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◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

はじめての方は『こんな私でいいんだ(前半)』を先にお読みください。

 

 

§ こんな私でいいんだ(後半)

 

和尚は、瑞枝にただ『こんな私でいいんだ』と、私に心の底から伝わるまで言う実習をはじめた。そして、有里と誠に説明を終えて瑞枝に意識を戻したのだった。

 

「瑞枝さん、続けますよ。自分軸に戻って来て、はじめの言葉を言ってください」

こんな私でいいんだ」と連続で言った。

 

「今度はなにが邪魔をしていますか」

「私いっぱいあって(ネガティブな観念が)無理かも」

「では、その言葉を同じように解放してください」

 

瑞枝は「私いっぱいあって無理かも」と繰り返し、解放されるまで言い続けた。

 

「瑞枝さんやり方がわかりましたか。自分が幸せになるために、自分の観念がどれぐらいあるのか楽しみながらやっていってくださいね」 そう言って和尚は、実習を続けた。

 

瑞枝はやっていくと、はじめこそ表面的な意識の観念を処理していたが、だんだんと潜在意識に入っていった。

 

瑞枝はネガティブに自分を扱っていた感情を強く感じはじめて、次のような言葉を処理していった。

『こんな私でいいんかな』

『こんな自分はやっぱり幸せになれないかも』

『私は最低(最低な女)や』

『こんな私であっていいはずない』

 

瑞枝はこの言葉を言って、言葉が止まった。

 

「瑞枝さん、感情に入り込まない。言葉を解放していってください」

瑞枝は、頭では解っているものの、言葉が出てこなかった。

 

「瑞枝さん、はじめの言葉に戻って言ってください。『こんな私でいいんだ』と言ってみて」

瑞枝は、その言葉を言おうと和尚を見ていると、大きな目に涙をため、言葉を言うよりも先に堰を切ったように泣き出したのだった。

 

 

瑞枝は、『こんな私であっていいはずない』と思っているところに、『こんな私でいいんだ』と心で感じた途端、心では『こんな私であっていいはずないやん!』とでも思ったかのように自分を責め、そして号泣したのだった。

 

 

和尚は、ただ瑞枝を信頼した気持ちを持って見ていた。なぜなら、泣くことは感情を解放し立派な変容(癒し)になるからだった。

 

私たちは、ときに泣いて泣いて泣き切って泣き疲れて、すっきりすることがあるように、今それと同じ状況が起こっていた。

 

普通は、ここで泣き切って泣き疲れて気持ちが浮上し、すっきりするか自分に納得させれる(この状態にいるのが疲れて)言葉を見つけてそう思い込ますのだが、和尚はさらにインスピレーションを使って深く感情に入っていった。

 

 

「瑞枝さん、あなたはお母さんにとって迷惑な子でしたよね。そんな自分がいない方がいいと何度も思いましたよね。そして、いつもお母さんの顔色を見ながら生きてきましたよね。そして優しいあなたはこの時、自分の感情を殺しましたね。

それから自分の気持ちを言うことができずに、いつも心の中にしまいこんでいたのではないですか。

 

なぜなら、自分の感情を殺して、お母さんの顔色を見て合わせることが、お母さんから愛されることだと思ったからではないですか。

 

そんな瑞枝さんは、ある時お母さんを見て思いましたよね。お母さんはわかってないのに、調子よく合わせて知ったかぶりをしてるって、本心じゃないって。

 

それから、一線引いたようにお母さんを見ていましたよね。そして適当にお母さんに合せるように、いつもおとなしくしていましたよね。そして、瑞枝さんはどんどん自分の殻に閉じこもりましたよね。そして、いつもこう感じていたんではないですか。

 

『私はひとりぼっち』だって」

 

瑞枝は和尚の言葉を聞いて、さらに号泣した。そして、床にへたり込んで今まで溜め込んでいた黒い膿を吐き出すかのような仕草をしていた。

 

そして、和尚は瑞枝が自分の気持ちを殺した気持ちを解放させたのだった。

 

瑞枝はその瞬間苦しみから解放されるかのようにさらに声を上げて号泣し、それをピークに少しずつ落ち着きを取り戻していった。

 

 

和尚は、実習を止めてこちらを見ていた有里を手招きして、瑞枝の背中を撫でてあげる仕草をしたのだった。

 

瑞枝は有里に背中を撫でられてホッとしたのか、意識を取り戻してきた。そして和尚は、瑞枝の前に屈みこみながら笑顔で言った。

 

「瑞枝さん、今の大人になったあなたになら理解できますよね。お母さんがあなたを嫌ったのではないって。この前『どして坊や』の話をしましたよね。

 

本来天真爛漫で好奇心旺盛な瑞枝さんは、たぶんお母さんに『なんで、どうして』っていつも聞いていたんでしょうね。それがたまたまお母さんも人間ですから、機嫌が悪い時もあって、そのとき瑞枝さんに怒ったんではないですか。

 

以前のときに瑞枝さん言っていましたよね。

『私、昔好きな男の子に『なんでなんでってばっかり聞くな。うっとおしい(うざい・面倒)って言われて。それから好きな人にはなにも言えなくて。他の人にもいいずらくなったって』。

 

そのルーツはお母さんにあったのかもしれませんね。もしそうだったら、今の瑞枝さんなら、お母さんの気持ちが理解できますか。そんなお母さんをゆるしてあげてくれますか。

そして、瑞枝さん、自分自身をもゆるしてあげてくれますか」

瑞枝は大きく頷いて、そして微笑んだのだった。

 

 

「瑞枝さん、椅子に座ることできますか」と言うと、瑞枝は起き上がり椅子に座った。

 

「瑞枝さん、実習の途中でした。続きをやりますよ」

一瞬瑞枝は『マジで』と目を大きく開いて苦笑いの顔をしたが、和尚は続きを促して瑞枝に言葉を言ってもらった。

 

「こんな私であっていいんだ」

 

和尚は、この状態になれば心はすっきりして、なんの曇りがないことがわかっていた。今、瑞枝の心の中にあった根深いネガティブな感情が解放されて変容(癒し)されたのだが、それはあくまでも、感情がただ中立になっただけの状態で、その一度思い込んだ観念は消えるわけではなく、同じ境遇の人に共感できるものになったにすぎなかった。

 

ここで終わると、観念は消えることなくあり続けるので、時間が経って強くネガティブなことに反応したときに、『やっぱり私は』というまたネガティブな観念を心に貼り付けることになってしまう可能性があった。

 

それで、その影響を受けないために自分軸にシンボルを立てるように、瑞枝に『こんな私であっていいんだ』という言葉の観念を心に落とし込むことによって、強い自己肯定の観念を創り、生きる信念に変えて(創造して)いったのだった。

 

 

つづく

次回明日12月19日(木)は、

メソッド実践編:「こんな私でいいんだ 他のモニター編」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

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