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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

 ~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ あれほど抵抗する理由

 

前回、和尚はコーヒーブレイク(休憩中)に瑞枝の心のクールダウンを兼ねて、ざっくばらんに会話をしていた。

今回和尚は、瑞枝に有里との体感する実習での疑問点を聞き、有里が近づいて来た時に、なぜあらほど来ることを拒んだかについて、話したのだった。

 

「瑞枝さん、有里さん自体が怖かったわけじゃないですよね」

「違いますよ。なにか迫って来るものが怖かった感じです」

「そうでしたか。てっきり有里さんの自体が怖いのかと思ってしまいましたが」と言って、和尚は瑞枝が笑いながら睨み返してきたのを楽しんでいた。

 

和尚は、瑞枝にこれから話すことを受入れる心の準備ができているか、言葉のジャブを入れて確かめていたのだった。

 

「さて、あのとき有里さんが瑞枝さんに近づいていきましたが、傍から見ていると有里さんはごくごく普通でした。

でも、それを怖く感じたり抵抗する気持ちになったのは、瑞枝さんの中で、有里さんが持っている羨ましいという部分を受け取れないと思ったからです。

私は、有里さんが瑞枝さんに近づく前に、有里さんの価値を見てくださいと言いました。そのとき、瑞枝さんはこう思っていたわけです。

 

『私にはない羨ましい部分だけど、私はそれを受け取る人間に価しない』と。瑞枝さんは、自分が最低で良いところなんか無くて、どうしようもない最悪な自分だと思っていると言っていましたよね。

だから、『自分にはそんな魅力的な部分を受け取る価値がない』と思っているところに、強引に有里さんが『受取って』と、近づいてくるわけですから、例えるとこんな感じです。

 

高級ブランドの何千万円する洋服を、『着たいといっていたから上げるから着てみて』と言われて、いざ目の前にすると自分にはこんな高価な洋服は身分相応ではないと思うわけです。

そして、怯んで緊張して、胃が上がって重くなったように感じて、そんな心の準備ができていないところに、高価な洋服を着るように迫ってきて、おののいて恐怖を感じた状態になっていたわけです。

 

それで、瑞枝さんは言うわけです。

『いいです。遠慮しときます。本当に遠慮しますので』と。それでも、近づいて来るので心が準備できていない状態が混乱した状態になって、『本当にいいですから、いらないですから。もういらないっていってるでしょう!』と、なった感じです。

それなのに、強引に抑えつけらえて着せられるわけですから、それは怖いですよね。でも、なぜ瑞枝さんは、その高価な洋服を着られたかわかりますか。

 

それは、瑞枝さんが自分に許可を出したからです。

最後有里さんに追い詰められたようになって、頭を抱えて泣き崩れましたよね。本来人間は、嫌なものは絶対に嫌なのです。ですから、自分を守るために抵抗し続けるんです。それが、手足をばたつかせていた状態でした。

その状態でさらに瑞枝さんは抵抗し続けてたわけですが、そのときに有里さんが『ごめんね、ごめんね』と言ったんですね。そのとき、瑞枝さんの中で、なにかをゆるしたんです。許可を出したんです」

 

「なにをゆるしたんですか。なにに許可を出したんですか」

「あの状況からすると、有里さんはあなたを見て自分ごとのように感じていました。そんな自分を今まで罰していたことに対して、『ごめんね、ごめんね』と言っていたので、瑞枝さんの中でも自分に価値がないと罰していた感情を、瑞枝さんもゆるしたのです。

 

これは共鳴作用と言って、相手が思っている感情を自分も同じように反応して共鳴し合うのです。例えば、相手の人が落ち込んでいたら、自分も落ち込んだような気持になりますよね。あれと同じことが起こっていたのです。

同時に、瑞枝さんのネガティブな感情がネガティブな感情でなくなり(変容)、有里さんの優しさや温もりといった情(愛)を感じて、そこに安心感がもたらされて感情が癒されたのです。

 

この癒された状態は、子どもがお腹の痛いときに、お母さんが子供のお腹に手を当ててあげると、子どものお腹が痛いのが安心して癒されて、痛くなくなるのと同じことが起こっています。

深い話をすると、そこに親が子を思う愛情の気持ちが高い波動という気をつくり、体調を崩し低くなっていた波動に高い波動が流れていくので、低い波動が高められるんですがね。

 

余談ですが、両親がケンカして強いネガティブな低い波動という気を出すと、子どもが体調を崩すことがあるのですが、それは子供が両親の強い低い波動をもろに受けてしまうので、波動が低くなり体調を崩すのです。

 

話を戻しますと、

つまり、瑞枝さんも罪悪感をゆるし解放したということなのですが、それは、今まで重い荷物を背負わないといけない罪深い人間だからと思って生きていたのが、『もうその重い荷物を下ろしていいですよ』と言われて、瑞枝さんがその荷物を下ろせたのです。

そして、今までのつらい苦しみからも解放された安堵感から、号泣したわけです。瑞枝さん、大丈夫かな」

「はい、大丈夫だと思います」

「自分で理解するために、私が言ったことを要約してみてくれますか」

瑞枝は、和尚に言葉を足してもらいながら要約して、ようやく腑に落ちたようだった。

 

和尚は、ここで2回目の実習を終わり、また明日集まって次の新しい実習へとプロセスが続くのであった。

 

つづく

次回明日11月6日(水)は、自分への洞察をするマインドマップの実習、

メソッド実践編:「自分のパターンを知る」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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