「叱られたことのない若者(前半)」
親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。
すなわち、『感謝を笑顔でする心』を親である私たち大人が育むことにある。
『Ⅹ.子供若者の未来を創る』
「第9話:叱られたことのない若者(前半)」
今回は、子供を叱る厳しさの中にある真の優しさについての前に、叱られたことのない若者の話を先にしたいと思います。
最近叱られたことのない若者が、増えているという話をよく聞きます。
実際に、そんな若者の声を聞く機会がありました。
キャリア教育の一環で、ある大学の1年生の授業にお邪魔しました。
そこで、「叱られることは、気にかけてもらっている」という話がありました。
学生が話を聞いているときは、話を聞いているのかどうか反応がなかったのですが、授業が終わってからの感想文を見せてもらっていると、多くの意外な反応があったのです。
その中で、「叱られるのは、自分のことを気にかけてもらっていると言うことがわかった」「叱られることの考え方が変わった」という声でした。
さらには、「叱られることはずっと悪い事だと思っていた」という声でした。
学生のこれらの感想文の前後を読んでいて、見えてくる点が二つありました。
一つは、「叱られたことがない」と言うこと。
二つ目は、「叱られたことはない・ほとんどないが、叱られないようにしてきた」と言うことでした。
一つ目の「叱られたことがない」という学生の文章から読み取れるのは、何か気づきや学びが得られて「叱られ方」の観点が変わり、何か解放されたいい生き方の選択肢が増えたように感じます。
文章を見ていても、そこにはすっきりした前向きな言葉が綴られています。
しかし、二つ目の「叱られたことはない・ほとんどないが、叱られないようにしてきた」という学生の文章から読み取れるのは、先ほどにも書いたように「叱られることは悪だ」と、思い込んでいたことが伺えます。
心理学的な観点からこの「悪」の思いを見ても、「いい子でないといけない自分、失敗してはいけない自分」と、叱られないようにすることが、親から嫌われない(=愛されること)と思っていることが伺え知れます。
私の経験からもこのような若者の傾向として、「自分を小さく扱い、チームに属することを嫌い、失敗しないような狭い範囲での行動や、自分に都合のいい人との人間関係を持ちがち」になっています。
文章からは、ほぼ前向きな言葉は見られませんでしたが、今回このように意識づけられたことは、これからの歩みにはとても大きな機会になったと思います。
ここで、私は一つの疑問が湧いてきます。
今回このような機会に恵まれた学生はいいものの、叱られたことはあっても、このような叱ることについて知る機会に恵まれることはまずありません。
そうなると、この先社会人になったときに、どうなってしまうのか。
その続きは、次回にお話したいと思います。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
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