2016y01m01d_144241569

 

『§自分が自分であることが幸せ』
「第43話:運を引き寄せる不思議な就職のご縁④」

 

 

前回、会社への不安がありつつも採用の電話があり、
一時は歓喜に声に浸っていたのが一転、
「やっぱりおかしいです!」と言って会ったのでした。

 

 

 

彼女は次の日の朝来ると、
私にスマホの着信履歴を見せました。

 

 

そこには昨夜に7件の着信履歴がありました。

 

 

採用された会社からのものでしたが、
その多さにさらに彼女は不安をつのらせていました。

 

 

彼女は夕方からアルバイトだったようです。

 

 

私は会社からの電話にアルバイト中で出られず、
留守番電話機能も設定していなかったんだったら、
もう会社に電話した?と聞くと、

 

 

なにか神妙な趣で、
先ほど会社から電話が掛って来ましたと。

 

 

そのときに自分の不安を伝え、
会社で働くかどうか迷っていることを話したと。

 

 

そして、今日の13時半に、
話をするために会社に行くことになったのでした。

 

 

 

結果的には、一番いい形になったのですが、
それから約1時間彼女の不安を聞きながら、

 

新卒採用ではないケースですが、一般応募の採用では
このような1回面接での採用はよくあることでした。

 

 

私なりに会社が採用した考えを伝えました。

 

 

しかし、彼女にとって真実が見えない話はぬかに釘、
不安を払しょくできないまま会社に向かったのでした。

 

 

 

そして、会う約束をした約2時間後の15時頃、
彼女から電話が掛ってきたのでした。

 

 

第一声は「ここでがんばって働きます!」

 

 

「会社の説明もしてもらい、工場内も見学しました。
あれだけ言って会社の説明を聞いても工場を見学しても、
さっぱりわかりませんでした(笑)」

 

 

私は彼女の喜んだ声を聞き安堵しながらも、
事の経緯を聞きたくなり彼女に聞いたのでした。

 

 

それはこのような話でした。

 

 

「会社に行くと、専務以外の面接時の3人の方がいて、
少し遅れて専務が部屋に入ってきたんです。

 

 

そして専務に、会社の説明もなく会社がわからず、
志望動機も話していないし、約20分の面接1回で
なぜ私が採用されたかわからないと言ったんです。

 

 

そしたら専務がじっと私の方を見て、
言ったんです!

 

 

“なぜなら、私が社長だからです”。

 

 

“えっえっえっ”と、私びっくりしてしまいました。
専務が実は社長だったんです!」

 

 

私はこのサプライズ面接を聞いた瞬間、
心に温かいものが広がっていき、
ドラマでも見ているような気分になりました。

 

 

彼女はさらに続けて話してくれました。

 

「それからお酒のことも言ったんです。
お酒を断ったらいいと言いますけど、そんなの無理です。
もし断って商談が破たんしたら私責任が取れません!
そしたら、社長大笑いしたんです。

 

 

私、何かおかしいこと言った?と思っていると、
社長はそんなことで破たんすることはない。
もしそんなお酒を強要して来る会社だったら、
こちらから取引を止めるって。

 

 

最初の一杯だけでもいいし、飲めなかったら最初から
お茶でもかまわないって。

 

 

それでも…と言ったら、社長は目の前で台湾にいる
中国人女性に電話をして、電話を代わってくれたんです。

 

 

そしたら社長の言うとおりで、中国人女性に
大丈夫だから安心してと言われました。

 

 

面接も約20年間、直接社長が約30分の面接で決めて、
今まで(人選を)間違ったことはないと言っていました。

 

 

今まで(新卒採用)は、説明会があって面接が2、3回
あったから、それが日本では普通と思っていました。

 

 

私本当にラッキーです。それと面接のときとても
不思議な感じだったんです。

 

 

まったく緊張もせず、なにか私が話しているというより、
誰かに話させられている感じだったんです」

 

 

私はこの彼女の言ったことに驚きました。

 

 

「おお、それはすごいね。神様に導かれたんじゃない。
面接前に言っていたことをしていったの?」

 

 

「はい、言われたことをしていきました。
面接練習でやっていたことを思い出して行きました」

 

 

「いい感じで、素の自分でいけたんだね」

 

 

「はい、今まで(来所する前まで)緊張してばっかり
だったんですが、面接練習のおかげか、
最近はなんか“自分が自分であるみたい”です」

 

 

「へー凄いこと言うね!」

 

「なにがですか?」

 

“自分が自分であるみたい”って」

 

「えっ、そんなこと言いました?」

 

「うん言った」

 

「それってどういう意味ですか?」

 

これが本来の“わたし”っていうこと。楽しくて
ハッピーな私ということ。ぶれない私っていうこと

 

 

私は不思議なことが重なった彼女の面接に、
何か至福の喜びに満たされた感じになりました。

 

 

 

こうして彼女は、何かに導かれるように
就職のご縁を頂いたのですが、
いったい彼女の中でなにが起こって、
なにがどうなったのか、

 

 

その運を引き寄せる不思議なからくりについては、
次回にお話したいと思います。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です