「“叱ると怒る”を区別することが子育ての邪魔をする?」
親が自己肯定感を高めた心の習慣を創ること。それが子供の豊かな発想力や前向きな考える力、主体性を育む最大の教育になり、子育ての早道。
すなわち、『感謝を笑顔でする心』を親である私たち大人が育むことにある。
『Ⅹ.子供若者の未来を創る』
「第11話:“叱ると怒る”を区別することが子育ての邪魔をする?」
「叱ること」と「怒ること」を区別して使うことは、案外わかっていても難しく感じるものだと思います。
そもそも区別して使うことに、私は首を傾げたくなります。
なぜなら、ことは、もっとシンプルだと思うからです。
“自分が”相手のことを思って真剣に言ったなら、それでいいのです。
例えそのとき反発されたり、わかってもらえなくても、そのことが自分にとって信じるに値するものであれば、それでいいのです。
感情的なものが入ると、言った後に後味の悪さが残るものですが、「自分が相手に何を伝えようとしたのか」。
それを忘れるから、「叱ること」と「怒ること」を区別しないといけなくなると思うのです。
真剣な相手への思いは、必ず気づくときがきます。それが親にとって、子供の心に寄り添うという“信じる(待つ)”ことにつながるのです。
このときに、気をつけなければならないことは、“自分が”ではなく、“先生が”や“お父さんがorお母さんが”とか、“他の誰かが”と言わないことです。
そのように言うと、相手に「本当に私のことを思って言ってるの?!」と真剣さが欠いて伝わり、真の問題点よりも、気分を害されたことに強く反応してしまうのです。
その結果、口げんかをすることになったり、不信感を持たれるようになったり、その場だけいい返事をしてやり過ごされるようになったり、最後は無視されて言うことを聞かなくなったりしてしまうのです。
そもそも、「叱ること」は穏やかに諭すことで、「怒ること」は感情的になることだと思っていたら大間違いです。
「叱ること」も「怒ること」も感情的になります。
子供が道路に飛び出しそうになって「あぶない!」と、大声を上げたことは、感情的になっているから「怒ったこと」になるのでしょうか。
言葉の意味を紐解くと、相手のことを思って言ったので、「叱ったこと」になりますが。
もし、大声を出したなら「大声出してごめんね」と言えばいいのです。つい感情的になって言い過ぎた(怒りをぶつけた)なら、言い過ぎたと(後でも)謝ればいいのです。
心を込めて謝られれば、子供であっても、人間は相手の意図をくもうとするものなのです。
それよりも、この時に意固地になったり、自分の正当性を主張しようとしたり、後ろめたさを感じて、素直に誠意をもって謝れないことが、大きな原因を生むのです。
もし、「叱ること」と「怒ること」の言葉(言葉の観念)に捉われていると思うふしがあるのなら、私は区別することなく、今まで通りあるがままに接したらいいと思います。
なぜなら、「叱ること」も「怒ること」も、どちらも子供に『ひとり立ちできる力(厳しさ)』を教えていることになっているからです。
今回学生たちの声を聞いて、彼らにとって「叱ること」と「怒ること」の区別を学校で教わったわけでもなく、また社会通念化されているわけでもなく、実際は感想文を見ても混用しています(私たち大人もですが)。
子供や若者にとっては、「叱ること」も「怒ること」もどちらでもいいわけです。
それよりも、彼らが思う「叱られた」と「怒られた」を通して、
「自分のことを気にかけてもらっている。自分は親に大事にされている。」
と思える関わり合いを意識して持つことの方が、子育てに大事なのではないでしょうか。
「親として子供がダメなことをした時には、私は真剣に向き合って言う」、
「つい感情的になって言い過ぎた(怒りをぶつけた)と思ったら謝る」。
ことは、とてもシンプルなのです。
そのことを意識するだけでも、日々の中で気づきをもたらし、よりよい親子のコミュニケーションが取れるように変わっていきます。
子育ての目的は、「子供の幸せを思うこと(など)」であって、多く目的は一つです。
「叱ること」「怒ること」は、その目的のためのたくさんある中の手段の一つです。
「叱ること」「怒ること」が上手にできることが、子育ての目的にならないよう、子供に『ひとり立ちできる力(厳しさ)』を心掛けたいものです。
次回は、子供を叱る厳しさの中にある真の優しさについて、お話したいと思います。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
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