DSC_0874

 

◆心の底から自分らしく生きるメソッド◆

「光曉和尚の愛と心のセラピー物語」

~私、自分らしく人生を生きます~

 

 

※はじめてこられた方は、

この物語の『登場人物』・『あらすじ』を 先にお読みいただければ幸いです。

 

 

§ なーんにも無いです・・・

 

「前回、和尚は、再度ありがとうの実習の大切さ⑤まとめとして、『ありがとう』の実習をすることは、本来の人としてのあるべき姿があり、そこに人としての自然の摂理があるという話をした。

今回の話は、前回のまでの確認とまとめの中で、ひよこちゃんを見つけるちょっとした実習をしたのだったが、瑞枝はすぐに見つけられず、そのことで瑞枝のマイナス思考のパターンが出てきたのだった。

 

和尚は、瑞枝、有里、誠に、『ありがとう』の実習での『気づき』の感覚を掴んでもらうために、一枚の写真の中にいる“チキンラーメンのひよこちゃん”探しをしてもらった。 (その写真等の詳細は「再度ありがとうの実習の大切さ②」をご覧ください)

 

※今回はじめて来られた方は、ひよこちゃんを見つける『気づき』を体験してみてください。是非見つけてちょっとした感動を味わってみてください。

 

 

和尚の予想通りすぐに「おった!」と言って、一番はじめにひよこちゃんを見つけたのは有里だった。その1分後ぐらいに、次に見つけたのは誠だった。

 

瑞枝は二人が喜んでいるのをしり目に、一所懸命探すものの見つけられずにいた。瑞枝の表情は、だんだんと焦りとやっぱり自分にはこれ以上探しても無理、ムダだという無力さと無意味な気持ちにでもなっているような顔になっていた。

 

そして1分も経たないうちに、

「なーんにも無いです・・・。ま、こんなもんですね」といって、瑞枝は探すのを止めてしまった。

 

「いるよ、ひよこちゃん。私もなかなか見つけられずに、途中イライラしましたよ。でも、ひよこちゃんを見つけたときには、『いた!』とちょっとした感動だから、見つけるまではイライラだけど必ずいるから、根気よく探してみてください」

 

瑞枝は、和尚にそう言われて素直に従い写真を見た。

しかし、和尚は瑞枝の気持ちが写真ではなく自分の心に向いていると思っていると、「もういいです。これ以上やっても時間の無駄ですから。休みの時間にでもやりますから、私のことはもういいですから、進めてください」と和尚に言った。

 

「時間のことは大丈夫ですよ。諦めてこんなもんと思わずに、幸せを見つけるつもりでがんばってみてください。瑞枝さんによく似た、かわいいひよこちゃんがいますよ」 そう言って和尚は、『しまった!』と思ったがすでに遅かった。

 

「私はかわいくありませんから」

剣のあるその一言は、重くなっていた部屋の空気を一気に重くするには十分な言葉だった。

 

和尚は、瑞枝がマイナス思考の意識になっているところに、自分からその琴線に触れてしまったことに気づきつつ、この部屋の空気の気分転換と瑞枝がひよこちゃんを探す時間を作ることを兼ねて、ここで休憩を入れようと思った。

「ちょっと頭を使ったので、ここで休憩を入れましょう」

 

 

休憩に入ると有里が瑞枝に話しかけた。

「瑞枝ちゃん、絶対におるから。私もたまたますぐに見つかったけど、色が一緒で見つけにくいけど、見つけたらこんなとこにおったんかって感じやから。大丈夫すぐに見つかるわ。瑞枝ちゃんチョコレート食べる、頭使って疲れたら甘いもんいいって言うから。これ秋の新商品やねんて」

 

有里の言葉は、マイナス思考になっている瑞枝に、さらに自分が駄目な子という劣等感と、見つけられなかった自己嫌悪と自分ができない無価値さを感じさせるように、瑞枝の顔がこわばってきつい表情をしていくのを和尚は見ていた。

 

瑞枝は、有里の言葉にイラついていた。

有里のチョコレートの申し出を断ると立ち上がり、ツンと怒りを感じさせながら部屋を出て行った。和尚は、この瑞枝の状況を見て頭を思い巡らしていると、玄関が開く音がして、窓から外を見ると瑞枝が小走りで境内を横切っていくのが見えたのだった。

 

つづく

次回明日10月31日(木)は、境内を小走りで横切って行く瑞枝に、

メソッド実践編:「こんな自分はもうたくさん」をお話します。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 心より感謝いたします☆

 

※この物語は、実話にもとづいたフィクションであり、登場する人物など、実在のものとはいっさい関係がありません。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です