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◆心の底から自分らしく生きるメソッド(実践編)◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 自分の思っている幸せ

 

前回和尚は、日々使う『ありがとう』の実習の意味を整理する話をして、この『心の底から幸せになるメソッド』を受ける目的を再度確認して、『ありがとう』の日々の実習がいかに様々なことの基盤となる、とても大切なものであることを話したのだった。

 

和尚は『ありがとう』の実習をベースに、今回はその応用をしていくために『幸せ』について話し出した。

 

「さて、これからすることは、『ありがとう』の実習の応用編です。『ありがとう』の実習で意識を広げてもらうことをしましたが、それを今度は『幸せ』に置き換えて実習をしていきたいと思います。

 

前回のときに(ブログ「ありがとうの意識を広げる」で)、『ありがとう』という言葉について、思ったことを言ってもらいました。それを同じように、今度は『幸せ』という言葉を使ってやっていきます。

 

私が『幸せと言えば?』と聞きますので、みなさんは思った言葉を言ってもらうだけです。これには答えはありませんので、人が言ったことに対して何かを言ったりするのではなく、『そういう考えもあるのか』と、人の言った言葉をただ受け留めてください。今回は変則的に、まず瑞枝さん、あなたからしましょう」

 

和尚は直感的に予定を変更してそう言うと、瑞枝に『幸せと言えば?』という言葉で実習が始まった。

 

瑞枝は和尚の掛け声に、『幸せ』について言葉にしていった。

 

「幸せと言えば?」

不安がない。あったかい。ほっとする。

みんながなれるもんじゃない。特別なもの。手に入らない。

 

ハッピー。わくわくする感じ。

じわじわ。しみじみ。 楽しい。至福の幸福(至福の喜び?)。

 

おいしいものを食べる。ごはんが食べれてること

和尚は、瑞枝の意識が心の感じではなく、頭で思い出して思考に頼ろうとし出したところで、瑞枝の言葉を止めた。

 

和尚は、急遽一人ずつして正解だと思った。本来この実習の目的は、みんなで『幸せ』について言葉を出し合うことによって、自分の思っている『幸せ』の枠を広げようとするものだった。

 

しかし、瑞枝のマイナス思考の性格からすると、有里、特に誠が言う『幸せ』はポジティブな言葉が予想されるので、それを聞くとそれに合すように、瑞枝は決してネガティブな言葉は言わなかったと、和尚は思った。

 

 

「瑞枝さん、どうですか。今思ったままに『幸せ』について言ってもらいましたが、どんな感じですか」

「どんな感じですか・・・。そうかなーって感じですかね」

 

和尚は、正直瑞枝からなにか気づきの言葉あることを期待したのだが、全く出てこなかったので、『みんなで一緒にやった方がよかったかな』と思ったが、自分の直感のプロセスを信じて、進めることにした。

 

 

「瑞枝さん、ちょっと気になった面白い言葉があったのですが、『幸せ』は、『みんながなれるもんじゃない。特別なもの。手に入らない。』と言っていたのですが」

「その言葉のままですが・・・」

「手に入らない、特別なものとなると、幸せになれないと聞こえるのですが」

「私は幸せになりたいですけど、正直自分が幸せになれるかどうかわからないので、そういう思いがあります」

 

「その言葉を聞いた私のイメージなんですが、瑞枝さんが思う幸せがあって、その幸せを手に入れようとすると、さっきの言葉とマイナス思考のエネルギーが合わさって、幸せを阻止するように引っ張る感じに思ったんですが、どう思います?」

「そうですね、そう言われるとその通りですね。でも」

「でも、なんですか」

「いいです」

 

「なんでも聞いてもらっていいですよ」

「いいです。答えのないことですから」

「なにに対して?」

「ほんとにいいです」

 

「そこまで言われると気になりますね」

「・・・・・・」

「疑問があったら遠慮なく聞いてください」

「・・・、じゃー言いますけど、私の周りにもたくさん幸せになりたいのになれない人がいます。世の中を見ても、みんながみんな幸せになりたくてもなれてないじゃないですか。それはどういうことですか。

和尚さんは私に、幸せになれると言いますけど、私にはさっぱり幸せになれるかどうかなんてわかりません」

 

「幸せはなるもんじゃなくて、感じるものなんだよ」

「誠くんありがとう」と言って、和尚は誠が今はこれ以上言わないように手で制止の合図をした。

 

「結局、(誠くんが言うように)そういう答えじゃないですか。結局そういう答えしかないじゃないですか。だから言いたくないんですよ」

瑞枝はそういって、和尚を鋭い眼光で見つめた。

 

「瑞枝さん、その通りかもしれませんね。私も、昔あなたと一緒でそうでしたから」

和尚はそう言って、瑞枝が眉間に皺を寄せて険しい顔をするのを見ながら、話しを続けたのだった。

 

つづく

次回明日10月22日(火)は、瑞枝の結局幸せになれないと言うことに対して、

物語メソッド実践編:「五臓六腑に沁みわたる」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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