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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 前向きにわくわくする感じ

 

前回、有里が将来の子供が住むありがたみを忘れた社会の例え話に、自分事に捉えてさらにヒートアップしたのだが、瑞枝はまだ自分事として腑に落ちていなかった。

和尚は、このまま「これからどう生きるか」の話をしても心に響かないと思い、どうしたらいいか思案するために休憩を取ったのだった。

 

休憩に入っても、有里はヒートアップしてじゃべり続けていた。その相手をしていたのは誠だった。

 

瑞枝は手洗いに席を立ち、そのあと一人少し離れたソファーに腰かけて、有里が誠に話しているのを眺めていた。

 

瑞枝は、有里が休憩前に言った『結婚して、自分だけ幸せになること考えてたらあかんで』という言葉を思い出していた。

 

 

和尚はなにげに瑞枝に近づき話しかけた。

「えらく真剣に二人の会話を聞いてるね」

「いえ全然来てなくて、自分のこと考えてました」

「そうなんだ」

「和尚さん、私、結婚したいと思ってはいるけど、あんまりイメージが湧いてこないんですよ」

 

「まあ、今までは自分が変わりたいことを考える時間の方が長かったから、これから考えればいいことですよ。瑞枝さんは都会派?それとも田舎派?」

「結婚して住むところですか」

「そう、結婚して住むところ」

「やっぱり、都会で育ってきたから都会がいいですかね。便利ですし」

 

「地元?それとも郊外?」

「どちらかというと利便性のいい駅に近い方がいいですかね」

「結婚して住む部屋って、なにかこだわりとかもってる?例えば部屋の色とか」

「特にないですね。シンプルに白っぽい部屋というか明るい色であれば」

 

「瑞枝さんは部屋とかのこだわりよりも、旦那さんと一緒にいればそれだけで幸せって感じがしますね。かわいい奥さんになりそうですね」

「ほんまですか。嬉しいですね」

「旦那さんに尽くしそうだから、楽しそうに料理してそうですね」

「そうですね。料理してるかも」

 

「得意料理とかあるんですか」

「得意料理はないですが、やっぱり健康が一番なのでそんな料理作りますかね」

「旦那さんが健康になれば、心まで健康になるからいっぱい愛してもらえそうですね」

「そんなふうになればいいですね」

 

「今の気持ちを例えたらどんな色のイメージがしますか、例えば」

「色ですか、きれいな花柄のイメージですかね」

「へー、そんな花柄のイメージに包まれたらどんな気分になります」

「嬉しいですね」

 

「なにか本当に嬉しそうですね。体で表現したらどんな感じですか。やってみて」

「えー恥ずかしですよ」

「パーッと大きく手で円を描くような感じ」

「そうですね。そんな感じですね」

 

「今のその気分で旦那さんと一緒に、なにかしたいとしたら何がしたいですかね」

「えー、旅行ですかね」

「じゃ、旦那さんにサプライズするために、どんなところに行きたいですか」

「えー、どこでもいいんですけど・・・」

 

「せっかくなんで、どこに連れて行ってあげたいですか」

「そうですね、これからのシーズンだとカニと温泉ですかね」

「いいですね。温泉に入って美味しいもの食べて。じゃ、もっと具体的にそうするためには、まずなにからはじめますか」

「ネットで調べる?そんなんでいいんですか」

 

「そんなんでいいんですよ。まず調べないとね。じゃもっと具体的に、どれぐらいの日数で予算はどれくらいにしましょう」

「一泊二日で、二人で交通費と宿泊代込みで5万円ぐらいですか」

「じゃ、いつまでにその具体的なプランを極秘で教えてくださいねと、言いたいところなんですが、まだパートナーがいませんもんね」

「もー話だけ膨らませて、行きたくなるじゃないですか」

 

「ほんとに聞いてるだけで、羨ましくなってきましたよ。瑞枝さんって、今まで自分からなにかをしてあげるよりも、相手に合わせて付いていく方が多かったですか」

「ほとんど、そうですね。友達とかも決めたことに付いていく感じです」

「瑞枝さん、一つ言ってもいいですか。『これからどう生きていくか』というのは、こんなふうに自分で作っていくことなんです。『こうしたいからする、こうしてあげたいからする』って、今感じてるように、なにか前向きでわくわくする感じがしませんか」

「ほんとしますね」

 

「こんな感じを、たくさん作れたらいいと思いませんか」

「作りたいですよ。できるんですか」

「今、そうやって作ったじゃないですか」

「えっ、どうやって作ったかよくわかっていないです。和尚さんが作ってくれたんじゃないんですか」

 

「私ですか。私は一度も、温泉に行ってカニを食べたいなんか言ってませんよ。瑞枝さんがすべて自分で言ってくれたんじゃないですか」

「そうですけど、なんか変な感じですね」

「今までは、意識してやってこなかっただけで、実はやっていたんですよ。でも、意識してるのは、相手に合せたり友達が決めたことに付いていってたので、自分がやってないと思っていただけなんです。

 

それを意識してやっていくために、なぜそれが必要かを理解する理由がわかると、意識してできるようになれるんです。必要だとわかっても理由がわからなければ、自分の意志でしようとするときの動機が曖昧で心が動かないもんなんです。

これからの時代は、この前向きにわくわくする感じの生き方が必要となってくるんです。

 

なぜなら、今の現実の物質的価値観に流されないためにです。流されないように自分で自分の人生を作っていく生き方が大切になってくるのです。

まー詳しいことはこれからお話しますので、今は、前向きにわくわくした感じを大切に覚えておいてください」

和尚はそう言って、席を立った。

 

瑞枝は、なにかわからないがこれからの自分の人生が楽しくなると、ここまで思えたのははじめてのような気がしたのだった。

 

つづく

次回明日11月24(日)は、

メソッド実践編:「どう生きるかが大切な理由」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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