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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ すべては自分が創り出している

 

前回、和尚は自分軸を作ることが、ネガティブな感情に知らず知らずのうちになっていたときに、違和感としてその状態に気づくという話をした。今回はいよいよメソッドの実習へと入っていくのだが、その実習をする上で最後のポイントを話したのだった。

 

「さて、いよいよメドッドの実習をしていきます。実習をやっていく上で、とても大切な考えがあります。それをお話してから実習をはじめたいと思います。

先ほど(前回まで)まで、観念が現実を創り出しているお話してきました。ということは、今見ている、感じていることすべてが、私たち自身が創り出していると言うことなのです」

 

「えっ、そうなんですか。すべて私のせいなのですか」

和尚は、この話をすれば必ず瑞枝が反応すると思っていた。

 

「ついに言ってしまいました。人生の掟を。私たちが、今のすべての現実を創り出しているのです。

でも、大丈夫です。みんなそうなんですから。大切なことは、私たちはいいことも悪いことも感じられる心があるから、人の痛みや辛さもわかるのです。これはとても人として大切なことですよね。

 

私たちは、そのいいことも悪いことの両方のバランスの中で生きているのです。瑞枝さんは長くマイナス思考の状態にいましたよね。

これから大切なのは、自分がそのバランスの真ん中を保ちながら、ポジティブな波動の高い状態でいることなんです。

 

わかりやすく言えば、大人の理性を持った子供のような無邪気さのある生き方なのです。大人だって本当に嬉しいときは、子供のような笑顔をしたりしますよね。

そんな自分でいるときが、とてもリラックスしていて自分らしいと思えるときなのです。

 

そんなときって、自分で『こうしたい、あのようにしたい』という動機で言動をするので、誰かにやらされた感もないですから、自分でやったことは自分の考えで行動した結果だと素直に思えるのです。

 

 

言い訳を考えなくてはならない出来事って、しんどいですよね。なんかその言い訳のために人生を生きている感じさえしますもんね。

 

正直現実を一つひとつ見ていけば、ほんとうにたくさんのことに気を遣い、対処しなければならないことばかりです。でも、それに毎日いちいち反応し対応していたら、ほんとうにくたびれてしまいます。

 

だからといって、好き勝手やっていいと言っているのではありません。

 

ようは、毎日自分が楽しい旅行に行ったときのような気分で、日々の生活を生きましょうと、言っているのです」

 

 

「そんなことできるんですか。信じられないです」

「瑞枝さん、今までいくつか実習をしてきましたが、そんな旅行気分のような、それよりもっといい気分になりませんでしたか」

「なりました。でも、そんなこと・・・」

「そうなんです。その“でも”が、私たちをできないと思わせてしまうのです。その“でも、でも、でも”を取り除きましょうと、言うのがこの『メソッド』なのです。

今までの実習も、瑞枝さんの中にある、『幸せになりたい、なる。“でも”』が邪魔をしていたと思いませんか」

 

「確かにそうですね、“でも”

「そうなんです。私たちは、やることが明確で、しかも安全が保障され、結果が容易なものには、自分の中では許可を出しやすいのです。

そして、この“でも”という言葉が習慣されてしまっている度合だけ、自分に許可を出しにくくなるのです。

 

そんなことも、楽しい旅行に行って来たら、気にならないぐらい気分もリフレッシュされて、仕事への気分も能率も上がりますよね。しばらく続くその状態を長く続けましょうと。

そして、落ちてきたり、落ちるようなことがあっても、それをまた自分で戻せる状態にしましょう、と言っているのです。興味ないですか」

 

「ありますよ。そうなりたいですよ」

「有里さん、誠くんのこの三人に中で、一番その可能性を感じられる体験をしているのは、瑞枝さんですよ」

「えっ、ほんまですか」

 

「瑞枝ちゃんなに言ってるのん。瑞枝ちゃんずっと和尚さんに実習してもらってるやん。その度にすごくいい気分になっていい顔してるやんか。私もそんなふうになれるんや。早く私もしたいなーって思ってたんやで」

「そうなんですか」

和尚は、どうしてもみんなとある程度同じ土俵に上がれるまで、瑞枝ばかりに実習をしてきたので、有里が羨ましがってやきもちを焼いていないかと思っていた。

どうやら、有里はそんな感情を持っていたようで、少しイラッとしたトゲのある言い方をしていた。

 

「和尚さん、それで、すべて私らが現実を創っているんですよね。それがこの実習とどういう関係があるのですか」

「そうでしたね。つまり、自分が現実を創り出していると言うことは、例えば、私が有里さんの前でげんこつを作って腕を上にあげたときと、怖い顔の人が同じことをしときとでは、有里さんの心の中で違う反応をしますよね。

 

その違う反応を作っているのは、有里さん自身ですよね。これからする実習では、一つの言葉をただ集中して言ってもらいますが、相手の反応に影響されて集中力がそがれた原因は、目の前にいる相手ではなくて、自分の中で反応した自分がいることを知ってもらいたいのです。

 

ようは、そんな相手の反応にも影響されないぐらい集中して、言葉を言ってほしいのです。そうしないと、本当に伝わらないからです。

 

 

この実習は、なんの曇りのない心で言う子供の言葉が、私たちの心に響くのと同じことをしてもらう実習でもあるのです。それだけ、私たちは生きてきてたくさん役に立たなくなった邪魔をしている『観念』があるのです。

 

その『観念』を取り除く実習を、これからしてもらいます。そのためには、すべて自分が引き起こしていると思えないと、いつまでも、この実習は終わりません」

 

「わかりました。すべて自分が引き起こしているんですね。その出てきたものを、実習で取り除いていくんですね。他にはなにかありますか」

「あとは、みなさんが理解したかどうかですね」

有里は、瑞枝と誠に理解したかどうかを確かめるように見て、その有里の勢いに呑まれるように、瑞枝は理解した顔をしいていたのだった。

 

和尚は、有里のサポートを受けながら、『メソッド』の実習をはじめたのだった。

 

つづく

次回明日12月17日(火)は、

メソッド実践編:「こんな私でいいんだ」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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