◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆
「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」
～私、自分らしく人生を生きます～
※はじめてこられた方は、
この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。
§ １００％の体験
前回、瑞枝は“変わる”言葉を言い続けて邪魔をしていた思考パターンを解放しながら、和尚に伝わるまで言い続けていた。そして９０％と思えるぐらいまで来たところで、今回は１００％を目指して言い続けたのだった。
和尚は、聞いていくうちにもう本心で１００％伝わってくると思えたのだが、瑞枝はまだしばらく言い続けていた。和尚は、あまりにも瑞枝が一生懸命言い続けて終わりそうにないので、瑞枝に言った。
「瑞枝さん、今何％ですか」
「９８％ぐらいだと思うのですが」
「そうですか、あと２％ですね」
「そうですね・・・。なにかもう自分でもやっていてよくわからないんですが」
「なにがですか」
「１００％が、あと２％と言われても・・・」
和尚は、多くやっていくとほとんどの人がここで足踏みをすることを知っていたので、心の中で楽しみながら瑞枝を見ていた。
「あと２％、なにがあれば１００％になりそうですか」と、和尚は嬉しそうに聞いた。
「２％ですよね・・・、和尚さん私の言葉伝わってますか」
「伝わってますよ」
「和尚さんはどれぐらい伝わってると思いますか」
「さー、瑞枝さんと同じぐらいですかね」
「やっぱり１００％ではないんですよね」
「瑞枝さんがそう思うんだったら、そうですかね」
和尚はそう言って瑞枝の質問に曖昧に答え、内心楽しくしょうがなかった。
「あと２％、今回で１００％にしましょう」と和尚は言って、瑞枝は続けた。
和尚は今回すると、９８％から下がることがわかっていた。
「瑞枝さんどうですか、何％ですか」
「うーん、８０％ぐらいです」
「ほー、下がってしまいましたね」
「そうですね・・・」
「やっているとき、どんなことを心に思いましたか」
「本当に１００％になるのかなー、できるのかなーと」
「自分がやっていることに不信感が湧いてきたんですね」
「そうですね」
和尚はここで助け舟を出すことにした。
「瑞枝さんあと２％ですね。ここで少し振り返ってみましょう。はじめ私が聞いたとき、瑞枝さんは『３、４０％』と言いましたが、私の感覚では『８０％』ぐらい伝わっていると思ったんですよ」
「えーそうなんですか」
「なんで、こんなに差が出たんでしょうね」
「うーん・・・」
「それは、自分の評価が他人より低いと思っているからですよ。瑞枝さんは自分の価値を、自分はマイナス思考で・・・と、いつも低く見ていますもんね。他人の瑞枝さんに対する評価が低いのではなくて、自分が低くしているんですよ。
ここに気づいてくださいね。気づいたら、思考のパターンを解放する方法『理解して、受け入れて、ゆるして、手放す』で、『自分は価値を低くしてる』と言って、解放しておきましょう」
和尚は、瑞枝がそういいながら解放する姿をみていて、本当に自分を罰し続けてきたことへの彼女の心の悲しみが伝わってくる思いがした。
瑞枝はなにかを出し切ったように、大きく息をフーと吐くと、すっきりした笑顔で和尚をみた。和尚は、その状態のまま“変わる”という言葉を続けてもらった。
和尚は、本当に心地よく瑞枝の言葉が心に入ってくるのを感じながら、瑞枝に言った。
「瑞枝さん、１００％までのあとの２％は、自分で１００％だと納得して決めないと終わらないですよ。みんなここで足踏みをするんです。
自分で決めることに自信が持てないから、不安になるんです。自分を信じきることができないんです。私にはもう１００％伝わっています。あとはあなたが決めるんです」
和尚はそう言って、最後の１００％をした。
「瑞枝さん私は聞きます。あなたの１００％で答えてください。あなたは“変わりますか”」
「はい、私は“変わります”」
「瑞枝さん、今の言い切った気分はどうですか」
「はー、なんかすごく気分がいいです 」
「なにかやりきった感じですね。今自分がぶれない中心であるような感じがしますか」
「そうですね。ぶれない感じが、しますね」
「瑞枝さん、今のこの感じを覚えておいてください。ここが自分らしい状態だと覚えておいてください。
この感覚は、あとのメソッドの実習でさらにぶれないように強化していきますから。今は苗木のような感じですから、風雨に堪えられるようにまでしていきます」
和尚はそう言って、瑞枝のマインドマップの用紙を持ち出し、瑞枝に見せたのだった。
つづく
次回明日１１月１３日（水）は、
メソッド実践編：「マインドマップの完成」をお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆
※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。
