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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 私たちを苦しめる原因

 

前回、和尚は、モニターになってもらっている有里と瑞枝と誠に『メソッドが効果を生むからくり』の話を簡単に話した。そして、『メドッド』の実習のはじめにするネガティブな観念について、話しておいた方がいいと思い話したのだった。

 

 

「誠くんは、スピリチャルなことを結構勉強して知っているみたいで、ある程度納得している感じがしますが、有里さんや瑞枝さんは興味のレベルと言っていたので、なにかピンとこないかもしれませんね」

 

「はじめは理解できていましたが、ポジティブになっていくところぐらいから、話を聞いていてなにか別次元の夢物語を話されている気がしました」

「和尚さん、私も同じですよ。人間の本質とか難しそうなこといってましたし」

 

「有里さんや瑞枝さんが、そう思うのも無理ないですね。日頃そんな言葉使いませんしね。こう考えてみてください。

 

楽しみにしていた旅行に出かけたときのような、楽しい幸せな感じの気分が続くようにすると。そんなときの気分が、日常の気分だったら、今よりも生きやすくなると思いませんか」

 

「そうなればいいですよ。そんなことできるんですか。これから変なことを刷り込まされるようなことじゃないですよね。私、そんなんだったら帰ります!」

「ハハハ、瑞枝さんそれは高価な壺を買わされるようなことですか。一時そんな誤解を生むような変な宗教まがいなものがありましたよね」

「誠さんって、ちょっと変な感じがするから、和尚さんとグルじゃないですよね」

そう言って瑞枝は、有里の方にも顔を向けた。

 

「瑞枝ちゃん、私、そんなんじゃないからね。大丈夫やよ。和尚さんは、そんな人じゃないから」

「ほんまですか」 瑞枝は不信感を持った目をしながら、みんなを見ていた。

 

 

「瑞枝さんが、不安になる気持ちは重々わかりますよ。もう、瑞枝さんがはじめて後輩の優衣さんだったかな、その人一緒にここへ来たときから、今までの私を見てきて信じてもらうしかないですね」

瑞枝は、またみんなの顔を見回しながら言った。

 

「じゃ、信じます」

「その“じゃ”が気になりますね」

和尚は言葉を発して“しまった!”と思った。そのまま受け流して進めばよかったものの、和尚は瑞枝の言葉に反応してしまった。

 

「そんなこと言われても…、わかりました!信じます」

「その言い方もね…」と、和尚は思うしかなかった。

「じゃ、どういえばいいんですか」と言って、瑞枝は口を尖らせた。

 

 

和尚は正直心の中で、『ここへきて、そうくる。本当に神様はいつも試してくるなー。これも勉強だな』と思って、気持ちを切り替えたのだった。

 

「瑞枝さんって、飛行機に乗ったことありますか」

「えぇ、ありますけど」

「はじめて乗ったときのことを覚えていますか。雲よりも空高く飛び、その窓から景色を見れると思うとわくわくしませんでしたか。でも、飛行機に乗るまで“わくわく怖い”感じがしませんでしたか」

「しました。ものすごく緊張して、飛んで安定飛行するまで怖かったです」

 

「そのときは怖いというより、わくわくドキドキではなかったですか」

「落ちるんじゃないかと、ずっと怖かったです。私、基本的に飛行機好きじゃないんです。海外に行くときは仕方ないですけど、基本電車の方がいいんです」

和尚は、話が流れないことに、自分の中でなにがそう引き起こしているのかと思った。

 

「そうですか、電車ですか…」

和尚はそう言って、乾いた口を潤すかのようにペットボトルの所へ移動しながら、そう引き起こしている自分の感情を探った。そして、思い当たった。

 

和尚は、さっき(前回)瑞枝にパソコンの例え話をした時に、これから実習をしようと話をしているときに、瑞枝に水を差された形になって、そのとき“イラッ”としたのだった。

その怒りの感情を持ったまま話を続けたために、ネガティブな感情に敏感な瑞枝が無意識に反応していた。

 

和尚は、水を飲む振りをしてみんなに半分背を向けながら、深呼吸を繰り返し、そしてネガティブに思った感情を変容させた。

 

 

気を取り直して、和尚はストレートに瑞枝に言った。

「瑞枝さん、実は、怖くないですか。これから実習をしていくことと言うより、幸せになることが、今までネガティブを感じ過ぎてきたから、『本当に幸せになっていいのかな?』って、どこかで思っていませんか」

 

「・・・・・・怖いですょ、怖いですょ、怖いですよ!だってこんな私が幸せになれるのかって怖いですよ!ここで幸せになれても、また元に戻ってしまうんじゃないかって。もう嫌なんですよ。あの(マイナス思考の)自分に戻るのは!」

そう言って、瑞枝は大きな目に涙を溜めて和尚を見つめていた。

 

 

「わかった。そうならないようにする。そのためには、瑞枝さん、あなたがこれからするメドッドを100%信頼しないとできない。あなたがそうだと自分を信じないとできない。あなたのネガティブな感情を解放して、気分をよくすることはいくらでもできる。

 

でも、あなたが、自分の力で理解しながらそのネガティブな感情を抜け出さないと、私が抜け出させても帰ってネガティブな感情に影響を受けたら、また元に戻ったような感じになってしまう。

 

なぜなら、自律的ではなくて他律的だから。自分の意志ではなく、私に導かれてあなたは気分だけよくなったと思い込むから、また不安になったらここへ来なくてはならなくなる。

 

 

生きるということは、前に進むことです。新しい瞬間瞬間に出会うということです。そこにはまた新たな学びや気づきが待っています。

それを人は自分を苦しめる問題と思うのか、それとも自分を成長するための問題と思うのか。

 

だから、『どうやって人生を生きるのか』という問題に臆するような生き方をするのではなくて、『どう自分の人生を生きるのか』という、自分の人生に責任を持つ心構えを持つ、その発想が大事だと、すぐにはそう思えないから、何度も何度も言ってきたのです。

 

私は瑞枝さんに言ってきましたよね。『幸せになりたいですか』と。さっきのトーンで言われたら、怯(ひる)んでいましたよね。

だから、瑞枝さんが幸せになる感情の階段を昇って、息を切らした時に、また自分の力で階段を昇ろうと思えるように『幸せになりたいですか』と、何度も問いかけてきたのです。

 

そして、今、どう自分の人生を生きるかという幸せの扉』の前まで来たのです。

 

瑞枝さん、有里さんも聞いておいてください。

 

私たちを苦しめるのは、心の奥底で、幸せになることが怖いのです!そう思わせるネガティブな観念があるからなのです。

それを取り除くのがこの『メソッド』なのです

 

和尚はそう言って、観念についてやはり話しておいた方がいいと思ったのだった。

 

つづく

次回明日12月12日(木)は、

メソッド実践編:「私たちを苦しめる罠」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

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