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◆心の底から自分らしく生きるメソッド(実践編)◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

§ 瑞枝、たじたじ

 

前回、三人のメンバーで「感謝の日記帳」についてシェアー(分かちあう)し合うことになったのだが、有里と瑞枝とがお互いを慰め合うように盛り上がり、気がつけばもう一人の誠は蚊帳の外状態になっていたのだった。

 

瑞枝は、すっかり有里のトークに引き込まれていたのだったが、有里の言葉で少し気持ちが軽くなっていた。

 

有里は、和尚が誠に言った『有里と瑞枝の二人だけの喫茶店化になっている』言葉を聞いて、誠に話しかけた。

 

「誠くんはどんな感じやったん」

「そうやね、みんなと同じような感じやね」

「それだけ、それだけやったらわからへんやん、どう同じなん」

和尚は、有里が誠に切り込んでいくのを楽しんで見ていた。瑞枝も有里の側に寄り添うように誠を見ていた。

 

「やってみると思ったように感謝の言葉が出てこなくて、結局適当に5つ考えて毎日考えていた感じかな」

「毎日続けてたん?」

「毎日は無理で、疲れてそのまま寝てしまったり、仕事にいったら完全にそのこと忘れてたし」

「でも、毎日は無理でも続けてたん?」

 

「そうやね、最初の1週間はできない日もあったけど、ここ最近は、寝る前と朝起きたときは言うようにはなってきたけど」

「へ~ちゃんとやってるんやね、偉いな。なんか変化あった?」

「これと言っては特にないけど、毎日言わないと気持ち悪いというか、歯を磨くような感じで習慣になってきたかな」

「ふ~ん、瑞枝ちゃんそうらしいわ」

瑞枝は有里から急に振られて、完全に傍観者となっていたのでちょっとびくついた。

 

和尚は、有里と瑞枝との話以上のものはもう出てこないと思い、話をし始めた。

「まあ、そんなところでしょう。今日まで約2週間だったけれども、私も最初はそんな感じだったので、誠くんが言うように習慣になってくると楽になってくるんですがね。

それにしても、有里さんと瑞枝さんは本当にうまく慰め合いましたね。もう少し悪びれるところがあってもいいのだけども、あのトークは関西のおばちゃんまっしぐらやね」

 

和尚は、あえて有里の方に向かっていうと、

「瑞枝ちゃん、言われてるよ。関西のおばちゃんになるって!瑞枝ちゃんひょう柄似合いそうやもんなー」

「あたし?」

瑞枝は有里に振られて驚き、どう反応していいのか困った。

 

和尚は、有里のお笑いのセンスに思わず声を出して笑ってしまった。

「有里さん、あなたが一番素質があるようなんですがね」

「私、私ですか・・・。関西のおばちゃんというより、関西のおっちゃんかもしれないです。中身おっさんですから」

有里のその返しに一同が笑い、瑞枝も笑顔を作って笑っていた。

 

「有里さんはこれからどう生きていったらいいのか、わからないと言っていたけれども、今からでも吉本へいった方がいいかもしれないですね」

「私ダメなんです!びびりで緊張しいやから舞台とか人前に立つのは絶対ムリなんです」

和尚は、有里以外の瑞枝も誠も同じ気持ちで『絶対うそ!』と思っていると思った。

 

「そんなふうには見えないですけどね」

「ほんまにほんまに、私絶対ムリなんです。私ほんまにびびりやから、絶対ムリなんです」

瑞枝は有里が必死になって言えば言うほど嘘っぽく聞こえて、笑みを作りながら有里の話を聞いていた。

 

 

和尚はいい感じで場が温まってきたので、『感謝の日記帳』をやることの効果をみんなに落とし込んでもらおうと思ったが、

このままやっていくと有里の勢いが続き、場の意識が拡散して心の方に意識が向かないと思い、ここで短い休憩を取ったのだった。

 

休憩中和尚は、有里と瑞枝の『感謝の日記帳』への取り組む姿勢も気になり、このまま進む前に話題を変えた方がいいと思い、

簡単な動物の心理ゲームを使って各々の自己分析をして、心に向き合うようにしようと思ったのだった。

 

つづく

次回、明日10月5日(土)は、三人が心理ゲームによる自己分析をする、

物語メソッド実践編:「和尚の口車」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

 

※この物語の後半は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

 

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