物語メソッド実践編:「ありがとう実習の日々の気づき」
◆心の底から自分らしく生きるメソッド(実践編)◆
「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」
~私、自分らしく人生を生きます~
※はじめてこられた方は、
この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。
§ ありがとう実習の日々の気づき
前回まで、和尚は『ありがとう』について、意識を広げること、その広げた意識を日常のものを使って効果的に、そして、体験したことを思考でも落とし込み、帰った日常生活の中で使えるように話をしたのだった。
今回、前回の実習から約2週間が経って、再びモニターの3人である、瑞枝と有里と誠が集まったのだった。
「和尚さん、お久しぶりです」
「有里さんは、元気そうというより楽しそうですね。今日はやけに手荷物が多くて・・・」
「これね、今日は一日長丁場と思ったから、休憩時間にお菓子食べようと思って持ってきたんです」
「有里さんにとっては、今日は楽しいピクニックですね」
有里は嬉しそうにビニールの手さげ袋を開けて、和尚に持ってきたお菓子を説明してくれたのだった。
「さて、有里さんの差し入れもあり、今日もかなり楽しい一日になりそうですね。瑞枝さん、今日はなにか体が軽やか感じですね」
「そうですか、いつもと変わらない普通ですよ」
「誠くんは、相変わらずいい感じといったところですかね」
「そうですね、いつもと変わらないですね」
和尚は、みんな前回で気心も知れて、始まる前の会話もいい感じでしていたので、まずまずと思った。
「早速はじめましょうか。前回に『ありがとう』の実習を日々の生活のなかで使ってもらうお話をしましたが、みなさんどうでしたか。少しどんな感じだったか話してもらいましょうかね」
「有里さんはどうでしたか」
「いつもと変わりなく過ぎていった感じで、なにか特別なこともなかったし、淡々と日々を過ごしていた感じです」
「そうですか。『ありがとう』の実習は日々の生活の中で上手く使えましたか」
「やってはいましたけど、(いいことが)なにかあったというわけでもなく、ただやってたって感じですかね」
和尚は、有里が日々『ありがとう』をやっていたときの状態の意識ではなく、表面的なことを思い出して言っている感じがしたので、もう少し話を掘り下げてみるためにあれこれと質問をしていった。すると、
「電車の中で見えるものに『ありがとう』をするって言われたので、そう言われれば電車の中の人やものをよく見るようになったかもしれません。
あとは、よくわからないですね。『ありがとう』を意識するようになったからどうかわからないですが、特別嫌なこととかがなかったのかもしれないですし・・・よくわからないです。
あっ、ただ『ありがとう』をとても意識するようになりました。あと人が言っているありがとうにも反応するようになったかな」
「そんな感じですね。順調ですよ。そんなふうに『ありがとう』を意識する自分を知ることが、気づきになるんです。
その気づきを増やしていくと、自分自身の頭の中で対話することが増えるので、自分自身をもっと知っていくきっかけになっていきます。
それはやっていくとあるとき気づきますので、今のペースで続けていってください。そんな感じのことがあったり疑問が出てきたら、なんでもいいので私に聞いてください。それも気づきになりますから」
次に和尚は、誠に聞くことにした。誠の直観力といいスピリチャル性の部分を感じていたので、ちょっと楽しみでもあった。
「誠くんはどうでしたか」
「正直、特になにかあったわけではなかったんですが、今、有里さんの話を聞いていて、確かに『ありがとう』という言葉に敏感になった感じはありますね。お店の人が言う『ありがとう』だったり、駐車場の清算機の機械音声の『ありがとう』だったり。
それと、そう言えば意識して、今まで『どうも』とか『すいません(ありがとうの意味での)』と言っていた言葉を、きちっと『ありがとう。ありがとうございます』と言うようにしました」
「それを言うようになって、なにか気づいたこととかありましたか」
「そうですね、最初言ったとき、なにか『ありがとう』といったことに変な恥ずかしさがありましたね」
「なんでそう思ったんでしょうね。ある意味当たり前の言葉なのに」
「なんでですかね・・・」
和尚は、誠と話をしていて、誠はこのように疑問を投げかけると、自分の思考ではなく心に、つまりそのとき感じた感情に答えを探しにいって、思い出したその感情を言語化して答えようとしているように感じた。
結局誠は、その思いを言葉にすることができなかった。
「なんでですかね。なにか大きな気づきが隠れていそうですね」と和尚が言うと、
「なんでですか?なんで恥ずかしく思ったりするんですか?」と和尚は有里に聞かれ、
『ありがとう』という言葉に、なにか特別意識みたいなものが働くのかもしれませんね。このことを話し出すと長くなってしまって、瑞枝さんの話を聞けなくなるので、
後日話す機会があると思いますから、そのときに詳しくお話したいと思います。それまでにみなさんも考えてみてください」
「私ならぜんぜんかまいませんよ。たいした話もないですから」
「有里さん、誠くんと流れがあるので、そのことは後日話をするので、瑞枝さんの話を聞きましょう」
瑞枝は、『ありがとう』を意識するようになったぐらいで、ほんとうにこれといって特になにもなかったので、自分に時間が割かれることに困惑の表情をした。
しかし、瑞枝は奇跡とも思えるすごい『ありがとう』の体験をしていたのだった。
つづく
次回明日10月18日(金)は、瑞枝の奇跡の『ありがとう』体験、
物語メソッド実践編:「ありがとうの祈り」をお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆
※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。
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