20140414やる気

 

 

“こどものこころアドバイザー(心理セラピスト)”の
前中 光曉(まえなか こうぎょう)です。

 

 

あるお母さんが、 『HappyLuckyMe♪』を言うことによって、
『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻した』 心理学的な解説
も加えた、その場限りの方法論ではなく、 日々のプロセスを重視して
物語にしたお話です。

 

 

題:『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻す』
第15話:「当たり前の中にこそ感謝を」

 

 

前回、珍しく食器の後片付けを買って出た夫は、エプロンの紐を
首から外しながら、「食器の後片付け終了。終わった」と言って
妻に声を掛けた。

 

 

しかし、妻はテレビに夢中だったのか、夫の声が聞こえなかったようで、
夫は腹が立ってきて、もう一度、今度は聞こえるように大きな声で妻に
言ったのだった。

 

 

妻はその声に振り返って夫を見て、それからキッチン周りを見渡し、
夫と目が合うと目でうなずき再びテレビの方を向いたのだった。

 

 

それを見た夫は『それだけ?なにか言うことないのか』と思いながら、
腹ただしくもう一度妻に向かって「終わったで!」と言った。

 

 

妻は振り返り、しばらく夫の顔やキッチン周りを見て「わかった」
と言って、再びテレビに向き直り、笑い声を上げて楽しそうにTVを
見ていたのだった。

 

 

夫はその笑い声に、もう我慢がならないかのように腹が立ち、
妻に向かって言った。

 

「終わった、ありがとうぐらいはないのか!」

 

 

妻は夫の声に驚いて振り返り、
「あー、ありがとう、ご苦労さま」と言って、テレビの方に向き直った。

 

 

夫は『こっちが言わんと、ありがとうも言えんのか』と、
腹立たしさと半ばあきれ気味に思いながらソファーの方へ歩き出した
そのとき、

 

 

『あっ!俺、今まで、妻に“ありがとう”と一度も言ったことない。
 いつも当たり前のように。365日何十年も・・・。
  俺は、それを妻に“ありがとう”と言ってもらえずに催促して・・・。
 なんといっていいのか、俺は』

 

 

夫は申し訳ない気分に駆られ、妻の横に座ると、
妻が楽しそうにテレビを見ている横顔を見ていた。

 

 

 

テレビ番組が終わり、ご主人に気づいた妻は、
「なんか私の顔についてる?」と言って、夫を見た。

 

 

「いや、そうではないんだけどな」と言って、
さっき思った申し訳ない気持ちを正直に妻に話したのだった。

 

 

 

「恥ずかしい話なんだけど、おまえに今まで365日、
 何十年も料理とか洗いもんとか家のこと全部やってもらってたのに、
 今日たった1回食器洗った俺が、おまえに“ありがとうもないのか”と
 催促して。

 

 ずっと今まで毎日やってきてもらったのに、“ありがとう”の言葉も
 掛けないで、すまない。いつも俺や家族のために “ありがとう”。
 いつも気づかんと当たり前のようにしてきて」

 

そう言って、夫は妻に頭をさげたのだった。

 

 

得てして女性というのは、“ありがとう”の言葉も嬉しいけれども、
それ以上に夫からのその“気持ち”が嬉しいのです。

 

 

******

 

 

「素敵なご主人。いいな~あんなふうに言ってもらいな」と言って、
澄のお母さんはお父さんの方をチラッと見た。

 

 

「・・・俺は、いつでも洗い物する準備はあるし、いつも感謝してる。
 いつもおまえの邪魔をしたらいけないなと思って、気を、気を遣って
 るんだよ」

 

「ほんとに~。ほんとにそう思ってるのかな~。目は泳いでないかな~」

 

と言って、妻は嬉しそうに長い髪の先をつまんで刷毛のように夫の顔を
何度も撫でたのだった。

 

 

 

『阿吽の呼吸』という言葉がありますが、
いつもお互いが言葉を交わさなくても微妙な気持ちをわかり
合えればいいのですが、それは生活の中で心のゆとりがあってのことです。

 

 

私たちは、ストレスなどで心のゆとりがなくなる度合だけ、
相手の本心を確かめたくなり、また人との関係も誤解を生みやすくなり、
壊れやすくなるのかもしれません。

 

 

心のいい状態を保つためにも、私たちが自己肯定感を高めることは、
これからの混沌としたストレスを感じやすい日々の生活の中で、
必要不可欠になってくる知恵なのです。

 

 

この物語の夫婦の関係も、まだまだ自覚はないものの
少しずつ目に見える形で変わっていくのでした。

 

 

次回は、引き続き『イライラから解放されて、自然な自分を取り戻した』
体験談、運動会のお話をしたいと思います。

 

 

『Happy Lucky Me♪』の 詳しいやり方は
ここをクリックしてください。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

 

 

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