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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ どう生きるかが大切な理由

 

前回、瑞枝は、休憩中に和尚との話で、どう生きるかが大切なことが少しはわかったような気がした。その動機づけが、有里は将来の子供への不安から、瑞枝は前向きにわくわく幸せに生きることと、対極なものだった。

和尚は、なんとか「どう生きるかが大切」なことを、みんなに話せる土俵ができたことに安堵していたのだった。

 

休憩が終わり、和尚は早速本題の「どう生きるかが大切な理由」について話し出した。

 

「休憩前に『これから私たちが生きる時代』のお話をしました。ここで整理しておきましょう。

 

まず、私たちは今ある現実を、これからも生きていきます。“生きていかなければなりません”という言葉をついつい使いたくなりますが、この言葉を使うと、なにか人生は大変で苦行なような感じがしますよね。

 

でも、これが今私たちの多くが意識している“人生への価値観”なのです。なぜなら、ものが豊かでなかったそういう時代を何百年も生きてきて、今に至っているからです。

 

そして今は、ほとんどの人が衣食住に困らない時代になり、生存するための欲求が満たされ、心にも余裕ができて、ようやく自分自身に目を向ける時代になったわけです。

 

それが、一言でいうと『21世紀は心の時代』と言われているのです。ここまではいいですか。

 

 

それまで私たちの時代は、

『~すれば、~になる』『~あれば、~になる』『~なれば、~になる』と、生活が豊かになるために多くの先人たちが頑張ってきたわけです。時には、

 

『~しなければ、~になれない・~できない』と思って、頑張ってきたわけです。

 

それは、言ってみれば、時代が生活するために、自分自身について返り見る暇もなく頑張ってきたのです。

 

そして、ようやく心にも余裕ができてきて、自分自身の幸せについて、心について目が向くようになってきたのです。それは、自分という存在、個性を認識することでもあったかもしれません。

 

 

おのおのが自分の個性を認識し始めると、今までみんなが一緒という画一的(なんでも同じものと取り扱うこと)な考えから、それぞれの個性を伸ばす尊重する時代になったと思うのです。

そうすることで、個々の個性が尊重されると、画一的な価値観から解放されるように、個々の価値観が存在意義を高め、価値観が多様化していったように思います。

 

画一的な中でいると、私たちは、他律的という、他人の命令や決められた規則などに従って生きていればよかったのですが、それが、個性が尊重されると、本来そこには、自律的という、自分で決めたことに責任を持って生きることが大切となってくるのです。

 

しかし、科学技術の目まぐるしい進歩発展で豊かになって恩恵を受けている影で、私たちの育まれる自律的な心が、その進歩発展のスピードについていけていないのです。

 

さらに危惧することは、今の私たちの世の中は、ものが豊かになって便利になったことでものごとが当たり前になってきて、そこに大切な自律的な心を育む基盤となる『ありがたみ』を忘れ出してきているのです。

 

それは具体的にいうと、感謝や思いやりといった分別のない自分にとって必要か必要でないか、いいか悪いか、都合がいいか悪いか、得か損かだけの単純な価値観で、ものごとを選択するようになっていくのです。

 

簡単に言えば、理論的(原理原則の考え)におかしい主張をなんとなく当たり前に正しいと思い込んでしまうのです。

 

例えば前に言った、ラーメンの残り汁に、タバコの吸殻を3本浮かべたり、食べ残しのカレーライスの白いご飯に、タバコの吸殻を2本突き刺さしていた人たちに、もし注意したら、有里さんも言っていましたが、こんなふうに答えが返ってくるかもしれませんね。

 

『なにが問題。同じゴミ箱に捨てるのだから、灰皿も汚れなくてエコじゃん。灰皿を掃除する人の手間も労力も省けて効率的だし、人件費もその手間の時短の分浮くし、この会社の利益に貢献してるわけだから、合理的で経営者にも喜ばれるんじゃない』と。

 

極端な例だと思っているかもしれませんが、私も含めた私たちの心のどこかに、このように思う自分がいませんか。反論できずに納得してしまいそうな自分がいませんか。

 

それだけ、私たちの住む世の中は、確実にこのようにものを考え主張することが増えだしているのです。

 

なぜなら、私たちは、らくに簡単にものごとが手に入るようになって、日々の生活の中でものごとを深く考えたり、想像する力が確実に低下しだしているからです。

 

それは、らくに簡単で速くて便利で、効率的で合理的な価値観に慣れてきているので、その意識という発想のなかでさらに『どうやって生きていくか』と思いながら、生きているのです。

 

だからこれからの時代は、今の物質的な価値観に流されない、自律的な生き方である『どう生きるか』が大切になってくるのです」

和尚はそういって、次に具体的に『どう生きるか』を話したのだった。

 

つづく

次回明日11月25(月)は、

メソッド実践編:「具体的にどう生きるか」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

 

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