20140414やる気

 

就職しないできない若者の『未就職予備軍のレジリエンス(回復力)をどう引き出すか?』、キャリアカウンセラー・心理セラピストの観点から、子供や若者よりも、私たち大人に焦点を当てたお話です。

 

 

『Ⅸ.就職しないできない若者』
「第14話:自ら自己肯定感をつくりにくい三つの理由①」

 

 

前回、自己肯定感を高めた生き方が必要不可欠だというお話をしました。しかし、残念ながら私たちの多くは、この心に余裕を持った自己肯定感の高い状態をつくりにくいのです。

 

 

今回は、その理由についてお話したいと思います。

 

 

 

その理由とは、根本にあるのは前回にもお話しました、“自己否定を持ちやすい歴史的文化的な時代を生きてきているから”です。

 

 

私たちは古来から近年まで、社会は生きるために、物質的に豊かになるために、衣食住という生理的欲求を満たすことを主眼に置いた、生きることそのものに脅かされながら生きてきたのです。

 

 

そこで、先人たちや私たちは、その問題を解決するために、教育に力を入れ、国民に物質が行きわたるように大量生産できるようになり、衣食住の心配がほとんどいらなくなるまでなってきました。

 

 

しかし、そうなるためには、画一的というみんなが同じ方向を向く教育を必要としました。また、大量生産し、それを売るためには、『創造性や想像力をそれほど必要としないパターン化されたもの』に対応する多くの人材が必要でした。

 

 

人はパターン化された方法などに慣れてくると、人はやる気を維持するのが難しくなってきます。

 

 

そのやる気を維持させるためには、『何かが欲しいからやる(報酬)』という動機づけや、仕事を放りだしてしまうようなことがあれば業務に支障がでるので、罰となる規則や叱責で『やらなければいけないからやる(強制)』という動機づけも必要でした。

 

 

その結果、人々の意識は、その仕事の結果として得られる『報酬(金銭・名誉・地位・賞賛)』にばかり向かっていくのです。

 

 

この外部要因によってある行動や態度が動機づけられることを、『外発的動機づけ』と呼びます。

 

 

この動機付けの特徴として、『一時的で、他律的で、依存的なやる気』を引き起こします。これが人のやる気の動機づけに偏ってしまうと、『自ら十分に考えて判断し、主体性を持って』行動しなくなってしまうのです。

 

 

だから、欲しかったものを手に入れるとすぐに飽きてしまい、みんながするからそうし、世間や周りに流されてしまうのです。

 

 

 

前回『親が伝える子供への生き方』とは、『まず親が心に余裕を持った自己肯定感の高い状態をつくること』と言いました。

 

 

それが難しい理由は、多く私たちの行動・態度が、この『外発的動機づけ』の思考体系になっているから、いつも一時的になり、『自ら自己肯定感の高い状態をつくりにくい』のです。

 

 

では、どうすればいいのでしょうか。

 

 

それは、『外発的動機づけ』と対極にある『内発的動機づけ』が、これからの時代の鍵を握っているのです。

 

 

次回は、その『内発的動機づけ』についてお話したいと思います。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です