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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ 自分のパターンを知る

 

前回、瑞枝は体感する実習で有里が近づいた時に、抵抗し拒み続けた理由を和尚から説明してもらった。そして、感情で起こったことを思考で理解することで、頭と心を整合させて自分に落とし込んでもらった。

今回は、前回で2回目のモニター実習が終わり、次の日に再会して、マインドマップを使った自分への洞察を増やし、自分のパターンを知る実習をしたのだった。

 

マインドマップとは、トニー・ブザン(Tony Buzan)が提唱した思考・発想法の一つ。頭の中で起こっていることを目に見えるようにした思考ツールのこと。

概要:描き方は、表現したい概念の中心となるキーワードやイメージを中央に置き、そこから放射状にキーワードやイメージを広げ、つなげていく。思考を整理し、発想を豊かにし、記憶力を高めるために、想像 (imagination) と連想 (association) を用いて思考を展開する。 (出典:ウィキペディアより)

 

 

「さて、みなさんおはようございます。ご気分はいかがですか。有里さんはどうかな」

「昨日は体がものすごく軽やかになっていて、いい感じでした。いつも寝つきがいいんですが、さらにぐっすり眠れました」といって、笑っていた。

 

「瑞枝さんはどうでしたか」

「昨日は私もほんとに体が軽くて、テンション高く過ごせましたが、体はものすごく疲れて正直くたくたでした。さすがにお風呂に入ってすぐに寝て、久しぶりに熟睡しました。でも、今日はまたなんか気が重いような感じです」

和尚は瑞枝の言葉を聞いて、これからやっていこうとする実習のプロセスが始まっていると思った。

 

「まあ、あれだけ全力を出し切ったダンサーのように号泣して感情を出したわけですから、体は疲労していたと思いますよ。嫌な感情を感じているのは、また自分が前に進んでいけるいい兆候です。ですから、プロセスを信頼してくださいね」

と言って、和尚は瑞枝の意識を違う方に変えるために言った。

 

「ところで、昨日の帰りは誠くんと一緒にご飯を食べに行ったんでしたっけ」

「なに言ってるんですか。約束なんかしてなかったんですから、行くわけがないじゃないですか。それよりも、昨日は早く帰ってゆっくりしたかったです」

「誠くん残念だったね」

「和尚、そもそも約束していないんですから、話を勝手に作らないでくださいよ」

「そうでしたね。これは失礼しました。でも、誠くんにはそんな度胸はないですよね」と言って、和尚はニヤリと誠を見た。

誠は一瞬真顔になり、瑞枝はなにか警戒するように誠の顔を見ていたのだった。

 

 

「冗談はこれぐらいにして、さて今日は、マインドマップという手法を使って、みなさんの直感的洞察を増やしながら、自分の持っている考えやパターンに気づいてもらいたいと思います」

和尚はそう言って、マインドマップの手法を説明し、それぞれに白紙の用紙の中心に自分の名前を書いてもらい、始めてもらった。

 

 

和尚は、そろそろ書き終えたようだったので三人の用紙を見ていると、有里も誠も和尚が思うゴールまで書き終えていた。しかし、瑞枝の用紙を見てみると、ネガティブなところで止まったままで、和尚の経験上、ここで止まるケースはほとんど記憶になかった。

というより、一対一の対面で用いることが多かったので、ペンが止まった場合でもフォローをしながらできたのだが、和尚はこれもプロセスだと思いこのまま進めることにした。

 

この自分の名前を書いてするマインドマップは、ほとんどが自分のネガティブな言葉から始まり、感情的なプロセスになることもあるのだが、多く直感的洞察が増えて来るとポジティブな発想に変わってポジティブな感情に変容して、大きな気づきや自己理解が増していくものだった。

瑞枝は、ネガティブな感情を感じたままテンションが下がっていた。

 

和尚は、瑞枝が書いた最後の言葉を見てみると、そこには“かわいそう”とあった。

和尚は、有里と誠がこの実習を完成させているだけに、瑞枝へのアプローチを間違えると、それでなくても今瑞枝はネガティブな嫌な感情を感じているので、また元のマイナス思考の慣れ親しんだ『どうせ私は…』と言うところに戻ってしまうと、慎重に次のアプローチを思案していたのだった。

 

瑞枝は、正直嫌な自分を再確認して、そんな自分にたいがいに嫌気を差していた。そして、もうこれ以上モニターを続けて行く意味も、わからなくなっていたのだった。

 

つづく

次回明日11月7日(木)は、瑞枝のモニター離脱の危機、

メソッド実践編:「物語の主人公のモニター離脱の危機」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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