「ありがとう」がこれからの真の人生を創る③
心の底から自分らしく生きるメソッド”
『ありがとうの効果と秘訣』』 (ありがとうの達人のなり方)
§ 有り難みを忘れ出した危機感を覚える時代
前回は、「ソクラテスの言う時代の到来」ということで、
ようやく私たちの時代に「どう生きるか」と、自分自身に
向き合った生き方の時代になるお話をしました。
今回は、そんな希望に満ち溢れた世の中に移行していく反面、
私たちの善意ある意識を虫食み、さらに生きにくい疲弊した社会
の価値観へと急速に移行もしているお話をしたいと思います。
今私たちの時代は、物質主義の物質的価値観を主流にしている
というお話をしました。
私たちは、その物質的な豊かさと科学や情報技術の目覚ましい発展で、
様々なことが豊かになり利便性も向上し、たくさんの恩恵を享受して
きました。
そのことは、私たちを様々なストレスから軽減させてくれて、
生活もよりらくに生きやすくなりました。
しかし、その豊かさの恩恵の影で、ものごとをらくに簡単に、
早くて便利に手に入れることができるようになったことで、
私たちはいつしかそれらを当然のように当たり前と思うようになり、
そこに「有り難み」という意識がどんどん忘れられてきているのです。
日々の人と人との関わりの中では、「感謝」を言うことは多いと思い
ますが、ものや誰かにといった「有り難み」や「有り難い」となると、
私たちは一日の中でどれぐらい思えているでしょうか。
もっと正確に言うならば、どれぐらい頭をよぎり、
同時に心で感じているでしょうか。
私は、このことが、私たちの善意ある意識を虫食み、
さらに私たちを疲弊させ生きにくくさせていく、
大きく三つの危機感を覚えるのです。
その一つ目は、「有り難み」が希薄化し、ものごとが当たり前に
なっていくことは、私たちの誰もが大切にしている価値観である
「感謝」の意識・反応する対象を狭め、減少させていると言うこと
なのです。
そうなると、「感謝」は強いポジティブな波動ですから、
大きな意味では一人ひとりが発する社会全体へのポジティブな
波動が減少していきます。
また、身近な私たちに置き換えると、マイナス要因を撥ね退ける
精気(心身)にも影響し、ストレスなど疲弊しやすくなる原因に
もつながっていきます。
さらに、当たり前と思うことは、人は当たり前でなかったときに、
不安、不信、イライラ、怒りからストレスを感じて、ネガティブな
波動を発することも増加していくのです。
つまり、このことは、私たちが知らず知らずのうちに、社会や自分自身
にもポジティブな波動を減少させ、ネガティブな波動を発することも増や
し、そんな社会全体の集合マインド(生きにくいと思わせる概念)をつくる
ことにもなっているのです。
二つ目は、「有り難み」が希薄化し、ものごとが当たり前になっていく
ことは、人への気配り・気遣いや心配り・心遣いの発想が湧きにくい
思考回路になってしまい、そこに「思いやる心」が失われていきます。
人は当たり前なことに慣れてくると、そうすること、そうされることが
当然と思うようになり、また、あまり思考や想像力を働かせずに必要
なものを手に入れようとします。
それは人を思いやって協調するよりも、自分の心を満たすことが最優先
になっていき、自分に都合のいい必要か必要でないか、得か損かといった
短絡的な価値観(欲)でものごとを判断したり、また、偏った権利や
主張をすることにもなっていきます。
例えば、「誰にも迷惑を掛けていないのだからなにが悪い」といった、
道理としておかしなことがまかり通る世の中になってしまうのです。
三つ目の「有り難み」が希薄化し、ものごとをらくで簡単に、
早くて便利なことが当たり前になってくることは、人とのつながりも
希薄化していき、良好な人間関係が築きにくくなると言うことです。
二つ目のところで言いました、思いやる協調性のない自分本位の価値観
に偏ってしまうことは、自分と違った様々な価値観を持った人たちと
関わることが煩わしくなり、他人とあまり深く関わりを持たない、
干渉し合わない人間関係を作ってしまいます。
それは、生活スタイルなども変わり、人と人との関わりが希薄化して
きていると言われ続けている時代に、さらに拍車を掛けて行くように
思うのです。
本来人は、未熟であるがゆえに人と共に成長していくものだと思います。
いろんな人がいるからこそ、いろんなものの見方ができて、また人間の
幅も広がっていくのだと思うのです。
これらの三つ危機感で思うことは、このまま物質的価値観にどっぷり
浸かってしまうと、本来の自分の内側から創り出す喜びや豊かさから、
目先の心の充足を満たすための喜びや豊かさを求めることが本当に
「当たり前」になってしまいます。
それは、ますます感情に振り回されたり、情報に流される本来の理性
ある自分らしさからどんどん掛け離れた自己になっていってしまいます。
私たちの意識は目に見えないだけに、私たちが気づいていないところで
どんどん進行していき、気がついたときには、私たちの善意ある意識は
虫食まれたように、私たちに生きにくさだけを残していく気がします。
私たちにできること、それは当たり前と思っていることに「有り難み」を
感じられる意識を取り戻すことのように思います。
意識を取り戻すとは、「感謝」の意識が狭まっていることを広げることです。
その意識を広げる言葉が、「ありがとう」なのです。
次回は、さらに核心にせまり、「ありがとう」の言葉が
「どう生きるか」に直結するのかについてお話したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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