたように生き、便利なことが当たり前のような思考になってきています。
このような話をすると、便利のなにが悪いという話になるのですが、私たちは便利さの中で忘れていることがあるのです。
本来私たちの日々の中で、生きる目的があり、そのために不便さを便利に変えて、より目的を生きやすくするために物質的な豊かさを使っているのです。
それが、今の私たちは「物資が主となり、精神が従となった生き方」になっているのです。
その生き方は、物質・情報に振り回され流され、自分にとってなにが大切でなにに役に立つかという基準で、ものごとを選択する規律性さえも失っていきます。
これからは、自分を律した精神的な価値観に基づき選択する時代です。
人生の目的を生きる「自立」のための「自律」が必要なのです。
それは、「精神を主として、物質を従として選択する生き方」です。
そうでなければ、先の見えにくいこの混沌とした世の中で、ますます不安や心配事の中でストレスを感じる生き方になってしまうのです。
その精神を主とした自分を律した精神的な価値観に基づいた生き方をするためには、自己肯定感を高めた精神性の波動を高めた生き方が必要であり、そのためのシンプルな方法が、「体験」すること。
つまり、様々な「体験」を通して、「感謝」を体感することです。
日々多忙な生活の中で、その「体験」する機会がないのが現代だからこそ、これからの時代は、自らが「感謝」という「有り難味」を体験する機会を創っていかなければならないのです。
もっと言うならば、便利でシステム化された当たり前の生活の中で、「有り難味」を体感する意識を取り戻すことです。
その創り方は、意図的に意識して「感謝」のアンテナを張ることです。
「感謝」の大切さは誰もが知っています。「感謝」を今さらと思うかもしれません。
でも、どれぐらいの人が、なぜ「感謝」が大切なのかを話すことができるでしょうか。
人と人との関係性のおける「感謝」以外に、なぜ「感謝」が大切なのかを話すことができるでしょうか。
「ありがとう」とうは、「有り難い」が語源と言われています。
「有り難い」は、「在ることが難しい」ということです。
「在ることが難しい」とは、「在ることすべてに感動であり、喜びであり、奇跡」なのです。
だから、日本では古くから、山の神様、田んぼの神様、トイレの神様(厠神 かわやがみ)、台所の神様、米粒の中にも神様がいると考えられてきたのです。
自然に存在するものを崇拝する気持ちが、神が宿っていると自然のもの全てには神が宿っているという八百万(やおよろず)の神の考え方があるのです。
「有り難味」を思う気持ち、それは代々受け継がれてきた大和魂と言っても過言でない気がします。
そして、もとをただすと、
「感謝」とは、「愛」を体現することなのです。
「感謝」を使った自分らしく高める方法は、
こちらです。↓ ↓ ↓
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