メソッド実践編:「コーヒーブレイク」
◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆
「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」
~私、自分らしく人生を生きます~
※はじめてこられた方は、
この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。
§ コーヒーブレイク
前回、瑞枝と有里は、互いの価値観を取り戻すための体感する実習をした。瑞枝のかなりの抵抗があったが、有里の本能からくる愛とも呼べる思いが通じたのか、二人は号泣し合って癒しが起こったようで、そのまま和尚は実習のコーヒーブレイク(休憩)を取ったのだった。
今回は、体感の実習を終えた後の二人の状況を話しながら、前回瑞枝の中でなにが起こりどうなったかをお話をしていきたいと思います。
「和尚さん、私どうなったんですか」と、瑞枝は有里に抱き付き号泣していたときから落ち着きを取り戻して、床にへばりつくように座ったまま第一声を出した。
「簡単にいいますと、癒しが起こったということですね」和尚はそう言って言葉を切った。
「はー、そうですか」
「力が抜けて脱力感状態ですね」
「はー、泣き疲れて力が入らないです」
和尚は有里の方を見ると、有里も脱力感を覚えているようだったが、有里の方は椅子に座りペットボトルの水を飲む余裕があるようだった。
「誠くん、二人をみてどんなふうに見えますか」
「なにか二人ともいい顔をしていますね」
「有里さんも、瑞枝さんもすっきりした顔をしてますよね」
「顔がパーッと明るくなったような軽くなった感じですね」
「そうですね、表情が軽やかになった感じですよね。顔だけでなく体全体が軽やかになった感じで、まるでお風呂上がりのような血行のいいほてっている感じですね」
「二人とも温泉に長く浸かってのぼせた感じですね、特に瑞枝ちゃんは長風呂すぎた感じですね。瑞枝ちゃんどんな感じなん?」
「このまま横になって寝ころびたい感じですかね・・・」
そう言って瑞枝はおもむろにひょろひょろと立ち上がり、長いソファーに寝転がるように座った。
「瑞枝さん、横になる前にお水をたくさん取ってください。体が熱くなって汗も掻き血行がよくなった状態なので、体の中の老廃物もお水と一緒に出すために多めに水分補給してください」
瑞枝はよっぽど喉が渇いていたのか、ペットボトルを引き寄せると喉を鳴らす勢いで水を飲んでいた。
有里は体力があるのか、自分と向き合った経験があるのか、ひと走りしてクールダウンしたようないい感じで体力を回復させていた。
有里はお決まりのようにチョコレートを取り出し、箱に書いてある秋限定の文字を嬉しそうに見つめながら、瑞枝に差しだした。
「瑞枝ちゃん、疲れた体にはチョコレートいいみたいやから食べ」
「あー、ありがとうございます。いただきます」といって、瑞枝は久しぶりに食事を食べるかのように、味わい深く美味しそうに頬張ったのだった。
有里もそんな瑞枝の顔を見て満足げな顔をしていた。
和尚は、今までこの二人の光景を見てきたが、どこか瑞枝のぎこちなさを感じていたが、今は素直に食べているのが不思議なような気がするほど、二人の仲は改善されようだった。
和尚は2回目の実習の振り返りのするように、リラックスムードのまま話を進めた。
「瑞枝さん、今どんな感じですか」
「はあーって感じです」と言って、大きく息を吐いた。
「なにか全精力を注ぎ込んで踊り切ったダンサーって感じですね」
「そうですね、なにか出し切った感じですね」
「気分はいい感じですか」
「体が熱くて火照って気分はいい感じですよ」
「本当にいい顔をしてますね」
「自分ではわからないです」と言いながらも、軽やかな笑顔で応えていた。
今までなら、俯き加減でムッとした感じで『自分ではわからないです』と、答えることが多かった瑞枝を思い出し、本当に別人のように和尚は思った。
「このままの気分のいい状態で帰ってもらってもいいのですが、瑞枝さんのことだから、早速今日の番に『なにが起こったんだろう』と思考を巡らして考え込んでしまいそうなので、ここで、さっき有里さんとなにが起こって、どうなったかをお話しておきたいと思うのですが、どうですか。次回来た時にでもいいですけど、どうしますか」
「はい、聞いて帰っておきたいです」
「時間は大丈夫ですか。誠くんと一緒にご飯を食べる時間が遅くなってしまいますけど」和尚は瑞枝をからかう様に言った。
「えっ、私そんな約束してましたっけ」と言って、嫌みのない本当に初耳のように誠の方を向いていた。
「してないよ」
「そうですよね。そんな約束した記憶一切なかったから、びっくりしました」
瑞枝は、一瞬約束をしたのに自分が完全に忘れてしまったのかと思ったので、そんな事実がないこがわかってほっとしたように言った。
和尚は、誠がまるで瑞枝を食事に誘い、それを瑞枝に完全否定されたような気持になっている顔を見て、そして有里の方も見たが、有里はまるで他人事のようにこの話を聞いているようだった。
和尚は、どこかでこの三人の淡い恋の関係を期待したのだが、瑞枝も有里も誠には全く無関心なようで、誠の淡い恋物語はこれから先も進展しないへんな自信が湧いたのだった。
「では、瑞枝さん、私から一方的に話すのもいいのですが、自分の中で気になっていることとか、聞きたいことがあればそれについてお話していきますが」
「有里さんが近づいてきて、なんであれほど怖がってたんですか、私」
「瑞枝さんは、どんな感じがしたんですか」
「なんか、もの凄い気持ちで迫ってくるような感じがして・・・」
「有里さんの迫り来る圧迫感に気が詰まるような感じがしたのですかね」
「でも、なんであれほど来ることを拒んだのかと・・・」
「では、そのあたりからお話しましょう」と言って、和尚は話をしたのだった。
つづく
次回明日11月5日(火)は、 瑞枝が有里が近づいてくるのを怖れた、
メソッド実践編:「あれほど抵抗する理由」をお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆
※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。
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