6月23日 『奇跡の婚活物語』
「すべては身を任すしか」
「とんでもない一言」をいったその夜、彼女からメールが来なかった。そのことは、余計に私の心を不安と自己嫌悪にさせた。
でも、私がいった一言で、彼女がへそを曲げたような極度の気まずい雰囲気にはならかったように思う。ただ、ほとんどその後の記憶を思い出せないだけに、どこまでが真実かわからない。
彼女にメールする言葉すら浮かばない。謝るのも変な感じがして、そうこうしているうちに日付が変わり、こんな夜分にはもうメールは失礼だと自分に思い込ませて、私は彼女にメールをするのを諦めた。
当然寝つけるはずもなかった。でも、このまま朝までうだうだとしてしまいそうな自分がいたので、自分が創り出した感情だから自分と向き合うしかないと、不安と自己嫌悪の怖れを感じながらその感情を処理して、とりあえず平常心の自分に戻した。
そうなると、今度は思考が働き、彼女との状況分析が始まった。
彼女への「とんでもない一言」は、自分がのぼせ上って彼女を美化し理想化していたことへの、頭を冷やせというメッセージだったことに気づいた。
そのことに気づき、ある意味ようやく私は彼女と同じプラットホームに立てたのかもしれないと思った。
さて、これからどうしたものかと考えていると、私はふと彼女との会話を思い出した。
それは私が彼女に「なんかこれからしたいこととかあるん?」と聞いたことがあった。そのとき彼女が「なにがしたいかわからへん」と言ったことを思い出した。
彼女がその言葉をいったとき、確か彼女の声のトーンがさがりその言葉には将来への不安を感じさせるかのような言い方だった。
それを考えていると、私は直感的に思った。
『彼女は、結婚というよりも自分がしたいことをして、その延長線上に結婚があるのではないか。
そのような意味では、私が仕事を辞めて、これから自分らしく生きるためにいろいろと夢を熱く語っていることに、彼女が共鳴していたのではなか。
彼女は、今の仕事を生活の維持をするために必要で働いていて、できたら自分の好きなことが見つかれば辞めたいと思っているのではないか。
あるいはやりたいことが見つかって、生活を気にしないでもいい魅力ある人と結婚することを望んでいるのではないか。』と、彼女との今までの会話からすると、どちらかと言えば後者のように私には思えた。
私は、そのとき何か腑に落ちた。
『いつのまにか、彼女を自分の都合よく美化して、その彼女が俺を幸せにしてくれると妄想しまくりだったわ。そうや、これからはもっと地に足を着かせて、彼女とはソウルメイトとして、お互いが成長しあえる存在として関わっていこう』と思った。
こうして立ち直りが早く済んだ私は、ようやく深い眠りへと就くことができたのだった。
※「ソウルメイトとは」についての説明は、
オフィシャルブログの「理想のパートナー」 を参照ください。
次回6月25日(火)「彼女に書いた創作物語」へ続く。
カテゴリー
- 幸せにくいのないような人生を生きる
- 優花と哲也の愛を育む物語
- まっすぐに生きるのが一番
- 自分が自分であることが幸せ
- 幸せになるための新社会人基礎力
- はじめに(やる気)
- Ⅰ.子育ての悩みはつきないもの
- Ⅱ.子育ては自己肯定感を高めること
- Ⅲ.自己肯定感を育みにくい理由
- Ⅳ.自己肯定感を高める子育て
- V.やる気にさせる必要はない!
- Ⅵ.これからはやる気を持たせる時代
- Ⅶ.子供にやる気の方法(基礎編)
- Ⅷ.子供にやる気の方法(体験談編)
- Ⅸ.就職しないできない若者
- Ⅹ.子供・若者の未来を創る
- 50代からの自分らしく輝く方法
- ありがとうの効果秘訣
- ありがとう10か条
- セミナー・ワークショップ開催報告
- メソッド物語序編
- メソッド物語本編
- メソッド物語実践編
- 今を生きる4つの心の法則
- 気づきの宝箱
- 奇跡の婚活物語
- 奇跡の婚活物語の手記
- 徒然思うままに
- 観念が創り出す心の罠
- 理想のパートナー観念の罠
- 心で気づく心のメカニズム
- 心のセラピー物語Ⅰ
- 心のセラピー物語Ⅱ
- 心のセラピー物語Ⅲ
- チャンスはどこにでもある
- 出逢ってくれてありがとう
よく読んでいただいている記事
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) - 12,675 views
- 孤独な人に手をさしのべたとき、その人は癒され、あなたは贈り物を受け取る! - 9,029 views
- 「子供・若者の職業観(働く目的)が変化している?」 - 3,951 views
- 『もう一つのエピローグ』(「出逢ってくれてありがとう」) - 3,612 views
- 自己ヒーリングしていた!(私のありがとう体験談③) - 3,576 views
- ワクワクする創造性は、あなたの心の欲求を満たしてくれる! - 3,181 views
- ありがとうの達人のなり方 - 3,180 views
- 「感謝の日記帳」 - 3,037 views
- 四.進歩進展、現状打破のいしづえとは - 2,785 views
- 「『主体性』と『自主性』との違いを言えますか」 - 2,707 views
最近のコメント
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 前中光曉 より
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 高木淳子 より
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 前中光曉 より
- 奇跡のような転機(私のありがとう体験談④) に 高木淳子 より
- 「自分らしく輝くために知っておきたいこと(前半)」 に 前中光曉 より
- 「自分らしく輝くために知っておきたいこと(前半)」 に ゆみこ より
- 彼女に催促したありがとう に 藤原康典 より
最近の投稿
- 「次世代をつくる若者の反映は私たち大人」
- 「自信が持てない若者の自信が持てない言動」
- 「日本は便利になり若者がダメになる?」
- 「やっぱり“ありがたみの心”を知る人は強い」
- 「中学生の就業体験からの学び」
- 「無力さの中にある才能」
- 「二つの文章。どちらが幸せな生き方?」
- 「人生の主人公は自分自身だと自覚する時代」
- 「“おはよう”の挨拶が起こした奇跡」
- 「足の裏の米粒」
- 「人生頼って、頼られて、」
- 「人生愛して、愛されて、」
- 「危ないひとりよがり…」
- 「なにかのために時間を使うのではなく…」
- 「私はこういう人間だからと決めつけて」
- 「今の自分は、自分のことがそんなに嫌いじゃない」
- 「ポジティブな心を育む三つの心と五つの気」
- 「忘れない三つの心」
- 幸せにくいのない人生を生きる
- 「ありがとうを言う数だけ人は幸せになる?」
アーカイブ
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
2025年5月 月 火 水 木 金 土 日 « 12月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31